ハムドムスィーヤ

ハムドムスィーヤ

ハムドムスィーヤは、モロッコなど北アフリカマグレブ地方の伝統的な保存調味料です。日本で塩レモンがブームになったのは、この北アフリカ文化の情報が広まったからだと言われています。現地ではレモンに切れ込みを入れて塩に漬けることが多いのですが、私はのちに取り出しやすく使いやすいように、レモンを小さく切って塩漬けにしています。北アフリカ風の料理を作るときや、西アジアの料理を作るときや、いつもの煮込み料理をちょっと美味しくしたいとき、色が茶色くなった塩漬けレモンや、その周辺の塩をちょこっとお鍋に加えるだけで、見事なオリエンタルフレーバーが得られますよ。現地でも数年経ったものが良品とされており、私も毎年作っては数年経過したものを食べています。塩に長く保存するので、保存容器には気をつけて。

材料

瓶1つ分):

レモン
切って瓶に入る量
レモンが埋まる量

調理時間

作り方

  1. レモンをあとで使いやすい好きな形にカットする。
  2. 瓶に塩を敷き、レモンと塩を交互に入れる。
  3. フタをして、数か月~数年寝かす。
  4. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • レモンの切り方は、切れ込みを入れるだけの丸ごとから、輪切りまで、いろいろ可能です。
  • 現地のレモンは卓球玉のように小さいのが普通なので丸ごと漬けているようですが、日本のレモンが大きいので、切った方がいいと思います。
  • 塩とフタが接触しないように、間にラップやビニールを挟むとよいです。
  • 数日ではまだレモンがしょっぱくなっただけですが、数か月あるいは1年以上経ち、茶色くなってきたものは、塩にレモンの味と風味が融合し、とても良い調味料になります。
  • 塩が多く入るため、金属製のフタはすぐに錆びるので避けます。プラスチック製の容器は傷みが速いので避けます。ガラス瓶の場合はゴムパッキンを避けます。フタが痛むのを遅らせたいときは、ビンとフタの間にラップを2枚重ねで挟みます。

Tips about cuisine

  • 「ハムドムスィーヤ」のアラビア語(モロッコ、西サハラ、アルジェリアの公用語、セウタ、メリリャで通じやすい言語)での表記は、「حامض مصير」。
  • 「حامض」(ハムド)は酸っぱいの意味、「مصير」(ムスィーヤ)は運命という意味。レモンの酸味を活かして長く保存できることから「酸っぱい保存食」のような意味で名づけられたのではないかと思われる。
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