包子(パオズ)

  • 中国料理

  • 現地表記

    :包子(中国普通話)

  • 概要

    :本格的な肉まんや野菜まん

包子(パオズ)

中国を旅すると、早朝から道端では蒸し器の湯気があがっています。包子(パオズ)は中国の「北面南饭(ベイミェンナンファン、běi miàn nán fàn)」(北部は小麦粉、南は米)という言葉のように、北方の小麦文化圏を代表する料理です。中国の特に長江以北を旅すると、それこそ何度も何度も包子(パオズ)で朝ごはん♪ 野菜だけの素包子(スーパオズ)もありますが、お肉がジューシーな肉包子(ローパオズ)が一般的なので、ここではお肉が入った包子(パオズ)のレシピを掲載しています。

▼ほかほかをアチチと持って

肉包(ローパオ)



▼中から本格中華の具が出てくる♪

肉包(ローパオ)


材料

10個分):
<皮>

50℃の湯(※1)
100 mL
砂糖
30 g
薄力粉A
10 g
ドライイースト
8 g
薄力粉B
260 g
強力粉
80 g
ベーキングパウダー
4 g
サラダ油
20 g
  • ※1:50℃の湯は「熱いけど直接飲めないこともない温度」というくらいの目安です。

<具>

ねぎの白い部分
60 g
砂糖
小1/2
こしょう
小1/2
片栗粉
小1/2
水(※2)
大2
味の素
小1/3
ごま油(※3)
小2
醤油
小1
老抽(※4)
小2
豚ひき肉
180 g
  • ※2:水は中華風のスープでもよいです。
  • ※3:ラードか牛脂があればごま油の代わりにそれを使います。
  • ※4:老抽(ラオチョウ)は黒が強く出る割に塩分が高くない現地の醤油です。ない場合はオイスターソースか普通の醤油で代用します。

調理時間

作り方

  1. <皮の準備1>ボウルにぬるま湯と砂糖を入れて混ぜ、薄力粉Aとドライイーストを入れて混ぜ、40℃くらい(お風呂の温度くらい)を保つように湯せんして20分かけて発酵を開始させる。
  2. 気泡が出ている(発酵が始まっている)ことを確認して、薄力粉B、強力粉、ベーキングパウダー、サラダ油を混ぜて、フタをして40℃くらいの湯せんの中で20分発酵させる。
  3. <具の準備>皮の生地を発酵させている間に、ねぎを粗みじん切りにしてボウルに入れる。
  4. ボウルに残りの具の材料を全て入れ、粘りが出るように手でしっかりとこねる。
  5. 1 g単位で計れるキッチンスケールがあれば使って、具を正確に10等分しておく。
  6. クッキングシートを切って、7~8 cm角を10枚用意しておく。
  7. <皮の準備2>発酵後、サイズが2倍くらいに膨らんでいることを確認したら、打ち粉(薄力粉、分量外)をかけてつかんで取り出し、作業台に打ち粉をし、手のひらで転がしながら棒状に延ばす。
  8. 太さが均一な棒状になったら全体の重さを量り、包丁で10等分に輪切りにし、1 g単位で計れるキッチンスケールがあれば使って、重ければちぎり、軽ければ足したりしながら重さを均等にする。
  9. 打ち粉をしながら1つ1つを球形に成形し、手のひらや指でポンポンと押え、直径8 cmくらいの円盤にする。
  10. 麺棒を使って端から1/3だけを全方向から延ばし、直径10 cmくらいの、中央の直径4 cmが厚くて縁から2 cmが薄い生地を作る。
  11. <仕上げ>右利きの場合、左の手のひらに皮を乗せ、具を乗せ、指を立ててお椀型にし、右手の親指を閉じる内側&人差し指を閉じる外側にして右端の皮をつまむ。人差し指で1 cm左側の皮をつまんで親指の位置の皮にくっつけ、人差し指で1 cm左側の皮をつまみ…、を繰り返して1周し、最後は空気を抜いててっぺんを閉じ、クッキングシートに乗せる。
  12. 蒸し器に水を少々入れて湯気が出ない程度に軽く温め、包子(パオズ)を乗せ、フタをして2次発酵させる。
  13. 数分後、生地に弾力が出たら、蒸し器に十分に水を入れて強火にかけ、蒸気が出続ける範囲内で火加減を弱めて20分蒸す。
  14. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 安定して皮生地を発酵させるためにお湯を使います。50℃のお湯をボウルに入れて砂糖を溶かすうちに40℃台に下がるので、その後の湯せんも40℃台(お風呂くらいの温度)で継続します。
  • ドライイーストは50℃のお湯には直接接触させないように。50℃のお湯が他の物に触れて温度が下がった後でドライイーストを接触させ、イースト菌を死滅しないようにします。
  • 皮生地をホームベーカリーでこねてもよいです。その場合は発酵を二段階に分ける必要がないので一度で発酵させます。
  • このレシピでは、皮の総量が約500 gなので1つ約50 g、具は総量が約250 gなので1つ約25 gです。
  • このレシピで10個分です。朝食なら1人3~5個は食べられるので2~3人分という具合でしょうか。
  • 皮の生地や具を等しく等分するために、1 g単位で計れるスケールがあるとよいです。
  • 包子(パオズ)は肉まんも野菜まんも包括する料理名なので、例えばたけのこやきのこや白菜などで作ってもよいです。
  • 今回のレシピはスタンダードに白ねぎですが、ニラでも玉ねぎでもたけのこでも、様々な野菜が合います。
  • 作りやすいよう、市販の豚ひき肉を使うレシピとしましたが、手間をかけて作る場合は脂身つきの豚塊肉を包丁で切ってみじん切りにすると美味しいです。
  • 食べるときの定番は、香酢(中国産黒酢)と辣油です。醤油を使わずに食べてみてください。

Tips about cuisine

  • 包子(パオズ)のピンインは「bāo zǐ」。
  • 「包子」(パオズ)は具を小麦粉の皮で包んで通常蒸す料理を指す。特に表記がない場合は肉包子(ローパオズ、肉まん)を指すことが多い。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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