スラブヤンスキギュベチ
-
国
:ブルガリア料理
-
現地表記
:Славянски гювеч(ブルガリア語)
-
概要
:米と野菜のトマト煮のオーブン焼き
ギュベチは西アジアから欧州にかけて、特にオスマントルコの版図だった地域に広く根付く料理です。ギュベチには単一のレシピはなく、玉ねぎやトマトやピーマンなどををキャセロールに入れてオーブン焼きにするほか、肉が入ったり入らなかったり、米が入ったり入らなかったりします。今回作ったものはブルガリアの家庭でよく作られる「スラブ人のギュベチ」(スラブヤンスキギュベチ)という料理名のものです(今のブルガリア人はスラブ系民族に分類されています)。ブルガリアの主食はパン(お米は野菜の位置づけ)なので、この具だくさんピラフのような料理もパンと一緒にいただきます。でも日本人が作って日本で食べるのなら、炊き込みごはん感覚で、パンがなくても1つのワンディッシュでいただけるお手軽料理です。
材料
(3~6人分):
- 米(※1)
- 1.5C
- 熱湯(浸水用)
- 3C
- 塩(浸水用)
- 大1
- 肉(※2)
- 100~200g
- 油
- 大2
- 玉ねぎ
- 大1個
- トマト(※3)
- 大2個
- 水
- 2C
- パプリカ(※4)
- 大3個
- 塩
- 小2/3
- こしょう
- 少々
- パプリカパウダー
- 小1
- 乾燥ハーブ(※5)
- 少々
- 油
- 大1
- オリーブ(※6)
- 好きな数
- パセリ
- 仕上げに飾る分
- ※1:日本の米でよい。
- ※2:この写真では羊肉(ラム肉)の薄切りを使用。現地では羊肉のほか牛肉や豚肉を使う家庭も多いです。塊肉を使う場合は適度に脂が乗っているもののほうがパサパサした感じがなく美味しくいただけます。
- ※3:生のトマトを使う場合は完熟トマト使用。なければトマト缶(ホールでもダイスでも)を1缶使用したり、普通のトマトにトマトジュースを併用するなどすればよい。
- ※4:大きなパプリカなら3個くらい。普通のピーマンで10個くらい。この写真では赤くなった完熟ピーマンを8つと緑ピーマンを2個使用しています。使用量は適当でよいのですが、多いほうが美味しいのと、緑だけよりは赤が入ると美味しいです。
- ※5:元レシピではセイボリー使用。マジョラム、タイム、オレガノ、エルブドプロバンスなど、何かを少し入れると風味がよくなります。
- ※6:種なしオリーブを使うときれいに断面が見えてきれいに仕上がります。
調理時間
:1 時間 30 分
作り方
:
- ボウルに熱湯と塩を入れ、かきまぜて塩を溶かし、米を入れてさっとかき混ぜて、12分浸水させる。
- 12分経ったらザルにあげてザルの上で放置し、水分をよく切る。
- 薄切り肉の場合は3cm長さに切り、塊肉の場合は一口サイズに切る。
- フライパンに油を入れて強火で熱し、肉の表面を焼きつけ(塊肉の場合は中まで火が通らなくてよい)、取り出しておく。
- 玉ねぎを粗みじん切りにし、肉を焼いたフライパンに入れて中火で加熱し、透き通るまで炒める。
- トマトを2cm角くらいに切る。
- 玉ねぎの入ったフライパンに、トマト、水、肉、塩、こしょう、パプリカパウダーを入れ、フタをして10分くらい煮て、玉ねぎと肉の旨味を出す。
- ピーマンあるいはパプリカを2cm角に切り、フライパンに入れてさらに5分ほど煮る。
- 米と油を入れて弱火にし、米の上に野菜や肉が乗るようにし、フタをして、目安として15分ほど煮る。
- 米がフライパンの中の水分を大体吸ったら火を止め、オーブンを200度で余熱開始する。
- フライパンの中身を耐熱容器に移し、オリーブの輪切りをちょんちょんと乗せ、オーブンで20分焼く。
- オーブンの火を止め、オーブン庫内でそのまま(あるいはフタをしてもよい)10分ほど置いてなじませる。
- 温かいうちに取り出し、刻んだパセリを乗せて、取り分けていただきます。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 米を塩入りの熱湯に漬けておくことで、粘り気を抑え、パラパラと米を炊けるようになります。
- トマト缶を使う場合は缶汁も使うとよいです。トマトの旨味が重要なので、トマトが少ない場合はトマトジュースなどで補うとよいです。
- オーブン耐熱皿に具を移すとき、最初にパプリカや肉を取り分けておいて、米の上に具が乗るようにするときれいです。
Tips about cuisine
- 「スラブヤンスキギュベチ」のブルガリア語(ブルガリアの公用語)の綴りは「Славянски гювеч」。
- 「Славянски」(スラブヤンスキ)は「スラブ人の」という意味、「гювеч」(ギュベチ)は「キャセロール料理」(土鍋料理)という意味。
- ブルガリア人はスラブ系民族に分類されている。
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