ソロモンへ旅したとき、お土産に「ヌズヌズ」を買いました。単なる民芸品というよりも、重要なソロモン人の文化に根差した工芸品です。
下の写真は、お土産屋で撮影した、黒いヌズヌズ。
そうだった、ヌズヌズの説明文を、後で読もうと思って写真を撮っておいたのだった。いい機会だ!! 今ちゃんと読みます!!!
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「ヌズヌズ」(発音はヌ・ズ・ヌ・ズ)(”NGUZUNGUZU (noozoo-noozoo)”)
「カヌー先頭像」(Canoe Prow Figurehead)
ソロモン西部州(Western Province)
ヌズヌズは、大地の精霊であり、常に我々のために警戒してくれるものです。(Nguzunguzu is the Land Spirit that is alert at all times.)
ヌズヌズは船の先頭の像として使われてきました。特に、他の島の住民による襲撃に備えるために、戦闘用の船に取り付けられてきました。(These figureheads used to adorn the prows of war canoes, particularly on inter-island raids.)
ヌズヌズは船の外側の先頭部分の水面の高さ(喫水線の位置)に取り付けられました。(Positioned on the craft’s prow at the water line,)
ヌズヌズの役目は、水の精霊を追い払うことだったからです。(a nguzunguzu’s job was to ward off any water spirits)
水の精霊は、カヌーを転覆させたり、船が壊れるかもしれないゴツゴツのサンゴ礁に船を導こうとしたり、敵を守ろうとしたり、敵を勝たせようとするからです。(which tried to upset the canoe, guide the craft past jagged reefs, protect the warriors abroad and guarantee success in combat.)
ヌズヌズ像は、船の目的に応じて、その顎を、1)「両手の握りこぶし」(戦争の象徴)、2)人間の頭(首狩りの象徴)、3)ハト(平和の象徴)のいずれかの上に置いています。(Depending on canoe’s mission, the figurehead rests its chin on two clenched fists (war), a human head (head-hunting), or a dove (peace).
最高のヌズヌズは黒檀(コクタン)の木で作られています。安価なものは茶色の縞模様をもつキバナイヌチシャの木で作られ、後から黒いツヤ出し塗装がなされています。(The best of these figureheads are made of ebony; less expensive ones are carved from brown-streaked kerosene wood, and blackened with furniture polish.)
木彫りを終えたあと、真珠のような輝きをもつオウムガイの殻がはめ込まれ、滑らかで高度に磨かれた漆黒の肌に対し、非常に目立つようなコントラストがつけられます。After carving, pieces of pearly nautilus shell are inlaid, making an extremely striking contrast against smooth, highly polished, jet-black background.)
ヌズヌズは、ソロモン諸島でおそらく最も特徴的な彫刻工芸品です。(These are probably the most distinctive carved artifacts in the Solomon Islands.)
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わあ、読んでみて分かった。ソロモンを旅しているときもそれなりにヌズヌズの話は聞いてきたのだけど。
ちなみに。
上の写真はソロモンの1ドルコインで、ヌズヌズが彫られています。このヌズヌズの手が持っているものは、人間の頭に見えます(人の鼻が映っている)。ということはこのコインは2)の首狩りの象徴なのだろうか。
我が家のヌズヌズは、3)ハトの上に顎を置いています。
これはよかった。我が家を守ってくれる、平和の象徴ということですね!!
可愛いヌズヌズは我が家の守り神です。一生大切にしようと思います♪