Cinii論文「添加酸味料の種類がカッテージチーズ様乳凝集物の調製に及ぼす影響」(≫こちら)の、「市販のカッテージチーズは、脱脂→殺菌→冷却→乳酸発酵→凝集→乳清排除→食塩添加、により製造される。カッテージチーズを模倣したカッテージチーズ風食品を家庭で調製する方法として、酢やレモンなどの酸を添加する方法がある。」という記載を受け、このページでは「カッテージチーズ」と「カッテージチーズ風」の区別を意識しています。カッテージチーズ=乳酸菌発酵によるタンパク質凝固体。カッテージチーズ風=酸添加によるタンパク質凝固体。ただし便宜上慣例的にカッテージチーズと記載することもあります。
素敵なプレゼントはルクエのチーズメーカー♪ リコッタとカッテージの違いについて。
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ルクエのチーズメーカーを使うと、簡単にホームメードのカッテージチーズやカッテージチーズ風を作ることができます♪
再掲載しますが、
カッテージチーズ=乳酸菌発酵によるタンパク質凝固体、
カッテージチーズ風=酸添加によるタンパク質凝固体、
です。
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この道具を使う利点は以下の通りです。
- 電子レンジ耐熱容器なので牛乳1 Lを簡単に温められる。
- 牛乳1 Lは日本の牛乳販売サイズに合っている。
- 凝固チーズ部分を濾す中の容器(コランダー)がちゃんと容器の中で浮くようになっており、水分を濾去しやすい。
- 完成したチーズは低い円筒形(市販のカマンベールチーズのような形状)になり、盛り付けしやすい。
- 容器が丸底で、中を洗いやすい。
- 見た目が可愛い。
今年も我が家の柚子の木からたくさんの柚子が収穫できました。柚子を使い切るのが大変なほどに収穫でき、そこで、牛乳を凝固分離させるための酸として柚子の果汁を使い、カッテージチーズにはゆずの皮のすりおろしを混ぜ、柚子を大活用するカッテージチーズ風すなわち「柚子フロマージュ」を作ったところ、素晴らしい味わいのチーズが作れました。
最近はまっている、「柚子フロマージュ」の作り方を以下に紹介し、同時に、家庭で作るカッテージチーズ風(※酸凝固生乳)の作り方の記載も兼ねようと思います。
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1)牛乳を買う時は、生乳100%、成分無調整、固形分8%以上といったように、要は安い牛乳を買わない。いい牛乳を買う。
2)冷蔵庫から出したての温度の牛乳(7℃くらいでしょうか)を、外容器に入れ、フタをせずに電子レンジ700 Wで8分間加熱し、60~65℃くらいに温める。何度か繰り返すと自宅電子レンジによる時間の加減もつかめてきます。熱くなりすぎると粒子が細かくなってざらざらしてくるのと、温度が低いと凝固量が減るので、60℃くらいが美味しく作れます。目安として、加熱後に表面に膜が張ると温度が高すぎる目安になります(それでも作ることはできます)。
3)8分間加熱の間に、柚子の皮をすりおろし、次に柚子の果汁を搾って皮と混ぜておきます。合計で大さじ4の液体量となるように、足りない場合は酢を足しておきます。大さじ1杯くらいなら余っても柚子酢としてすぐに使える上、足りないときは困るのでやや多めに作ります。私は穀物酢よりも果物の酢が好きなのでりんご酢を使用。ゆずの香りは果汁には存在せず皮に存在するので、皮を加えるのがポイントです。
4)温まった牛乳に、皮入りの酢を加えます。凝固はpH4.6からスタートするため、大さじ3杯までは大胆に加えても変化が見られませんが、酢が一か所に濃くなるとそこだけ凝固が始まるので、大さじ1杯入れては全体を撹拌、これを3回繰り返します。その上で、大さじ半分~大さじ1杯を追加したとき、すなわち大3.5~大4の酸を加えたときに明らかに見て分かる分離が始まります。
分離が始まる臨海点付近で酸を過剰に加えてしまうと酸っぱい出来上がりになってしまうので、大さじ3以降は少しずつ酸を加えるのが、美味しく作るコツです。
5)取り扱い説明書には30分放置と書いてありますが、1晩放置したほうが良質で美味しい出来上がりになり、しかも固形分の収量が多くなります。しっかり硬いのにしっとりしているんです。分離した部分(カードと言います)に十分に水分が含まれるためだと思います。
6)一晩放置しました。固形分が明らかに増えているんです。
もちろん、放置は、冬は室内でも夏は冷蔵庫にて。
7)内側の容器はコランダー(濾すための容器)です。あふれないように注ぎます。
液体部分は健康ヘルシードリンクの乳清なので、液体を捨ててはいけません。
8)乳清は、健康ヘルシードリンクとして、飲むと美味しいです♪ 我が家の定番はお風呂上がりの健康ドリンクです♪
酸を過剰に加えるともちろん酸っぱすぎてしまいます(私も、酸添加段階で失敗したときは酸っぱい乳清が得られました)。その場合でも「酢を飲む健康法」と思えば美味しいのではないでしょうか。以後、私は凝固開始段階の酸添加は慎重に行っているので、得られる乳清は酸っぱくないのです。しかも柚子の皮のフレーバーを残し、牛乳のもつ旨さがあり、私も家族も気に入って飲んでいます。
パンを焼くのに使うとか、シチュー作りに使うなどの方法もあることはあるのですが、取っておくと後で使わない可能性が出てくるので、私は、得られたら飲んで、消費完了しています。あるいはコップに入れて冷蔵庫に入れておいて、その日のお風呂上りに飲む(これが旨い)などして、その日に消費完了です。
9)半日以上冷蔵庫に入れておきます。先述のように、加熱温度を60~65℃、酸添加量を多すぎない、この2点がうまくいくと、硬いのにしっとり♪という理想のカッテージチーズ風になります。
10)取り出すときは、慎重に。コランダーの底面と側面のつなぎめ(つまり角の部分)に固形分が残らないよ、角に近い部分に細いナイフを入れ、角から押します。
11)きれいなカッテージチーズ風♪「柚子フロマージュ」が得られました♪ 柚子の皮のつぶつぶが美味しいんです。
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さあ急いで菜園から葉っぱ野菜を摘んで。
新鮮採れたての元気野菜たちを盛り付けて♪ 今日は、サニーレタス、サンチュ、フリルレタス、わさび菜、パクチー、ルッコラ、ディル、それからルッコラの花。
手作りのフロマージュサラダが出来たー!\(^o^)/
1個作れば4人分のチーズになります。2人分とすると大満足の量になります。だから、あとはこれをシェアしていただきます♪
クリスマス仕様なら、ピンクペパーをあしらって♪
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以下には、カッテージチーズ風の作り方の概要を記載します。
材料(2~4人分):
- 牛乳(※1)
- 1 L
- 酸(※2)
- 大3.5~4
※1:生乳100%、乳脂肪分の高い、良いものを。
※2:酢や柑橘果汁など。作業条件により使用量は変わります。
作業工程:15 分(放置する時間を除く)
- 冷蔵庫から出したての牛乳を、電子レンジ耐熱容器に入れ、700 W、8分間を目安に(60~65℃になるまで)加熱する。
- 柑橘を使う場合は、電子レンジ加熱の間に果汁を搾っておく。
- 柑橘の皮を混ぜる場合は、電子レンジ加熱の間に皮をすりおろしておき、熱くなった牛乳に混ぜる。
- 熱くなった牛乳に、大さじ1ずつ酸を加えてかき混ぜ、合計大さじ3杯になったら、引き続き大さじ1/2ずつ酸を加えて混ぜ、分離が始まったら酸の投入をやめる。
- フタをして1晩置いておく(夏は冷蔵庫で)。
- ザルなどにあけ、水を切る。
- 半日~1晩置いておき、完成。
- Enjoy!
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