酸菜鱼(スアンツァイユー)

  • 中国料理

  • 現地表記

    :酸菜鱼(中国簡体字)

  • 概要

    :漬物が入った魚の辛いスープ

酸菜鱼(スアンツァイユー)

中国の四川省や湖南省は唐辛子や発酵食品を使う料理が美味しい。代表料理・名物料理はこの「酸菜鱼」(スアンツァイユー)という、野菜の漬物の旨味をもつ魚スープです。この料理は食べていてとても気持ち良い。なんたって汁が旨い。味は「漬物とお魚が入ったサンラータン」といった感じですが、漬物の旨味は実にダイナミックで、心地よい酸味と風味良い唐辛子の辛味が、中国料理の真髄に迫ります。

材料

2~3人分):

魚(※1)
2尾(※1)
900 mL
漬物(※2)
200 g
酒(※3)
大1
こしょう
小1/2
片栗粉
大1
にんにく
2かけ
生姜
にんにくと同量
鷹の爪
4本
サラダ油
大2.5
花椒(※4)
大1
カイエンペパー(※5)
小1/8
醤油
小1
大1~2
小1/2
味の素
少々
パクチー
少々
  • ※1:魚は白身の魚を使います。このレシピでは体長25 cm程度のイサキを2尾使っています。
  • ※2:白菜の漬物、野沢菜漬け、高菜漬けなど。
  • ※3:日本酒でよいです。料理用酒でも可。
  • ※4:花椒はホールを使います。なければパウダーでもよいです。
  • ※5:カイエンペパーは一味唐辛子など他の唐辛子粉を使ってもよいです。

調理時間

作り方

  1. 魚の頭とウロコと内臓を取り、3枚におろす。
  2. 鍋に中骨と水を入れて火にかけ、骨のダシを取る。
  3. その間に漬物を絞って漬け汁を別容器に取り、漬物を細かいザク切りにする。
  4. 魚を皮つきのまま一口サイズより大きめに切ってボウルに入れ、酒、こしょう、片栗粉を加えて全体に均一にまぶす。
  5. にんにくと生姜を薄切りの千切りにし、鷹の爪を1 cm長さに切って種を取り出しておく。
  6. フライパンか中華鍋にサラダ油を入れて熱し、にんにく、しょうが、花椒を加えて炒め、鷹の爪の輪切りを加えて炒める。
  7. 鷹の爪がカラっと炒められたら取り出しておく。
  8. 刻んだ漬物を入れて炒める。
  9. 漬物がしんなりしたら、中骨を煮た汁、漬物の漬け汁を大さじ1程度、カイエンペパーパウダー、醤油、酢、塩を加えて煮立てる。
  10. 魚の身を加えて3分ほど煮て、味の素少々を加えてから味見をし、酸味加減や塩加減などを好みに調える。特に酸味はぼやけずくっきりと分かるようにする。
  11. 盛り付ける器に、尾がはみ出るように魚の中骨を入れ、スープと具を注ぎ、鷹の爪の油炒めを乗せ、パクチーを飾って出来上がり。
  12. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 中国の四川省や湖南省では河川や湖沼の淡水魚を使う料理が多いのですが、日本では海の魚でないと手に入れにくいので、このレシピでも海の魚を使っています。
  • 手間をかける余裕があれば、花椒を1つ1つチェックして、中の黒い種を取り出しておくと、食べたときの食感が損なわれません。
  • 使用する漬物の酸味も塩分がまちまちなので、後から加える酢や塩の分量も一定ではなく、味見で決めることになります。
  • 味の素の使用は任意ですが、入れると現地の味に近くなります。
  • 現地では山盛り大量の唐辛子を使うことがあります。しかし唐辛子の辛さはものによるのと、日本の鷹の爪は辛味が強いので、このレシピでは1人2本程度としています。

Tips about cuisine

  • 「酸菜鱼」(スアンツァイユー)のピンインは「suān cài yú」。
  • 「酸菜」(スアンツァイ)は漬物を、「鱼」(ユー)は魚の意味である。よって「酸菜鱼」(スアンツァイユー)は漬物と魚の料理という意味になり、通常は汁物料理を意味する。


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