香辣青口贝(シャンラーチンコウベイ)

  • 中国料理

  • 現地表記

    :香辣青口贝(中国簡体字)

  • 概要

    :香味野菜と唐辛子が利いた中国風ムール貝

香辣青口贝(シャンラーチンコウベイ)

ムール貝を、味噌汁などの日本風でもなく、ワイン蒸しやクリーム煮などの欧州風でもなく、違う美味しさで食べたいとき、このいかにも中国味の炒め物を作りました。「香」(シャン)は香りのことで、この料理はねぎや生姜の香りが素晴らしい。「辣」(ラー)は辛さのことで、唐辛子がしっかりと利いているが、辛すぎない。現地ではXO醤のような海鮮タレを使うこともあるのですが、ムール貝を1 kgも使えばそれはそれはそれは素晴らしい味が出るのでここでは海鮮タレの類を省いて自然の旨味にていただいています。米の飯が進む、とても良い中国の味に作れたと思います。現地でもハマグリやエビなどで作られることも多く、様々な魚介類を「香辣」で調理することができますから、一度この味を作ってみると調理の幅が広がりますね。

材料

4人分):

ムール貝(※1)
1 kg(※1)
100 mL
紹興酒
大1
小ねぎ
1束の10 cm分(※2)
にんにく
5かけ
生姜
にんにくと同量
砕き唐辛子(※3)
大1.5(※3)
花椒ホール(※4)
小1弱
サラダ油
大4
五香粉
小1/8
醤油
小1
砂糖
小1/2
  • ※1:ムール貝は殻つきの重量です。殻の表面を洗浄済みの状態で使います。
  • ※2:小ねぎは基部(根本)から使います。市販の1束は物によって量が違うかもしれませんが、30 gくらいあればよいです。
  • ※3:砕き唐辛子は「中粗」などの表記で販売されているもの、唐辛子の破片が5 mm幅くらいあるものを使います。ない場合は鷹の爪や生の赤唐辛子をみじん切りにしてもよいですし、小口切りで市販されている鷹の爪を使ってもよいです。使用量は辛さの好みによって加減できます。また種がまざっても構いません。
  • ※4:花椒はホールがなければパウダータイプでもよいですが、香りが良いのでホールタイプを推奨します。

調理時間

作り方

  1. 底が広くて高さが浅く、フタができる鍋を用意する。なければフタがきっちりできるフライパンでよい。
  2. 鍋に水と紹興酒を入れてフタをして強火にかけ、沸騰して蒸気が出てきたらムール貝を一気に入れて底に広げてフタを閉じ、再度沸騰して蒸気が出たらすばやく上下を返し、フタをして1分ほど蒸し、貝の口を開かせる(わずかでも開けばよい)。
  3. 火を止めてフタを外し、手で触れる温度になったらムール貝を手で開き、片方の殻を取り外す。
  4. 貝(身と殻片側)と蒸し汁を分けておく。
  5. 小ねぎを小口切りにし、にんにくと生姜をみじん切りにし、砕き唐辛子を計量して小皿に取り、花椒ホールは好みで軽く砕いておく。
  6. フライパンにサラダ油を入れて強火で熱し、にんにくと生姜を入れて炒め、火加減を中火に落としてから砕き唐辛子と花椒を入れて炒める。
  7. 貝の蒸し汁を入れて混ぜ、五香粉、醤油、砂糖を入れて混ぜ、味見をして辛味などを確認し、美味しいタレに仕上げる。
  8. ムール貝(身と殻片側)と小ねぎを入れ、全体を絡めて出来上がり。
  9. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • ムール貝は1分間強火で蒸せば殻が開いてくると思いますが、フタをあけたときに蒸気がたくさん逃げてしまうともう少し時間が必要かもしれません。
  • ムール貝の蒸し時間が長いと身がしぼんで小さくなってしまうので気を付けて。
  • ムール貝の片方の殻を外すとき、貝が蒸し汁に浸っていると熱いので、鍋を少し傾けるなどして、貝が蒸し汁に浸らないようにするとよいです。
  • ムール貝の片方の殻を外すとき、蒸し汁が鍋に落ちるよう、鍋の上で作業します。
  • 外した殻に貝柱がついている場合、ほかの殻の先を使ってこすると簡単に外れるので、蒸し汁に戻しておきます。
  • サラダ油の一部を辣油に置き換えると風味が良くて美味しいです。
  • 現地ではXO醤のような海鮮タレを使うこともあるのですが、ムール貝を1 kgも使えばそれはそれはそれは素晴らしい味が出るのでここでは海鮮タレの類を省いて自然の旨味をMAXにしていただいています。

Tips about cuisine

  • 「香辣青口贝」(シャンラーチンコウベイ)のピンインは「Xiāng là qīng kǒu bèi」。
  • 「香」(シャン)は香りが良いこと、ひいては香味野菜類が豊富なこと、「辣」(ラー)は唐辛子の辛さがあること、「青口贝」(チンコウベイ)はムール貝を意味する。よって「香辣青口贝」(シャンラーチンコウベイ)は「香味野菜と唐辛子が利いたムール貝」のような意味になる。


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