娘惹黄姜鸡(ニャンルーホワンチャンチー)
シンガポールやマレーシアで出会う「ニョニャ料理」とは、プラナカン文化に象徴される食文化です。中国人男性(主に福建人)が1000年も前には東南アジアの島峡群を発見して交易を行っていたが中国明朝後期から清朝にかけて海外交易が禁止されると彼らはトレーダーをやめてマレー半島に定住。それら中国の商人男性と地元マレーの女性の婚姻により形成された融合文化をプラナカン文化と言います。つまりニョニャ料理を簡単に言うと「マレーとチャイニーズのフュージョン」ということになります。料理名の「娘惹」(ニャンルー)がニョニャ料理の意味で、「黄姜」(ホワンチャン)が示すようにウコン/ターメリックパウダーをリッチに使い、「鸡」(チー)すなわち鶏肉を大変に美味しくいただく料理です。生姜がばっちりキマり、「チャイニーズが入るとマレーはこんなに美味しいのか」と唸るくらいとにかく味が良い。体が温まりそうな、滋養に良さそうな料理です。
材料
(4人分):
- 水
- 400 mL
- 生姜
- 50~60 g
- レモングラス(※1)
- 10 cm(※1)
- 紫玉ねぎ(※2)
- 1/4個
- にんにく
- 2かけ
- 鶏肉(※3)
- 500 g
- ターメリック
- 大1
- サラダ油
- 大3
- 塩
- 小2/3
- 砂糖
- 小1
- ※1:レモングラスは生か冷凍を使います。緑の部分をむき、中心の白い部分のみを使います。
- ※2:紫玉ねぎがない場合は黄色い玉ねぎで代用できます。
- ※3:鶏肉は部位を問いません。写真では鶏胸肉を使用しています。
調理時間
:
作り方
:
- 容器に水を量ってボウルに入れておく。
- 生姜は薄切りにしてから細く千切りにし、小皿2つに半量ずつ分けておく。
- レモングラスはごく薄切りの輪切りにする。
- 紫玉ねぎとにんにくを細かいみじん切りにする。
- 鶏肉を一口サイズに切っておく。
- ブレンダー容器に生姜の半量、レモングラス、ターメリックパウダーを入れ、ブレンダーが回るくらいの水(例えば50 mLくらい)をボウルから取って入れ、ブレンダーを回し、きめ細かいターメリックピューレを作る。
- 鍋(またはフタができるフライパン)にサラダ油を入れて中火で熱し、生姜の残り半量を入れて炒める。
- 生姜の香りが出たら紫玉ねぎとにんにくを入れて炒める。
- 玉ねぎがしんなりしたらターメリックピューレを入れて炒める。
- 水分が減ってもったりしたら鶏肉、塩、砂糖を入れて炒め、残りの水でブレンダー容器を洗い込んで入れ、フタをして8分ほど煮る。
- 鶏肉(見た中で一番大きいもの)を1つ切ってみて、中心まで完全に火が通っていることを確認し、フタを外して好みのとろみが出るように水分を飛ばしていく。
- 味見をし、塩加減や水加減などを好みに調える。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 生か冷凍のレモングラスがない場合、オリジナルの良い風味がかなり減ってしまいますが、乾燥レモングラスを使うか、省きます。
- 現地では生のウコンが出回っているのでそれを使いますが、日本では通常流通していないので、このレシピではターメリックパウダーを使っています。
- レモングラスは繊維質なので非常に薄く輪切りにし、ブレンダーに入れたあとも丹念に撹拌してきめの細かいピューレにします。
- 加熱して水分を飛ばすほどもったりととろみがつきますが、水分を保持したままとろみをつけたい場合は水溶き片栗粉などで調整します。
- 白いご飯に合わせていただく料理なので、味見のときは塩味がぼやけないようにします。
Tips about cuisine
- 「ニャンルーホワンチャンチー」の中国語(シンガポールの公用語、マレーシアでよく表記される言語)の綴りは「娘惹黄姜鸡」。
- 「娘惹黄姜鸡」(ニャンルーホワンチャンチー)のピンインは「Niáng rě huángjiāng jī」。
- 「娘惹」(ニャンルー)はニョニャ(次段参照)、「黄姜」(ホワンチャン)はウコン、「鸡」(チー)は鶏肉の意味。よって娘惹黄姜鸡(ニャンルーホワンチャンチー)は「ニョニャ料理の手法で作るウコン仕立ての鶏肉料理」という意味になる。
- ニョニャ料理とは、プラナカン文化に象徴される食文化である。中国人男性(主に福建人)が1000年も前には東南アジアの島峡群を発見して交易を行っていたが中国明朝後期から清朝にかけて海外交易が禁止されると彼らはトレーダーをやめてマレー半島に定住。それら中国の商人男性と地元マレーの女性の婚姻により形成された融合文化をプラナカン文化を言う。つまりニョニャ料理を簡単に言うと「マレーとチャイニーズのフュージョン」ということになる。
- ウコンの根茎を乾燥粉砕したものがターメリックパウダーである。
- 「娘惹黄姜鸡」を中国繁体字で表記すると「娘惹黃薑雞」。
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