肉包(ローパオ)
-
国
:中国料理
-
現地表記
:肉包(中国普通話)
-
概要
:肉まん
中国を旅すると、早朝から道端では蒸し器の湯気があがっています。包子(パオズ)は中国の「北面南饭(ベイミェンナンファン、běi miàn nán fàn)」(北部は小麦粉、南は米)という言葉のように、北方の小麦文化圏を代表する料理です。中国の特に長江以北を旅すると、それこそ何度も何度も包子(パオズ)で朝ごはん♪ お肉がジューシーな肉包(ローパオ)ないし肉包子(ローパオズ)をはふはふと食べるのは、朝から元気になれる喜びです。
材料
(8個分):
<皮>
- 薄力粉
- 250 g
- ドライイースト
- 4 g
- ベーキングパウダー
- 4 g
- 砂糖
- 大1
- サラダ油
- 8 g
- 50℃の湯(※1)
- 70 mL
- ※1:50℃の湯は「熱いけど直接飲めないこともない温度」というくらいの目安です。
<具>
- ねぎの白い部分
- 70 g
- 砂糖
- 小1/2
- こしょう
- 小1/2
- 片栗粉
- 小1/2
- 水(※2)
- 大2
- 味の素
- 小1/3
- ごま油
- 小2
- 醤油
- 小1
- 老抽(※3)
- 小2
- 豚ひき肉
- 190 g
- ラードか牛脂
- 10 g
- ※2:水は中華風のスープでもよいです。
- ※3:老抽(ラオチョウ)は黒が強く出る割に塩分が高くない現地の醤油です。ない場合はオイスターソースか普通の醤油で代用します。
調理時間
:(皮生地をホームベーカリーでこねた場合)
作り方
:
- <皮の準備1>皮の材料をホームベーカリーに入れる。ただしベーキングパウダーとドライイーストは片方に寄せて入れ、50℃の湯はその逆側に入れ、直接触れないようにする。パン生地コースでこね、45分ほど1次発酵させる(※発酵前のサイズを見ておくこと)。
- <具の準備>皮の生地を発酵させている間に、ねぎを粗みじん切りにしてボウルに入れる。
- ボウルに残りの全部の材料を入れ、粘りが出るように手でしっかりとこねる。
- 1 g単位で計れるキッチンスケールがあれば使って、具を正確に8等分しておく。
- クッキングシートを切って、7 cm×7 cmサイズを8枚用意しておく。
- <皮の準備2>発酵後、サイズが2倍くらいに膨らんでいることを確認したら、打ち粉(薄力粉、分量外)をかけてつかんで取り出し、作業台に打ち粉をし、手のひらで転がしながら棒状に延ばす。
- 太さが均一な棒状になったら全体の重さを量り、包丁で8等分に輪切りにし、1 g単位で計れるキッチンスケールがあれば使って、重ければちぎり、軽ければ足したりしながら重さを均等にする。
- 打ち粉をしながら1つ1つを球形に成形し、手のひらや指でポンポンと押え、直径8 cmくらいの円盤にする。
- 麺棒を使って端から1/3だけを全方向から延ばし、直径10 cmくらいの、中央が厚くて縁側が薄い生地を作る。
- <仕上げ>右利きの場合、左の手のひらに皮を乗せ、具を乗せ、指を立ててお椀型にし、右手の親指と人差し指で右端の皮をつまむ。人差し指で1 cm向こうの皮をつまみ、人差し指で1 cm向こうの皮をつまみ…、を繰り返して1周し、てっぺんを閉じ、クッキングシートに乗せる。
- 蒸し器に水をごく少々だけ入れて湯気が出ない程度に軽く温め、包子(パオズ)を乗せ、フタをして2次発酵させる。
- 数分後、生地に弾力が出たら、蒸し器に十分に水を入れて強火にかけ、蒸気の中で20分蒸す(蒸気が出ているなら中火にしてよい)。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- このレシピで8個分です。朝食なら1人2個で4人分、昼食なら1人4個で2人分といった量です。
- 皮の生地や具を等しく8等分するために、1 g単位で計れるスケールがあるとよいです。ない場合、ドライイーストとベーキングパウダーはおよそ小さじ1、サラダ油はおよそ小さじ2で計量します。
- 馒头(マントウ)のように中に具が入らない蒸し物の場合は生地に強力粉を混ぜて多少の弾力を出すようにしていますが、包子(パオズ)の皮はふわふわにしたいと思い、薄力粉のみで作っています。
- 皮の生地を手でこねてもよいです。ホームベーカリーでこねると完全に手があくので、作るのがとても楽になります。
- 皮の発酵はその日の気温で大きく左右されるので、ホームベーカリーの恒温機能を利用するほうが季節が変わっても同じように作れるようになります。
- 作りやすいよう、市販の豚ひき肉を使い、油分をラードや牛脂で補うレシピとしましたが、手間をかけて作る場合は脂身つきの豚塊肉を包丁で切ってみじん切りにすると美味しいです。
- 食べるときの定番は、香酢(中国産黒酢)と辣油です。醤油を使わずに食べてみてください。
- 今回のレシピはスタンダードに白ねぎですが、ニラでも玉ねぎでもたけのこでも、様々な野菜が合います。
Tips about cuisine
- 肉包(ローパオ)のピンインは「ròu bāo」。
- 「肉」(ロー)は肉、「包」(パオ)は具を小麦粉の皮で包んで通常蒸す料理を指す。よって肉包(ローパオ)は「肉まん」の意味になる。
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