前々回より狩猟の世界の素人の私が狩猟免許試験に合格するまでの過程を3回に分けて連載しています。
狩猟免許試験合格の勉強法(1)
狩猟免許試験合格の勉強法(2)
今回が3回目の最終回。事前講習会から試験日が2週間しかない中ですが、毎日やったことをテキストにメモしていたので、それを日記用に直し、自分の記念の意味を込めて掲載しています。
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7日目(6月8日、土曜日)
<トランプで遊ぶ>
まずは朝は鳥トランプで遊ぶ。
こういうトランプを3種類自作して、鳥の名前を見て、1)目名と科名を答える、2)狩猟可否を答える、3)季節を答える。
今日は土曜日で夫に自由な時間が多いようなので、トランプには夫にも付き合ってもらった。結果を言うと夫の暗記速度が驚異的に速くてびっくり(驚)! そして夫の百科事典のような博識に助けてもらって、会話の中では暗記に役立つエピソードをたくさん仕入れることができた♪ 「カルガモは明石公園におったやろ」、「ゴイサギは横浜に住んでたときあそこにしょっちゅういたやつ、覚えてる?」、みたいに話をしてくれるから嬉しいです。トランプを作った分野はおかげで「切り離し問題集」に取り組むときも答えが一瞬で出るように反射力もついたので、本当に優秀な学習教材ですね。
<鳥の容姿をデフォルメで描く>
猟友会の教科書にはカラーグラビアで鳥獣の絵が描いてあるのですが、その名前を覚えようとすると、図の雰囲気が暗記を邪魔するんだよね(左を向いているからコレ、とか)。そして容姿全体が描かれていると鑑別ポイントは永遠に分からない。私は類似の鳥どうしも確実に見抜きたいから、特徴に焦点を当てた図を自分で絵に描いたのです。
かわいー♪ たのしー♪
これもたのしー♪ 書き込みを見て分かるように、勉強中は「何が何でも覚えていってやる」という気持ちが強く働いています。ゴリオシでも覚えたモン勝ちという要素だってあるんです、受験勉強にはね。
鳥の容姿を可愛くデフォルメで描いたことで、1枚1秒という超速設定にしたスライドショーでも鳥名が全部言えるようになった!! つまり反射的に鳥の鑑別点を見抜く能力が身につきました。
キジが一夫多妻ですと!? 知らんわそんなん。うちの近所のキジは一夫一妻しか見たことないからな。とはいえ、もはや覚えるために色男のキジくんをスター状態にした図。
もう絶対キジが一夫多妻であることが忘れられなくなりました(笑)。
タシギはジグザグに飛ぶらしい。ほう。
大丈夫。「タ・シ・ギ」と書くとジグザグが見えちゃうようになっちゃいました(笑)。
バンは首を前後に振るですと!?
でも大丈夫。「いないいないバーン」って自分が表現すると、ほら自分の首も前後に動いちゃいます(笑)。夫が横から真面目に話しかけてくれ、「バンはツル目クイナ科(鳥トランプですでに夫も暗記していますw)だからツルのような首の動きをするのではないか」と。
・・・とまあこのように、絶対忘れられないデフォルメ描画をたくさん書いて、知識が100%定着する工夫を今日はたくさんしました。
<獣の足跡対策>
また今日は獣も徹底的に取り組みました。動物の足跡勉強はネットで動物の行動を撮影した動画を見てなぜその足跡になるのかを勉強したので1ページ進むのに1時間もかかったが、動画を見なかったら足跡の形成過程を理解することは不可能だったから、見てよかった。
教科書に、後から見ても自分が思い出せるように記録しました。
<鳥獣のゴロ合わせづくり>
狩猟可の獣20種はサイズ大小関係が問われる。だから20種の暗記も兼ねて、サイズ順にグループ分けして並べて「大きいもの順に覚えられるゴロ合わせ」を作った。
そして獣に関する切り離し問題集を解く。このとき、イタチ問題はイタチでまとめるように動物ごとにまとめたので速く進んだ。解き方、教科書でのチェック方法などは昨日の鳥と同じ。解答を出すために必要ならゴロ合わせもじゃんじゃん作る♪ これも昔の仕事の杵柄。覚えやすくて無駄の少ないゴロ合わせを作るのが得意なのです♪ もちろん根拠となる数値も書き真面目さを残します。ゴロ合わせは黄色いマーカーで統一して見つけやすくします。良質のゴロ合わせを蓄積し、獣の問題のうち幾つも楽勝で解けるようになった。
教科書では鳥のページと獣のページが重なっているので、獣と鳥が同時進行で作業が進んでいくこともあります。鳥のサイズだってゴロ合わせにしちゃえばいい。
また教科書にはカモ類がたくさん載っていますよね。狩猟対象のカモと禁鳥のカモがあり、狩猟対象のカモにも海のカモと陸のカモがあります。ここがたくさん試験問題で突っつかれてくるので、カモ類のベストゴロ合わせも作りました♪
狩猟対象のカモだけをピックアップし、「金の星、黒い鈴」の4種が海のカモ、「よし子は女一人橋を曲がる」が陸のカモでまとまっています。これでカモ類の問題が無敵になりました♪
最終的には2週間で非常に多くのゴロ合わせを作ったことになります。
<獣の居住分布のトランプづくり>
大事なことに気付いたのだが、獣よりも鳥の問題集を解くほうがはるかに膨大で時間がかかるので、昨日鳥をやっておいてよかったと思った。獣が楽に進む。ただ獣の問題で、鳥と同じ勉強法ではいけないなと思ったのが居住分布である(○○は北海道のみ分布、○○は九州にはいない、○○は全国分布等)。そこで獣の居住分布のトランプを作った。
トランプは素晴らしい勉強法だ。なぜなら「苦手なものほど自動的に反復できる」最良の仕組みだからだ。この場合は、獣名を上にして並べ、分布地を当てる。ひっくり返すと裏面に答えがある。正解したらそのトランプを場から下げる。不正解ならトランプを残す。こうして苦手なものだけが残り、苦手なものが自動的に反復でき、全部をクリアしたときに学習の漏れがない、100%の勉強なので、とても気に入っている。
トランプは夫に頼んで一緒に遊んでもらった。
サルってあったかいところの動物じゃん、北緯40度超えたところにサルがいるのってすごいことで日本だけなんだよ
サルの北限知ってる?恐山のあたり
ん?恐山?どこ?
だめだなお前、下北半島
やっと分かった青森県
ああだからサルの分布が「北海道以外」になるのか
そゆこと
・・・のような会話をいろんな動物でたくさんして、動物についてもたくさんの雑学を仕入れていきました。夫婦の会話も増えて知識も増えて狩猟免許試験勉強は楽しいね♪
<獣のシルエット問題対策>
さらにさらに、獣はシルエットが難関!! シルエットは鑑別に技術を要する12種をスキャナーで取り込んで同サイズにしてワード1ページに貼り付け、鑑別ポイントを書き入れた。繰り返すが同サイズにしている。「ちっこいからシマリス」といった要素を排除するために、12種類の動物のボディが大体同じ大きさになるように整えた。そして見極めるための鑑別ポイントを編み出して書き出した。
似て非なるものを並べた上で鑑別点を明確にする。これは多くの勉強分野で欠かせない勉強法であると思う。ここまで取り組んだので、動物のシルエット問題は100%完璧の無敵になった。
動物のシルエットで鑑別できるくらいに知識が増えると、実生活で役に立つこともあるだろうな。楽しみ。
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8日目(6月9日、日曜日)
今日は狩猟道具の分野と人畜感染症の分野をやる。勉強方法はこれまでと同じ。道具の使い方や作動でわからないところを動画で学んだりしたから結構時間がかかる。でもほら、私、薬剤師なんで、感染症や消毒薬は猟友会の教科書がくらべものにならないくらいめちゃくちゃ細かく詳しく知っているから、余裕余裕♪♪
楽しくてつい教科書から感染症知識をピックして書き込むの図。
なお「豚熱」(CSF)については薬剤師国家試験よりも狩猟免許試験のほうが細かく問われると思い、紙にまとめを書いておいた。
そしてこれで、「切り離し問題集」を全部終えた!!!
この膨大な量が、約300問が、「ちゃんとやる」レベルで全部終えることができた。一巡し終えるのに8日かかった。
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9日目(6月10日、月曜日)
<今日は勉強しない日>
試験まで1週間を切ったのに、結局一巡しかしていない・・・ と、進捗を現実視すると楽観はできないが、今まで学習の算段を常に立てながら学習を進めてきているので、「絶対間に合うでしょ」という気分が勝っている。
今日は勉強を休む日とする。理由は曖昧な知識は忘れてから取り戻したいから、曖昧な記憶を忘れるための時間が必要なのだ。「間があいても覚えていた知識」はしばらく忘れない。だが「ちょっと間があいたら忘れたもの」については「忘れた頃にやり直す」のが記憶定着の最良の道である。
今日やったことは雑務。
- 試験の出題基準と配点を再確認
- 問題集で「もう見ない斜線が出題範囲全問についていること」(昨日までの切り離し問題集にヌケがないこと)の確認→これで問題集はさらば。もう見ない。
- 明日から問題集再開のために、「DONEボックス」「AGAINボックス」を作る。
「DONEボックス」と「AGAINボックス」は、「切り離し問題集」の2巡目を解くとき、個々の問題を「DONE」(ちゃんと解ける。応用問題が出たとしても解ける。)と「AGAIN」(まだ甘い。もう一度やり直す)に分離するための箱である。この「DONEボックス」と「AGAINボックス」がまた最強の勉強法なのです。
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10日目(6月11日、火曜日)
さて、狩猟免許試験は5日後です。
ここまでの状況として、教科書も問題集も一巡しかしていないのだが・・・・
今日やるべきは教科書再読か? 「切り離し問題集」の反復か? 私は問題集を選んだ。理由は「試験直前ほど正しいものを正しく見る」という原則に徹するため、教科書の再読を最後に回したいのだ。
秘密兵器、DONEボックスとAGAINボックス!
DONE=終了
AGAIN=やり直す
昨日DONEボックスとAGAINボックスを作ってある。「もう見なくても絶対大丈夫、このアレンジ問題が出ても絶対大丈夫」と自信のある問題はDONEボックスへ。不安の残るものはAGAINボックスへ。かなり厳しく判定し、100%のみをDONEボックスに入れるのみ。一点の曇りでもあればAGAINボックスへ入れておく。
今日は所用で外出するので、スキマ時間や移動中にも活用できる方法として、切り離し問題集はやはり良い。なお切り離し問題集はシャッフルしてランダムに解いた。
夕方に「切り離し問題集」の二巡目を解き終えた!
DONE判定を厳しくしているのでDONEボックスに入ったものは3割くらいかな。7割はAGAINボックスに入っている。
あと今日はトランプ4種で遊んで、暗記を強化した。
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11日目(6月12日、水曜日)
狩猟免許試験まであと4日。今日は早朝から深夜まで仕事をしていてノー勉です。勉強時間が取れませんでした。
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12日目(6月13日、木曜日)
狩猟免許試験まであと3日。今日はAGAINボックスに残る「切り離し問題集」から取り組んでいます。再度問題を解き、確実になったらDONEボックスへ入れ、まだ不安が残るならAGAINボックスへ振り分け、AGAIN分野の教科書を再度勉強し直すことの繰り返しです。
<ひみつノートを作る>
AGAINボックスに残る「切り離し問題集」がかなり減ったとき、自分にとっての苦手というか暗記不完全が露呈したので、そろそろ「ひみつノート」を作る時がやってきました。
「ひみつノート」とは!?
それは最後に試験会場で確認したいもの、試験会場に持っていくもの。自分の弱点は他人とは違うものだから「ひみつ」の名をつけている。「ひみつノート」の最大の利点として教科書内で分散していた情報を一箇所にまとめることができる。それが自分にとっての苦手だったりイマイチだったりするから自分にとって宝物のまとめになるのです。A4の無罫線の紙に、試験当日に見やすいように書いていった。
ちなみに受験対策講師やってた実体験として、試験会場に教科書を持っていって試験開始前に見る人が非常に多いんですけど、それだと自分にとって不要なもの(見なくても大丈夫なもの)まで見ちゃうから無駄じゃないですか。だから「ひみつノート」がいいんです。「ひみつノート」は自分にとって必要な「試験開始前に最終確認する知識」だけで構成されているから無駄がなく最強なのです。
さあ、「ひみつノート」作り。
昼行性夜行性も、まとめて表にすると一発! 赤いところを1つずつ覚えるだけで済むこと発見!
このとき横で見ていた夫が、「これだけ多くの狩猟対象動物が夜行性なのは、結局人間がいるせいなんだよな」と横でひとりごとを言った。胸に突き刺さるものがある言葉だった。
次は残滓(ざんし)規制や放置について。
このあたりは猟友会の教科書が法律条文を曲解して記載していたので、非常~に苦労した。教科書を赤ペンで書き直して、そして、体系的な1つの知識として頭に入れられるように「ひみつノート」化した。
そのうえで今まで何度もAGAINボックスに入ってきた問題に取り組んでみると、
自分が法を調べて教科書の記載を是正し、さらにひみつノート化することで、この分野ならどんなアレンジ問題も解ける自信が、やっとついた気がする。
そして最後の伏魔殿はこの下の図。結局この表を頭に入れていないと問題文が前提から読めないということに、最終段階になって気がついてきた。
勉強し始めの頃はね、狩猟と捕獲をイメージで捉えて何となく勉強を進めていました。しかし自分のレベルが上がってくると、狩猟、捕獲、法定のあたりになると、なんか、問題を解いていてもつじつまが合わなくなってきていた。「捕獲について」と言っても狩猟の捕獲なのか狩猟でない捕獲なのか、そもそも狩猟の定義とは、捕獲の定義とは、法定とは。横に三マス、縦に三マスとして、問題文がどのマスを前提にして出題しているのか、問題文にそこまで丁寧に書いていないので、自分が出題意図を汲んでマスを想定しないといけないのだと、最後になって気がついた。
でも定義に忠実に、様々な行為は3行×3列のどこかに必ず該当するので、このひみつノートまとめは最後に大きく役に立つことになる。
このように、これまで何度も混乱してきた問題が、解き方が変わった。出題意図をマス化してから問題を解くことで、最終段階の壁を乗り越えた気がする。
設問の前提が3×3の表のどこに該当するのかを推測する。前提を確立させることで、法律の中の位置を確定させることで、ようやく解答を導くことができるようになった。教科書の記載をちゃんと読んでもこれは難易度が高い伏魔殿であったと思う。でももう、乗り越えたのだ。
これにてAGAIN問題がすべてDONEになり、解きにくく覚えにくい事項は「ひみつノート」(A4用紙数枚)にまとまっているという今後やりやすい状況を作ることができた。
つまり、
問題集のすべてを完全な形で克服し終えた!!
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13日目(6月14日、金曜日)
試験は明後日。でも今日は午後に仕事。朝はまずこれまで作ったトランプ4種をやる。
次に猟友会主催の事前講習会のときに殴り書きしたノートの確認と教科書の照合。事前講習会の授業は「あくまでポイント」にすぎない。ここまで勉強が進んでいるのでほぼ確認だけで、講習中の蛇足説明を書き込む程度で終わった。結局講習会の日に教科書に線を引かなくてよかったし、講習会で書いたノートは今日の確認以外に使うことはなかったのだ。
勉強できる日は今日(午後は仕事なので朝と夜のみ)と明日だけなので、そうなると明日は「正しいことを正しく見る日」にするべきだから(試験直前に誤文を読む価値などないので問題を解くのはよくない)、今日は切り離し問題集を全部解き直していく。昨日ひみつノートを作って徹底暗記したし、伏魔殿の壁も克服したし、暗記モンはトランプでスイスイだから、非常に解きやすい。
もはや問題のリード文を読むだけで見ないで正しい選択肢が言えるものも多くなった。冒頭に「休猟区」ときたら選択肢を見ないで「知事休猟でも第二種特定鳥獣管理が発動したら特例休猟区制度でイノシカ」と言うみたいに。
また狩猟期間の問題が来たら、一応すべての月日に理由づけして覚えてはいるが、思い出すのに時間がかかってめんどくさいので、歌っちゃおう♪ 「√10の15・4の15、10の15・3の15、正月前後の1.5ずつ3か月♪ √09の15・4の15、9の15・2末、10・11・12・1の4か月♪」と歌っちゃえば、試験中は数字が理由抜きで出てくるほうがブレないので試験が楽なんです。込み入ったことが問われた場合は込み入って理由づけを思い出せばいいが、瞬間に数字が出てくることもまた大事なのだよ。
ともあれすべての問題が再びDONEボックスに入り、問題集は全部終了です。「切り離し問題集」をここまで反復することでやっと正しい論拠が言えるようになり、無敵になった気がする。
<ホームセンターへ行く>
さて、どうしても実技試験対策をしないと不安なので、午後の用事の帰宅途中、ホームセンターに行って狩猟の道具を見に行った。でも同じことを考える人がいるのか、出題対象の道具は売り切れていた。ちぇっ。構造確認は自分が講習会で撮ったスマホ写真で行うことにしよう。
ちなみに実技試験では、正しい狩猟道具と違法の道具がずらりと並べられて、使用の可否を回答しなければならないものがある。そして狩猟道具の1つは使われているワイヤーが4 mm以上の直径でなければならないという規定がある。実技試験でワイヤー径4 mm未満の場合には違法道具であると気付かなければならないから、こうして5 mm、4 mm、3 mmの幅を目視と手触りで判断できるよう、店舗で確認した。
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14日目(6月15日、土曜日)
明日は狩猟免許試験。試験の前日は体調を整える日と決まっている。ちょっと美味しいトルコの紅茶を淹れ、飲みながら教科書を一読した。初回の一読とは全然違うね。今なら知識が頭に入った上で読むのだから、意味不明な点がゼロだから速い。初回に深夜までかかった一読が1/3の時間で読めたのだもの。
これまで「切り離し問題集」に取り組むとき、教科書には試験に出ていた部分をオレンジ蛍光ペンでマークしている。
だから、最後の教科書一読でも出題箇所は全網羅して目で確認している。メリハリMAXの素晴らしい勉強法だという自信がある。
何度も指導してきた言葉だけど、試験前日に問題を解いちゃだめなんだよ。正誤問題で誤文を読んで、もし誤文の記憶が試験中によぎったら大変じゃないか。だから試験の前日は正しいものを正しく見ることに徹しなければならないのです。
あとは動物スライドを全69種見て狩猟可否と名前を言えるようにして、判別試験16種類については本番の解答用紙と同じ紙(猟友会の人がくれた)を使って記入の練習もした。これまで作ったトランプもやった。ほかのスライドもトレーニングした。昼寝もして早く寝た。
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15日目 受験日(6/16日)
試験会場は、事前講習会よりもずいぶん人数が減っていた。2週間では勉強しきれない大量に気づき、日程が先の遠隔地の試験に申し込んだか(※)、勉強量が予想以上に膨大あるいは難易度が高くて受験をやめたか、単純に今日は日程が合わないのか。
※令和6年度島根県狩猟免許試験は県内で9回実施される。試験は6月に始まり、最後は8月に実施。私の場合は地元の益田市から出ずに事前講習会と試験を受けたかったので自動的にその間が2週間となったのである。結果的には2週間で合格できたので長引かせなくて良かった。
まずは知識試験(筆記試験)。9割が既存問題集の再出題またはアレンジ問題で、新規問題は1割くらいあったと思う。用心して特徴を書き出しておいた豚熱が、堂々と新規問題で出題されていた。新規問題であっても、教科書に書いてあることが思い出せたので解答できた。ちなみに筆記試験の問題冊子は回収されるので手元には残らない。
知識試験に合格しないと実技試験を受験できないので、知識試験の合否は数十分後に発表された。「合格」の判定に、安堵を覚えた。
実技試験は試験官2名による減点方式で採点される。薬学部のOSCE(オスキー)に似ている。こういうとき、試験官の減点判断基準には個人差があるので、受験者目線ではうまくできたつもりでも減点されていることもよくある。こればかりは怖いよなあ。
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試験が終了した夜(6/16日)
受けた感想としては、教科書がA4大で340ページもあるのに出題数が少なすぎて、「あんなに勉強したのにぜんぜん出てないじゃん」という不満が残る印象だった。でも、勉強しないことには点が取れないので、勉強はしなくちゃいけない。つまり狩猟免許試験は「ヤマカケをしてもスカスカすぎてヤマが当たらない」試験であるといえる。
「70%が合格点なら難しい3割をカットして7割を勉強すればいいんじゃない?」と言われそうだが、難しい3割は法律の分野であり、法律分野が最も配点が高いので、その3割をカットをすると不合格になるだろう。再度言うが、ヤマカケをしてもヤマが当たらない試験なので、結局全部をマスターするように勉強するのが最速最短である。
実際に全部をマスターするように勉強して、受験も終えて、今日の一番の感想は、
知識が増えてよかった!!!!!
ことに尽きます。試験が終わった日は、家族とそればかり会話していました。
ただ、実技試験のほうは不安です。「もしかしたらあそこで言い間違えしてたかも」という思いがよぎり、不安になる。私の性格としては、今安易に考えてあとから落胆するよりも、今から落ち込んでいたほうが楽なので、その日も次の日も、ものすごく落ち込んでいました。
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試験から2日後
県庁の、試験の管轄部署から電話がかかってきました。私は試験当日に、試験監督に「頑張って勉強してきたので、できれば得点を知りたい」と伝えておいたのです。今日の電話は採点が終わって合否判定会議が終了したタイミングのようで、それで試験監督者が電話をくれたのです。電話で、知識試験100点、実技試験100点と伝えられました。
知識試験100点、実技試験100点!!!
その2日後、合格通知が我が家に届いたのでした。
ここまで頑張ってきて、合格が確実になりました。狩猟の初心者に、一生の財産となる知識を持たせてくれて、狩猟免許の受験を勧めてくれた夫にも感謝している。頑張って頑張って頑張って100点を取った自分にも誇りを持ちたい。
世界の料理研究家として外すことができないジビエ料理も、ハンターとなった自分に出来ることは積極的に実現させていきたい。日本の誰よりも世界のジビエ料理に詳しい第一人者としての地位に立つこと。そうなるように前向きに取り組んでいこうと思います!
【第1回】1~2日目
事前講習会、勉強計画、鳥獣スライド作成、診断書・証紙・郵便局、「切り離し問題集」作成
【第2回】3~6日目
教科書を読む、「切り離し問題集」開始、鳥トランプ作成
【第3回】7~15日目
デフォルメ描画、足跡対策、ゴロ合わせ作成、獣トランプ作成、シルエット対策、DONEボックスとAGAINボックス、ひみつノート、実技試験対策
※この記事は狩猟免許試験の出題内容にも触れているため、記事の執筆直後の公開を控え、令和6年度の島根県の全会場で試験を終了した8月に記事を公開しました。