ギリシャ料理

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  • 主食」の項を新設しました。

【基礎情報】

国名:ギリシャ共和国Greece、首都:アテネ、ISO3166-1国コード:GR/GRC、独立国(1829年オスマン帝国より)、公用語:ギリシャ語、通貨ユーロ

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【地図】

ギリシャはトルコイタリアの中間に位置し、バルカン半島の南端部分及び数多くの島からなる国です。陸では北西から北東へ順にアルバニア北マケドニアブルガリアトルコと接しています。

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◆オリーブオイル香る、太陽の豊かな恵みが食卓に

今から4000年以上も前から文明を持っていたギリシャは、世界に受け継がれるギリシャ神話を創造し、古代よりソクラテスやプラトン、アルキメデス、ユークリッド、ヒポクラテス、ピタゴラスなど、偉大な哲学者や科学者を多数輩出しました。オリンピックの発祥国であり、数々の遺跡やエーゲ海の美しい島々など、観光資源にあふれる国です。山あり海あり、そして地中海性温暖気候。食材に恵まれたギリシャでは、海の幸にもサラダにもオリーブオイルがふんだんに使われ、素材の味を活かす調理で、美味しいものが食べられています。

ギリシャ
ギロス屋。肉を削ぎ切りにし、数々の具やザジキと共にピタに乗せて巻く。(撮影地アテネ)

ギリシャは、国民の98%がギリシャ人です。ラテン人でもスラブ人でもない、ギリシャ人による国です。トルコから独立したギリシャには、以前はトルコ人も混住していましたが、トルコ敗戦後、ギリシャはトルコ領を奪いながらもトルコ人を排斥して今の単一民族に近い国を作りました。よって宗教においても国民の98%が正教徒(キリスト教)という単一性を見せています。また、海を渡ったその先はレバノン、パレスチナ、エジプトなどのアラブ諸国やイスラエルです。そんな背景から、ギリシャ料理は、自前の山海の幸を使う料理に加え、トルコやアラブ、イスラエルと類似した料理が食べられています。

2010年に、ギリシャ料理は、イタリア料理、スペイン料理、モロッコ料理と共に「地中海の食事」としてユネスコ無形文化遺産に登録されました。オリーブオイルをふんだんに使う点では地中海の食事の基本要素を持っているものの、上記のような歴史の混交 -トルコやアラブなど- による背景からか、イタリアやスペインの料理よりも、トルコ料理や、レバノン等アラブ料理との共通点のほうが多い印象があります。
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主食 Staple

ギリシャの主食はプショミ(パン)です。綴りは「Ψωμί」で「Ψ」(プシ)+「ω」(オ)が一緒に読まれてプショミになります。

ギリシャの主要なパンはヨーロッパによくある丸くて重くて高さのあるローフパンです。ダフティラはローフパンを薄切りにしたもので指の形に似ているので指と名づけられたパンです。エフタジモはヒヨコマメの粉で作るパン、クリッツィーニイタリアのグリッシーニと同じで細長いスティック状のパン、クルーリトルコのシミットと同じリング状のゴマパンです。

ピタ」と言うと、日本では中が空洞で具を詰める薄パンを指しますが、ギリシャでは中東のホブスのような円盤状の薄パンからパイ料理各種を含めてピタと総称します。
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スープ類 Soup

プショミ(パン)が主食のギリシャでは、パンに合うスーパ(スープ)もいろいろな種類があります。有名なものにはプサロスーパ(魚のスープ)(漁師=プサラス)、アブゴレモノ(卵とレモンのスープ)(卵=アブゴ、レモン=レモニ)、クレアトスーパ(お肉ごろごろスープ)(肉=クレアス)、ファソラダ(白豆入りスープ)(白いんげん豆=ファソリア)、ファーケス(レンズマメのスープ)(レンズマメ=ファーケス)、パツァス(牛の腸のスープ)などがあります。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食】
  • プショミ(Ψωμί):パン
    • エフタジモ(Εφτάζυμο):ヒヨコマメの粉で作るパン
    • クリッツィーニ(Κριτσίνι):細長いスティック状のパン
    • クルーリ(Κουλούρι):リング状のゴマパン
    • ダフティラ(Δάχτυλα):ローフパンを薄切りにしたもの
    • ピタ(Πίτα):複数のパン類の広義の名
【スープ類】
  • スーパ(Σούπα):スープ
    • アブゴレモノ(Αυγολέμονο):卵とレモンのスープ
    • クレアトスーパ(Κρεατόσουπα):お肉ごろごろスープ
    • パツァス(Πατσάς):牛の腸のスープ
    • ファーケス(Φακές):レンズマメのスープ
    • ファソラダ(Φασολάδα):白豆入りスープ
    • プサロスーパ(Ψαρόσουπα):魚のスープ

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