スパゲティビルラハム

  • マルタ料理

  • 現地表記

    :Spaghetti bil-laħam(マルタ語)

  • 概要

    :ミートソースのスパゲティ

スパゲティビルラハム

地中海の小国マルタは、地理的にイタリア半島の目と鼻の先で、イタリアの離島のような位置にあり、その食文化は強くイタリアの影響を受け、あるいはイタリアと共に発展してきました。また、ラハムはアラビア語と同じく「肉」という意味です。マルタがいかに食文化の点でアラブの影響を受けてきたかが、こういう料理名からもしっかりと伝わりますね。こうしてマルタ料理はイタリアとアラブの両方が色濃い食文化を作ってきたのです。私がマルタのレストランで食べたこのスパゲティは、トマトソースが多く、お肉もぷりぷりとしていて、お肉の味もトマトの味も濃くて感激しました。だから、2人分でトマト缶を1つ、たっぷりと加えて、しっかりと煮詰めて美味しいソースにしています。

材料

2人分):

肉(※1)
150 g
にんにく
2かけ
オリーブオイル
大3
小1/2
こしょう
小1/3
ローズマリー
小1
タイム
小1/3
赤ワイン
150 mL
トマト缶(※2)
1つ(※2)
砂糖
小1
ワインビネガー(※3)
小1
グリーンピース(※4)
1/2 C
スパゲティ乾麺
200 g
パルメザンチーズ
大2
  • ※1:牛のかたまり肉(カレー用にカット済みのものでも)がよいです。
  • ※2:トマト缶は中身がカットされているダイスタイプを使うとよいです。1缶の中身を400 gとしています。
  • ※3:ワインビネガーがなければ日本の酢でよいです。
  • ※4:グリーンピースは生でも冷凍でもよいです。

調理時間

(2口コンロでパスタとソースの調理を同時進行できる場合)

作り方

  1. 肉を薄切りにしてから小片に切り、にんにくをみじん切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて中火にかける。
  3. にんにくの良い香りが出たら、肉、塩、こしょう、乾燥ローズマリー、乾燥タイムを入れて炒める。
  4. 肉に焼き色がついてきたら、赤ワイン、トマト缶の中身、砂糖、ワインビネガー、グリーンピースを入れ、混ぜながらもったりとしたパスタソースにしていく。
  5. 同時に、別鍋でスパゲティをパッケージの表示の通りにゆではじめる。
  6. ソースがもったりしたら味見をし、塩加減などを好みに調え、火を止めておく。
  7. ゆであがったスパゲティをパスタソースのフライパンに入れて絡める。
  8. 皿に盛り付け、パルメザンチーズを1人大さじ1程度ふりかけて出来上がり。
  9. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 料理名のラハム(Laħam)は日本語に訳すと肉の意味ですが、鶏肉はラハムに該当しないので除外します。牛肉や羊肉、なければ優先順位を落として豚肉。現地ではうさぎ肉をよく食べます。
  • 使用するハーブの種類や量に決まりはないので、そのときにあるものを使ってよいです。
  • トマトソースの味が決まらないとき、トマト自身の旨味(グルタミン酸)が足りないケースがあり、その場合は味の素(グルタミン酸)を補助的に追加するとよいです。
  • 甘口のワインを使う場合は砂糖の量を減らし気味に加えます。
  • グリーンピースは枝豆やソラマメで代用できます。豆をよく食べる国なので、何らかの豆を加えておくほうがマルタ料理らしくなると思います。

Tips about cuisine

  • 「スパゲティビルラハム」のマルタ語(マルタの公用語)の綴りは「Spaghetti bil-laħam」。
  • 「Spaghetti」(スパゲティ)はスパゲティ、「bil」(ビル)は英語のwithと同じで「~~と」、「Laħam」(ラハム)は肉の意味。よって「Spaghetti bil-laħam」(スパゲティビルラハム)は「お肉を具にしたスパゲティ」のような意味になる。
  • 「bil」(ビル)を「tal」(タル)に変えて呼ぶこともある。この場合「tal」(タル)は英語のofと同じで「~~の」の意味なので、「Spaghetti tal-laħam」(スパゲティタルラハム)は「お肉のスパゲティ」の意味になる。


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