チャド料理

[last update 2019/05/06]

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【基礎情報】

国名:チャド共和国Republic of Chad、首都:ンジャメナ、ISO3166-1国コード:TD/TCD、独立国(1960年フランスより)、公用語:アラビア語、フランス語、通貨:セーファーフラン(XAF)

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【地図】

チャドは中央部アフリカの内陸国です。北から時計回りに、リビア、スーダン、中央アフリカ、カメルーン、ナイジェリア、ニジェールと接しています。

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◆お肉のチャド。砂漠と、サヘルと、ブラックアフリカの土着文化と。

アフリカのサヘルは「サハラの縁(ふち)」。アラビア語で岸や縁を意味する通り、サハラ砂漠を海に見立てラクダを船に例えるとき、サヘルの地域は、その大海の南岸に連なる港湾交易都市群に相当します。チャドはこの位置にあって古くより交易で繁栄しましたが、今や東にダルフール、北にリビア、そして自国内も内戦が相次ぎ、旅行者を寄せ付けない袋小路の国です。食の話をすると、南北に長い国は気候や作物の違いが大きく、北部のアラブ牧畜文化から南部の黒人世界まで、食材が多様です。田舎の食堂でも首都の食堂でもあちこちでもレバー炒めが筆頭メニューにあるほど、「お肉のチャド」ないし「レバーのチャド」たるチャド料理の特徴を実感します。

チャド
チャドの国民食はアシ(主食)とムラ(煮込み)。平皿スタイルにて。(撮影地ティンベリ)

今のチャドのあたりは1000年以上前からイスラム交易路の主要中継地点の1つとして栄えました。しかしアフリカ各地が欧州列強の植民地になると、フランス領(※)になってしまったチャドの地域は、北はイタリア領(リビア)、西はドイツ領(カメルーン)、東は英領(スーダン)と、トランスサハラ交易路ならびに東西交易路から分断されることになります。その分断はチャドの後進化を招き、今も、内陸国かつサハラ砂漠をもつ地理的不便さに加え、周辺国も国内も政情不安定です。でも、アフリカ最貧国と言われようと人間開発指数が世界最下位クラス(※)であろうと、むしろ発展が遅れているということは、人は今も美しい文化を継承しているということでもあります。

※人間開発指数:国連開発計画(UNDP)による平均余命、教育及び所得や経済指標から理論式により算出される数値。チャドは189か国中186位(2017年)。

チャドは南北に広いため、理解するためには国を3つに分けるとよいでしょう。

  1. 北部:砂漠のアラブの牧畜民。イスラム教徒主体。生業は遊牧。農業不適(オアシス地帯限定でナツメを生産)。
  2. 中央部:「サヘル」の農牧混在地帯。ソルガム(きび)、ミレット(ひえ)、ラッカセイを生産。
  3. 南部:森林と通年河川のある農耕地帯。非イスラムの黒人が多い。キャッサバ、トウモロコシ、米、野菜各種が採れ、乾燥地帯への食糧供給源。

チャド料理の主要形式は「主食1+おかず1」。これはアフリカ広域に根付くアフリカ料理の典型スタイルで、チャドのアラビア語でもち状の主食を「アシ」、煮込みおかずを「ムラ」と言います。アシは、上に書いた、乾燥粉末状態で備蓄したソルガム、トウモロコシ、キャッサバなどを湯で練って作るもち状の料理です。

おかずといえばレバー。おかずといえばお肉。どんなローカル食堂に行ってもフォワ(レバー)がメニュー筆頭にある国などほかに見たことがありません。精肉や臓物のほか、乾燥肉も肉粉も重要食材で、肉が通年保存食や調味料になるのはさすがチャドです。

そのほかよく食べられるのは、ピーナッツやオクラ、ムルキーヤ(モロヘイヤ)、カルカンジ(ガクは茶の材料、葉は煮込みの材料)など。魚は乾燥魚や燻製魚が出回ります。

電気がない家も多く屋外での炭火調理は日常的。冷蔵庫がない家が多くさばきたての鶏や肉を食べる光景は日常的。元フランス領だからか田舎の食堂でもフランスパンを主食にするし、アラブ諸国同様に茶を愛飲します。どうでしょう、なかなか、チャド料理は美味しそうじゃないですか?

この国はなかなか安全を確保して旅できる国ではありませんが、チャドはいいところです。旅して楽しいです。イスラムの装束を着た人々は美しく、黒人のカラっとした明るい笑顔も素敵。内陸国で秘境感が強く、人も文化も周辺国と似ていながらも実は独自のものもあることが、知れば知るほど違いが見えてきます。

そんな知られざる国の料理について、以下、食材別に解説していく予定です。
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