公明グラフ(≫こちら)連載『世界で出会った笑顔と食』。2025年秋季号は『アメリカ合衆国(2)』です。

私は去年、アメリカ合衆国に2度訪問しました。目的は「アメリカ50州で食の旅をすること」。1度の訪米に30日、合計60日かけての訪米です。1度目はカリフォルニア州のサンノゼでレンタカーを借りて中西部をめぐり、2度目はニューヨークでレンタカーを借りて北東部から南部までめぐり、あわせて48州で「食の旅」をしました。基本的な方針は、すべての州で宿泊し、すべての州でその州の郷土料理を出す飲食店に入り、すべての州でスーパーマーケットに1時間滞在すること。そして地元の人と出会って会話して、アメリカの食文化を理解することです。アメリカという歴史的に異質な国の現在の食文化を理解するのに時間はかかりましたが、歴史や民族の事情も含めて、それはそれは多くのことを学んだのでした。
なお今年の6月にはカナダと組み合わせてアラスカ州を訪問し、「アメリカ50州で食の旅」は49州めを制覇しました。
2025年夏季号では「アメリカ合衆国」の(1)として、白人開拓者の料理を紹介しましたが、広い国で1つの主要民族だけを取り上げることには自分自身の中の反発もあり、立て続けて(2)を書くことは(1)の構想段階から決めていました。そう、(2)は、本来の北米大陸の住民であるアメリカインディアンです。1万年以上前にアジアからベーリング海峡を渡って来たモンゴロイド系の住民で日本人に近い血統をもちます。
先住民人口比率が高いサウスダコタ州で彼らの祭りに行くよう勧められ、そこで出会った素晴らしい人たち。肌の色も髪の色も日本人とよく似ています。インディアンは決して過去の人でない、活力に満ちて今を生きる人々でした。そのインディアンたちの現代の食についての執筆です。
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今後もこの連載を通じて、世界を旅して出会った食にまつわる素敵な出来事をお伝えしていこうと思います。発行部数がとにかく多い全国区機関誌ゆえに、やりがいと不安と緊張と喜びのすべてを感じております。
皆様のお目にとまる機会がありましたら、どうぞ宜しくお願い致します。
