9月~10月にはいろいろな「うちのキノコ」を見つけることができた我が家でも、秋が深まると、いったんキノコをあまり見かけなくなります。だからこそ、12月のちょっと寒めの気持ち良い空気を吸いに、何も期待せずに外に出たとき・・・、落ち葉から紫色の頭が出ているのを見つけ、驚きます。
このときはしかも夜散歩w
毎年12月15日くらいに成菌になった状態でみかけます。1月15日くらいまで発生を確認していますので、1か月半くらいの採集期間があると思います。
これぞ美食キノコの代表、ムラサキシメジでした! 「味シメジ」っていう通り、実に美味しいきのこですし、嬉しいことに群生しているので、1つ見つけると次々と見つかるのです。
幼菌は閉じたマッシュルームのよう。開くと立派な形状。ただ、成長するにつれて平らに開いていき、紫色が退色していきます。完全な老菌になったものを見たときは、全体が薄茶色になっていました。
カサは光沢をおびています。ヌメリなし。ヒダの色もカサと同じく紫色です。ツカも紫色で、幼菌は基部が太い(成菌になるほど太さが均一になってくる)。
類似きのこもあるので、鑑別ポイントが重要になります。毒キノコと言われるウスムラサキシメジを排除できれば、まず大丈夫。ウスを排除する簡単な方法は、時期とにおいです。うちは12~1月にムラサキシメジが生えるので、この時期ならウスを排除できるので安心です。
◆ウスムラサキシメジ(毒)
ウスムラサキシメジは発生時期が早く、初秋のキノコです。ウスムラサキシメジは異臭がするそうで、これは採集時にその場で分かりやすい鑑別ポイントです。ウスムラサキシメジはツカに空洞がある事が多く、またヒダがムラサキシメジより密。
<その他類似きのことの鑑別>
◆コムラサキシメジ(食)
夏から秋に生える。ムラサキシメジにくらべて紫色は淡い。きのこの生長とともに退色して白っぽくなる。姿は小ぶりで、傘にくらべて柄が長め。カサは縁部が波打つこともある。柄は中実。
◆ムラサキアブラシメジモドキ(食)
カサの表面には著しいぬめりがある。柄の上部に糸くず状のツバをもつ。
※ムラサキシメジにはツバはない。
◆ウスムラサキフウセンタケ(毒?)
上部にツバのクモの巣状の痕跡がある。
ムラサキシメジは古来より食されてきた美食キノコです。生食不可なので、加熱して食べます。
お吸い物、酢の物、炊き込みごはん、鍋物などなどに使える万能選手。実は色落ちしないので、ごはんも汁物も色が悪くなりません。肉厚で美味しく、口当たりがつるんと良く、しかもいっぱい採れるから嬉しい!
土っぽいというかほこりっぽい臭いがするものもあります。こういう場合は、キノコが傷んでいるのではなく、そういうにおいなので、心配ない。しかも煮込むと不快なにおいが消えるので、キノコ汁や豚汁などにすると、美味しさと食感の良さだけを都合よく残すことができます。
毎年、少しずつ場所は変わるものの、同じ場所に群生するそうです。ムフフ(^m^) この場所を歩くライバルがいないのでこれは毎年独占確定でしょう♪