アシャール

アシャール

「アシャール」と聞いて、これはインド料理などで有名なアチャール(ピクルス類)が語源だとすぐにピンと来ました。それがフランス語圏ではチャの音がシャになって「アシャール」です。もうひとつ付け加えると、フランスのお洒落な調理技術の影響を受けたか、フランス人の植民地に入ったインド料理のフュージョンというか、ともあれそれは素敵なホットサラダになっています。食べた感想は、まず生姜のアクセントがとても良く、スパイス加減がインドを彷彿とし、しかしビネガーやマスタードやオイルの調味がとてもフランス家庭料理風なのです。また、野菜を1分だけゆでて調味油と和えるという調理法が大変良い勉強になりました。確かにこの料理は野菜がくたくたになりすぎては台無しです。作り置きにも良く、冷蔵庫の常備菜とした場合はホットサラダではなく冷菜になります。酢が入って爽やかで保存性が高く、味も良く、付け合わせ野菜に是非是非です。

材料

2~4人分):

ゆでる野菜(※1)
250 g
生姜
1 cm角
玉ねぎ
1/8個
ターメリック
小2/3
コリアンダー
小1/2
ナツメグパウダー
小1/8
クローブパウダー
小1/10
こしょう
小1/8
小1/4
サラダ油
大1
マスタード(※2)
小1/2
大1
  • ※1:野菜はキャベツをメインに、にんじん、インゲン、ニラ、ピーマンなどをミックスするとよいです。この写真ではキャベツ180 g、にんじん40 g、三尺ささげ(インゲンに似た野菜)30 gを使いました。
  • ※2:マスタードはつぶつぶのないなめらかなタイプがよいです。なければおでんの辛子を量を減らして代用できます。

調理時間

作り方

  1. キャベツは太めの千切りに、にんじんなどはスライサーにかけるか普通の千切りに、いんげんなどは数cm長さに切る。
  2. 鍋に野菜が入る量の湯を沸かし、沸騰したら野菜を入れて1分間ゆでてザルにあげ、冷水にいったん浸けて粗熱を取り、ザルにあげておく。
  3. 生姜を細かいみじん切りにし、玉ねぎをみじん切りにする。
  4. ターメリックパウダー、コリアンダーパウダー、ナツメグパウダー、クローブパウダー、こしょう、塩を計量し、1つの皿に入れてスパイスミックスを作っておく。
  5. フライパンにサラダ油を入れて熱し、生姜と玉ねぎを入れて炒め、香りが出たら野菜、スパイスミックス、マスタード、酢を入れ、素早く全体を混ぜ、フライパンから器に移す。
  6. 味見をして、塩加減や酢加減を好みに調える(調味料を追加するときはボウルの中で混ぜるとよい)。
  7. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 野菜を下ゆでせずにフライパンで炒めるレシピもありますが、全体が炒め終わる頃には火が通りすぎになりやすいので、沸騰した湯に1分だけ野菜を浸すこの調理法を推奨します。
  • トマトを加えるレシピもありますが、その場合はゆでずに炒め合わせる段階で加えます。また水っぽくなりやすいので注意します。
  • スパイスの配合は好みのものでよく、ここでは現地に実際にあった配合を一例として示しています。
  • 生姜のみじん切りが大きいと噛んだときに生姜がきついのと、細かく切って油で炒めるほうが美味しいので、丁寧に細かくみじん切りにします。
  • 炒めすぎないよう、全体が混ざったらすぐにフライパンから器に移します。

Tips about cuisine

  • 「アシャール」の現地(フランス語のクレオール(フランス語と地元語の融合))の綴りは「Achard」または「Achards」。
  • 「アシャール」の語源には、ヒンディー語のアチャール、マレー語のアチャール、ペルシャ語のアチャールなど、幾つか説がある。


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