料理が美味しい国、私の10選(1)

2019/09/04

世界の料理

タイトルは、料理が美味しい国、私の10選(1)です。

前段の解説なども抜きにして、まずは10選を記しますので、ご覧ください♪♪

料理が美味しい国、私の10選(1)

・中国
・韓国
・タイ
・インド
・ロシア
・フランス
・コートジボワール
・メキシコ
・スリナム
・チリ

※日本を除く。
※世界5区分を西回りに、アジア→欧州→アフリカ→米州→オセアニアの順に記載している。回答順は美味しさの順ではない
※次点は、ソマリア、ハイチ、イエメンなど。

* * *

これらを思い浮かべる過程で、料理が美味しい国の「条件」がまとまってきました。

  • [条件1]日本近隣国(東アジアや東南アジア)。米や醤油や発酵の旨味を用い、日本人の味覚に近い。
  • [条件2]1の国の移民の存在により、食文化への影響を大きく受けた国。
  • [条件3]国土サイズが大きい国。寒暖・高地低地・山海・耕畜等の変化ある食材に恵まれると食文化が一義的にならずに発展する。多民族性があれば一層だ。大国は経済発展しやすく貿易先の食材や工業生産型調味料等も普及しやすく料理に旨味を増す。
  • [条件4]農耕文化が基盤にある国。野菜の種類が多いゆえに料理や保存食や調理法の種類が多くなる。
  • [条件5]自国と違う美食をもつ周辺国や周辺地域を陸続きに併呑してきた国。
  • [条件6]調理人の調理技術や調味技術が加わるため、食材が多様に変化する、料理職人的な国。
  • [条件7]6のような国の統治や占領下になった等の理由で、食文化を変える影響をもたらされた国。

ただし、数日間のみの滞在だった国もあり私も料理を語るのは困難です。

あと、あくまで、世界各国を比較して述べているので、ここにない国が美味しくないだなんて一言も言いません。全部捨てがたい国です。だって、どこだってその土地柄と気候に合った料理は美味しいし、その国の料理がその国の人の命を育むことにいつも大尊敬・大リスペクトする私ですから。

選ぶというよりも、比較して消除して比較して消除していった。そして残った10個を挙げている訳です。

<簡単にコメント>
※写真は選考基準には関係しません。

◆中国

中国料理

主な該当条件:1、3、4、5、6
コメント:私は「どこの国の料理が美味しいですか」の質問の答えは決まってて、「日本以外で」と念押ししたあとに「中国の料理です」と答えています。質問者は「そりゃそうだ」なんて言ってくれます。理由は下のリンク記事の下部に記載しています。中国には何度行ってもいつ行ってもどこに行っても必ず新しい料理の発見が続く。食がダイナミック。すごい国です。
世界三大料理っておかしいだろー


◆韓国

韓国料理

主な該当条件:1、4、5、7
コメント:これを書いている今ロシアに居りますが、経由で韓国に1泊したらやっぱり料理が美味しいんですね。条件7は日本が食文化に影響を及ぼした点を指しています。だから日本人に美味しい味がたくさんあるし、日本と同じ野菜や山菜もあり美味しさをしみじみ味わえる。発酵調味料の多用さがこれまた美味。辛くない料理もBグルもたくさん。あとパンチャン(最初の無料の小皿の盛り合わせ)からもいろんな料理を食べられ、飽きることがない。


◆タイ

タイ料理

主な該当条件:1、2、3、4、6
コメント:日本人は東アジアの民として東南アジアの料理の醤油や発酵調味料などの美味しさが欧米人以上に理解できると思う。気候が随分違うので料理に酸味と唐辛子が増えるきらいがあるが、タイは中国系住民による食文化の発展寄与が大きく、ベトナムやカンボジアを越えて日本人に受け入れられやすい料理の旨味をもつ。あとタイは東南アジア最大面積の国ゆえ、条件3が色濃いのです。


◆インド

インド料理

主な該当条件:3、4、5、6
コメント:条件5の併呑とはちょっと意味がずれるかもしれないけれど、もともと藩王国の数々が英国によって大帝国になったことでアーリア・ドラビダ・チベタンの食文化が一国内に集まったのがすごい。あとは条件3の国土サイズ大な点。農耕のみならず牧畜文化も大いに根付き、人間が強烈に旨いと思ってしまうバターやクリームをふんだんに料理に使える。世界を変えた香辛料リッチな美味しさは言うまでもない。


◆ロシア

ロシア料理

主な該当条件:3、5
コメント:ロシア人(スラブ人)の料理はナチュラルな自然の美味しさがあって大好きだが、それだけではランクインしなかっただろう。シベリアウラルの餃子系料理、モンゴル系騎馬遊牧民の肉料理、北コーカサスの美食を取り入れた(南コーカサスのジョージア(グルジア)料理の評判を聞けば北コーカサスの美味も想像つくだろう)。ソ連があったゆえ中央アジア人がこぞって「ウズベク料理」の看板を掲げて美食をふりまき、ロシア国民に浸透している。


◆フランス

フランス料理

主な該当条件:3、4、5、6
コメント:フランス料理って美味しいですよね。それは何よりも条件6の料理職人的な国であること、それを支える基盤として条件3の多様な食材があります。バターやクリームもリッチで野菜もリッチで魚も旨い、南仏はオリーブオイルと野菜の味が濃くて旨い。何よりフランスパンとチーズとワインという普段の食事が至極美味で、この点はフランス領を経験した世界各地の国々にも及んでいて素晴らしい。


◆コートジボワール

コートジボワール料理

主な該当条件:3、4、7
コメント:まず大前提としてアフリカ料理は美味しい。その中でコートジボワール料理を選んだのは、いつも美味しくてたまらなかったからです。サヘルに属さない熱帯雨林のブラックアフリカという地理背景により野菜類が多くて食の多様さがあり、西アフリカのリーダー的存在で発展し、土着アフリカ料理の美味しさに加えて元フランス領たる美食がある。キャッサバの発酵加工技術に長ける民族のおかげでアチェケが美味い。フトゥもすごいんだ。


◆メキシコ

メキシコ料理

主な該当条件:3、4、6
コメント:メキシコは北の米国や南のグアテマラと比較しても料理が美味しい国だと思う。それは条件6の調味技術の多様さがあるから。なおかつ国土サイズが大きく(地図を見て!グアテマラ以南中米よりダントツでかい)温暖なので食材も多様性があり経済発展も旨さ増強に寄与しているのだと思う。サルサの多さは味付けの多さであり目を見張るものがある。


◆スリナム

スリナム料理

主な該当条件:2、4、6
コメント:きっとスリナムに行けば誰もが驚くはず。「南米に、こんな国があるのか」と。中国人にインド人にインドネシア人。スリナム料理の美味しさはアジアの移民による料理の美味さが庶民にまで浸透した。南米なのに料理の基盤はアジア各国の食文化が根付き、そりゃあ日本人は東アジアの民ですからそういう国の料理は美味しく感じちゃうのですよ。アジア人はせっせと耕作もするからスリナム料理は野菜料理も美味しくて嬉しい。


◆チリ

チリ料理

主な該当条件:2、3
コメント:南米14か国の14番目の渡航がチリだったんです。よって南米全ての料理を知った上でチリ料理は南米で1、2を(スリナムと)争う美味だと確信したのです。条件3の南北に長い国であることや、太平洋とアンデス山脈が接近し、狭いのに食材と文化が多様で、経済発展性かつ日系人も多くて料理が洗練(他の南米は比較的に大味か素朴)。寒冷地をもつ国の魚介は素晴らしいのよ。海鮮が美味であることも日本人の舌が喜ぶのです。

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読んでいただきありがとうございました。

ネットを見ているとよくある「料理が美味しい国10選」みたいな記事。でも、その筆者はどういう人なの? あなたはその国全部で実食してないでしょ? あるいは10選に選んでいない国の料理を知らないでしょ?・・・と、そう思ってしまったことがあって、でも批判だけというのはよくないから、自分の意見も述べるべきだと思いました。会社勤めや組織ワークと同じですよね、「批判だけの批判をするな、建設的な意見を言え」とはよく言われる言葉だと思います。

ここでは、料理レシピと調理方法と料理に関する言語を収集・勉強しながら世界242か国を旅した私が今思いつく料理が美味しい国10選を挙げました。

これから旅をする人が海外の料理を楽しむための役に立ちたいから、真摯な気持ちで書きました。

思いつくための時間はかけましたが地図も資料も敢えて何も見ていません。純粋に思いつくものを挙げています

でも、私はこれからも旅と暮らしの両方を続けていきたいし、残り5つの未訪問国も減らしたいと望みますから、答えはきっと変わります。だから今回のタイトルには(1)をつけました。時間が経ったとき、自分の世界の料理レベルがまた上がったとき、またこの回答を、純粋な気持ちで思い起こしてみようと思います。



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本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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