世界各地を旅して、私が好きな文化に、中国の开水(カイシュイ)があります。
开水(カイシュイ)は熱湯という意味です。駅などの公共の場所や列車の中にも、宿や街中にも开水(カイシュイ)を汲む設備があります。旅行者としては安全な水を無料でもらえることは非常に非常に、この上なくありがたいことです。中国でいたるところで开水(カイシュイ)を汲めるのは、茶葉に湯をさしてお茶を飲む文化であることも理由の一端にあります。だから皆さん、耐熱ボトルを持って歩いていらっしゃいます。あとどこでも熱湯がもらえるのでカップラーメンの人気度はこよなく高い。このように开水(カイシュイ)があるからこそ発展する食文化の一端もあるのです。
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生水は危険でも、沸かした水は安全性が高まる。
これが、旅行者が高頻度に下痢にやられるインドとの大きな違いです。インドは街中に水が汲める場所があっても、熱湯ではない。それは多々病原菌が含まれる水だからです。インドでジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)に罹患する場合、水道水が原因になるし、街中の水だけでなく、飲食店の水などもランブル等のリスクを抱えています。
こうしてインドと中国を比較すると、中国の水の安全性の高さは大変嬉しいものがあります。
写真は中国で買った水杯(シュイベイ)です。上海の庶民のデパートで10元(160円)でした。安いよね♪
中にフィルターがついている構造なので、水杯(シュイベイ)に茶葉を入れて开水(カイシュイ)をさして持ち歩き、お茶を飲み終えたらまた开水(カイシュイ)をいただいてお茶で満たします。
ペットボトルの飲料が爆発的に普及して水杯(シュイベイ)や开水(カイシュイ)の文化は薄れていくのでしょうか。でもまた、中国を旅するときは、荷物に水杯(シュイベイ)と茶葉を入れて、大好きな中国の开水(カイシュイ)文化を感じながら旅をしようと思います。