チキンステュー

  • グレナダ料理

  • 現地表記

    :Chicken stew(英語)

  • 概要

    :ナツメグで香りの良い鶏肉煮込み

チキンステュー

カリブ海南部のグレナダは、「Spice island」(スパイスアイランド)と呼ばれる香辛料の島です。ブラウンカラーの鶏煮込みはカリブ海で広く愛される料理で、ここにナツメグが入るとスパイシーさや美味しさがアップします。現地ではカボチャのマッシュと一緒に食べることが多く、是非、カボチャの収穫から食べごろのシーズンあるいはハロウィンのシーズンに作って、カボチャの甘さと一緒にこのスパイシーなナツメグシチューを味わってみていただきたいです。砂糖をカラメル化するのはカリブ海料理では常套の手法で、こくが出て煮汁が美味しくなります。

材料

4人分):
<鶏肉のマリネ>

鶏手羽元(※1)
8本
レモン果汁
大1
ナツメグパウダー
小1/2
カレー粉
小1/3
こしょう
小1/3
玉ねぎ
1/2個
にんにく
2かけ
コリアンダーの葉(※2)
少々(※3)
セロリの葉
少々(※3)
緑ピーマン
1個
赤ピーマン
1個

<煮込み>

サラダ油
大2
砂糖(※4)
大2
適量(※5)
ウスターソース(※6)
大2
醤油(※6)
小1
ケチャップ
大2
小1/2
唐辛子(※7)
少々
鶏がらスープの素(※8)
少々
適量(※5)
ナツメグパウダー
小1/3
  • ※1:鶏肉はほかの部位でも代用できますが、骨つきのものを使うほうが良い味になります。
  • ※2:コリアンダーの葉はパクチーとも呼ばれるものです。
  • ※3:コリアンダーの葉は販売単位がまちまちなので、何束という指定ができないのですが、刻んで大さじ2杯くらいあるとよいです。セロリの葉も同様に、刻んで大さじ2杯くらいあるとよいです。
  • ※4:砂糖の種類は問いませんが、カラメル化する工程があるのでグラニュー糖か上白糖が無難です。
  • ※5:水の量は、鶏肉がかぶる水の量なので、鍋の大きさによって変わります。
  • ※6:現地ではタシュリープというキャッサバから作る黒いソースを使いますが日本では入手できないので、ウスターソースと醤油で代用しました。
  • ※7:シネンセ種のフルーティーな唐辛子の香りがほしいので、ない場合は、鷹の爪や一味唐辛子を使うよりタバスコを使うほうが風味が出てよいです。
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  • ※8:現地レシピではチキンスープを加えるものがあるので、鶏がらスープの素はその代用です。

調理時間

:1 時間 30 分

作り方

  1. ボウルに鶏手羽元とレモン果汁を入れ、全体を混ぜてレモン果汁を鶏肉全体になじませる。
  2. ナツメグパウダー、カレー粉、こしょうを入れ、全体を混ぜて均一にする。
  3. 玉ねぎとにんにくとコリアンダーの葉とセロリの葉をみじん切りにし、緑ピーマンと赤ピーマンを1cm角に切り、ボウルに入れ、全体を混ぜて均一にし、マリネの状態で置いておく。
  4. 鍋にサラダ油を入れて熱し、砂糖を入れて砂糖と油をなじませ、注意深く加熱を続け、砂糖がカラメル状に融けたら火を止めて自然に冷ます。
  5. マリネした玉ねぎを1粒落とし、カラメルの温度が下がっていることを確認し、鶏肉の入ったボウルの中身を鍋に入れる。
  6. 鶏肉がかぶる量の水、ウスターソース、醤油、ケチャップ、塩、唐辛子、鶏がらスープの素を入れて強火で加熱し、ときどき全体を混ぜながら水分を7割飛ばす。
  7. 火力を中火に変え、鍋底の煮汁をかきとるように混ぜながら煮汁の水分を飛ばし、煮汁を少し焦がしつけるように加熱を続ける。
  8. 鶏肉がかぶるくらいの水を再度入れ、ナツメグパウダーを入れて強火にかけ、煮汁の味がしっかりと濃くなるまで煮詰める。
  9. 味見をして塩加減などを好みに調える。
  10. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • カラメルを作るときは、鍋の中の温度が150℃を超える高温になるので注意深く加熱します。そしてカラメルが熱いまま鶏肉マリネを入れるとマリネ液がはじけ飛んで危険なので、必ず玉ねぎ1粒を落とし、安全な温度まで下がっていることを確認します。
  • 水分を7割飛ばすときは、鶏肉が骨から外れるほど柔らかくするために強火で加熱します。
  • 水分が7割飛んだあと、煮汁が少し焦がしつけるように加熱を続けるのは、オーブン焼きでこの料理を作る場合の風味を出し、なおかつブラウンシチューの色を出すためです。
  • 最後に水分を飛ばすときは、おそらく、5割ほど水が飛ぶように加熱をするとちょうど良い味加減になると思います。
  • にんじんの薄切りを入れるレシピもあります。
  • レモン果汁をたっぷり加え、鶏肉を洗ったら果汁を捨てる方法もあります。カリブ海ではこういう手法をとる料理が多いですが、このレシピではレモン果汁を捨てずに煮汁に加えています。

Tips about cuisine

  • チキンステューの英語(グレナダの公用語)の綴りは「Chicken stew」。
  • 「Chicken」(チキン)は鶏肉の意味。「Stew」(ステュー)は煮込みの意味で日本語化しているシチューという単語と同じ。よって「Chicken stew」は「鶏肉の煮込み」という意味になる。


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