カザフスタンの東の田舎町での素敵な一日

2026/05/11

生まれて初めて中国からカザフスタンへの陸路国境越えが成功した日、「憧れの国境線を越える」という体験がとても嬉しかった。

だけど、国境を出た後、カザフスタンの東の田舎には交通機関がなかった。

広大なステップ(※)の草原の中、次の集落までも距離がある。なのでここはヒッチハイクをしなければ動けない。後方から来る車に向かって手を挙げて合図をしたら、割とすぐに、優しそうなカザフ人のおじさんとおばさんが車を止めてくれた。

※ステップ:乾燥帯に属し、砂漠ほど乾燥は厳しくないが、森や林ができず草原が広がる気候。

ジャルケント

カザフ語とロシア語を話すカザフ人と、ロシア語が話せない我々(私と夫)がどうやって意思疎通するかというと、これは大変な話で、でも手持ちのロシア語の単語メモと夫の知っているロシア語の単語で頑張った。

この先どこに行きたいか、と言われて、むしろこっちは「今日どこまで行けるか、今日どこに着けるか」という、予定が未定な不安を伝えたら、おじさんおばさんがジャルケントという町の住民とのことで、その町まで行くことになった。

ジャルケントの位置。

ジャルケント

めちゃくちゃ東寄りと思われるが、カザフスタンはフランスからウクライナ、ポーランドからギリシャを飲み込むくらいでかいんだ。これでも中国国境から結構な距離を移動しているということは分かってちょうだい。

さて、この中国西方から中央アジアにかけての土地はトルキスタンとも呼ばれる。テュルク人の土地という意味で、ざっと帝政ロシアの支配下部分/ソ連圏を西トルキスタン、清朝以来現在の中国支配下部分を東トルキスタンと言う。その境はカザフスタンと中国の国境線だで、カザフスタン側にあるジャルケントの街は西トルキスタンに位置するものの清が取っていた時代もあり、街には中国建築も残されている。

ジャルケント

でも、史跡として残るごくわずかな建築物を除くと、やはりジャルケントの街は「ソ連」の名残を大いに見せている。初めて中央アジアに来る私は実感しようもないが、中央アジアに何度も来ている夫は「やっぱりソ連だった国だなあ」と言っていた。

特に、下の写真のような、コンテナ店舗が多数詰め込まれたバザール(市場)は、ソ連時代の名残を感じる、中央アジアによくある光景だそうだ。

ジャルケント

ちなみに! どうでも良いが?いや良くないが? なんで「新ソ連」がないのにみんな「旧ソ連」って言うんだろうね。慣習なのは分かるが、別に南米をこぞって旧スペインとか言わないじゃん。「ソ連」は1個しかないんだぜ!?「ソ連」に新旧なんかないんだよ!? おかしいよね。

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バザール(市場)を歩くと、たくさんの人々の素敵な笑顔に出会えた。

ジャルケント

だから私も歩いていて楽しかった。

軽食売り場が並ぶ一角も素敵で、わくわくした。

ジャルケント

手前の男性が売っているものは「マンティ」(Мәнті;肉まん)で、奥の女性は「サムサ」(Самса;肉入り窯焼きパン)を売っている。

昨日は夜行バス移動で寝ていないのと、国境越えで疲労がたまっているのと、この日は真夏日でとても暑いので、「ソク」(Сок;ジュース)で糖分チャージ♪

ジャルケント

シャシリク(Шашлык;肉の串焼き)を焼くおじさん~♪

ジャルケント

「美味しそう~」「すごいいい匂い~」とわくわくしながら調理を見ていたら、あれ!!ヒッチハイクのおじさんおばさんとバッタリ再会!! まだその頃は「シャシリク」の名も知らなかった私に、おばさんはシャシリクという名を教えてくれた。カザフ語ではカワプ(Кәуап)と言うんですって。後者のほうがトルコ料理のケバブとつながっていることが分かりますね。

さらにおじさんおばさんは私たちをこのシャシリク屋に招待してくれて、パンやジュースやビールも注文してくれたんです。美味しいシャシリクをごちそうになりました。

ジャルケント

焼きたてで、とてもとても美味しいお肉の串焼き。

ジャルケント

ビールは「イルビス」(Ирбис)という、後から知ったけれどなかなかの有名銘柄。

ジャルケント

記念写真を撮って、

ジャルケント

お別れを言って、

もう夕方。バザールの周辺を散策しました。

ジャルケント

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異国の路地を歩く時の、日本では感じられない空気が好きです。

散策中、民家の軒先に羊の皮が干してありました。そういえばさっき食べたシャシリク、羊肉って言ってたっけ。

ジャルケント

こうやって各家庭でも羊をさばいているということなのでしょうね。そして毛も有効に活用されているのだと思います。

すっかり夕食どき。「ぐるぐるチキン」を焼いている商店のおばさんや、近所のおじさんたちもたそがれていて、

ジャルケント

今日の、まるきり予測もできなかった楽しい異国の滞在が終わりました。

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あの日のおじさん、おばさん、今も元気かな。

ジャルケント

おじさんたちのおかげでカザフスタンを大好きになった日本人は、今も元気ですよ。そして今もカザフスタンが大好きですよ!


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