スプアロニヨン

  • フランス料理、ベルギー料理、モナコ料理、スイス料理

  • 現地表記

    :Soupe à l’ognonまたはSoupe à l’oignon(フランス語)

  • 概要

    :あめ色玉ねぎから作るオニオンスープ

スプアロニヨン

玉ねぎ1kgをひたすらスライスして、2時間かけてじっくりと炒め、あめ色になった玉ねぎの旨味をスープにしました。こう聞くだけでも本物の美味しさが想像できませんか。これは伝統的で本格的なフランス料理です。作業工程は簡素で簡単です。バゲット(フランスパン)のトーストにとけるチーズを乗せてスープに浮かべ、素晴らしい味わいとともに至極の時間をお過ごしください。また、このスープさえあれば、オニオングラタンスープを作るのもとても簡単です。

材料

8~10人分):

2.5L
ベイリーフ
1枚
ビーフコンソメ(※1)
大1.5(※2)
玉ねぎ
1kg
バター
60g
砂糖
小1
小麦粉(※3)
大4
フランスパン
スライス8枚
とけるチーズ
適量(※4)
  • ※1:ビーフブイヨンの固形や顆粒状のストックを使います。韓国牛ダシの素(顆粒状)であるダシダも可です。
  • ※2:コンソメの種類によって味わいが異なるので、味見で決めるとよいです。
  • ※3:All purpose flourが中力粉に相当すると仮定して、中力粉を使うとよいです。
  • ※4:チーズはフランスパンに乗せる量です。

調理時間

:4 時間

作り方

  1. <ビーフブイヨン>鍋に水とベイリーフを入れて沸かし、ビーフコンソメを入れる。
  2. 味見をして、ビーフコンソメの塩加減や濃さを調整し、火を止めておく。
  3. <あめ色玉ねぎ>玉ねぎの皮をむき、繊維に沿って縦8つに切り、まな板の上に横にして置き、繊維を切るように薄切りにする。
  4. 厚手の鍋にバターと玉ねぎを入れ、中火にかけ、時折中を混ぜ、鍋底についた玉ねぎをこそげ落とす。
  5. 玉ねぎの水分が飛んできたら、始終中を混ぜ、鍋底についた玉ねぎをこそげ落とす。
  6. 深い茶色になったら火を止める。
  7. 砂糖と小麦粉を加えて全体をよく混ぜる。
  8. <スープ仕上げ>あめ色玉ねぎにビーフブイヨンをお玉1杯入れて、火にかけずに混ぜて均一にする。
  9. ビーフブイヨンを再びお玉1杯入れて混ぜて均一にする。これを3、4回繰り返し、あめ色玉ねぎをゆるめる。
  10. ゆるんだあめ色玉ねぎの全量をビーフブイヨンの中に入れ、ブイヨンの鍋を中火~強火にかける。
  11. 沸騰したらフタをして弱火にし、なめらかなスープにする場合はハンドブレンダーを回して玉ねぎ固形分をなくし、ときどきアクをすくいとりながら1時間加熱する。
  12. 味見をして塩を加える。
  13. <盛り付け>フランスパンをスライスし、トースターで両面を焼き、片面にチーズを乗せてチーズをとかす。
  14. 器にスープをよそい、チーズの乗ったフランスパンを乗せてできあがり。
  15. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 玉ねぎを薄くスライスするとき、目にしみる成分が揮発するので、換気扇をまわすとよいです。
  • 玉ねぎを炒める作業は、鍋底で褐色になった玉ねぎをこそげ落とす作業なので、テフロンでない素材の鍋がよいです(テフロンだと傷みが早くなります)。
  • 冬のストーブの上の置き、火力が強すぎないように気を付けながら鍋の中をかき混ぜると、省エネで作ることができます。
  • 玉ねぎを炒める作業は、最初の1時間半くらい(火力による)は玉ねぎの水分がまだ多いため、ときどきかき混ぜる程度でも焦げないため、比較的手があきます。
  • 深い茶色になるまで炒めるのが理想的ですが、もし焦げるようなにおいがしてきたらそこで玉ねぎ炒めをストップします。
  • あめ色玉ねぎとスープを混ぜたあと、軽くハンドブレンダーを回すなどして玉ねぎの固形分をなくしておくと、玉ねぎのつぶつぶ感がなくなる分、口当たりが良くなり、旨味が増します。好みでスープの食感を変えてよいです。
  • チーズの種類にこだわる場合は、現地ではグリュイエールチーズを使うレシピがあります。
  • 仕上げにパセリのみじん切りを盛り付けるレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「スプアロニヨン」のフランス語(フランス、ベルギー、モナコ、スイスの公用語)の綴りは「Soupe à l’ognon」。
  • 「Soupe」(スプ)はスープ、「à」(ア)は「○○入りの」のような前置詞、「l’ognon」(ロニヨン)は男性単数形定冠詞であるle(ル)と「玉ねぎ」を意味するの「ognon」(オニヨン)の縮合。よって「Soupe à l’ognon」(スプアロニヨン)は「玉ねぎスープ」の意味になる。
  • 2016年にフランス語の玉ねぎの綴りは「oignon」から「ognon」に変更された。発音は変わらない。
  • フランス語の「玉ねぎ」の綴りが「oignon」から「ognon」になりました。



本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合(料金は≫こちら)。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしています)】
・学校や大学の宿題や課題で当サイトを活用してくれた児童・生徒・学生さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・商用非商用ならびに営利非営利を問わず、個人、団体、企業等の活動や出版等での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。