ラフマジュン

ラフマジュン

トルコ、イラク、アルメニア、レバントアラブといったオリエント一帯には、この美味しい肉々ピザが根付いています。今回この料理をクルド人の料理として紹介したかった背景には、この料理が分布する一帯と、国をまたがって居住するクルド人の分布がよく一致することに拠ります。ラフマジュンはスパイス加減が見事で、お肉の味付けが素晴らしくて、しかも薄く作られているからおかわりしたくなる美味。現地では、1枚を食べる時は2つ折りにして、2枚を食べる時は、具の面を内側にあわせて重ねていただきます。このレシピでは作りやすい分量を掲載していますが、腕に自信があればより薄くよりパリっと、しかし2つ折りにしたときに割れない、現地の職人の固さを目指して作ってみてください。

材料

2人分):
<生地>

小麦粉(※1)
140 g
70 mL
砂糖
大1/2
小1/2
オリーブオイル
大1/2
  • ※1:強力粉、中力粉、そのブレンドなど、好みで粉を選んでよいです。

<乗せるもの>

玉ねぎ
1個
サラダ油
大1.5
ピーマン
1個
緑のハーブ(※2)
刻んで大2
牛ひき肉
180 g
小2/3
こしょう
小1/4
カイエンペパー
小1/8~小1/4
クローブパウダー
小1/4
オールスパイスパウダー
小1/4
砂糖
小1/2
レモン果汁(※3)
大1/2
トマト
小1/2個
レタス
千切りでお茶碗1杯
  • ※2:緑のハーブは、イタリアンパセリ、ディル、ニラ、小ねぎなどがよいです。なければ乾燥品で代用できます。。
  • ※3:レモン果汁の代わりにタマリンドを使うレシピもあります。

調理時間

:50 分(生地をホームベーカリーでこね、その時間を含まず、1枚ずつ2度焼いた場合)

作り方

  1. 生地をホームベーカリーのピザ生地コースなどを使ってこね、発酵させる。
  2. 玉ねぎをみじん切りにしてフライパンに入れ、サラダ油を入れて中火で炒める。
  3. 玉ねぎに火が通ったらボウルに入れる。
  4. ピーマンと緑のハーブをみじん切りにしてボウルに入れる。
  5. 牛ひき肉、塩、ブラックペパー、カイエンペパーパウダー、クローブパウダー、オールスパイスパウダー、砂糖、レモン果汁を加え、均一になるようによく混ぜる。
  6. トマトを切り、中の液体部分を除き、皮と硬い部分をみじん切りにしてボウルに加え、もう一度よく混ぜる。
  7. 生地に打ち粉(分量外)をし、2等分し、円形(楕円形でもよい)になるように薄く薄く延ばす。
  8. オーブンを250℃で予熱開始。
  9. 生地をクッキングシートに乗せ、具を等分に乗せる。スプーンの背を使って生地のフチまで薄く延ばす。
  10. オーブンに入れ、13分、あるいは肉に火が通ってジュウジュウと音がするくらい焼けるまで加熱する。
  11. その間にレタスを千切りにし、焼けたらトッピングする。
  12. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • このレシピは2枚分として小麦粉140 gとしていますが、私はホームベーカリーにあわせて粉280 gで生地を練り、1枚あたり生地1/4ずつ使っています。
  • この写真では生地を直径23 cmに延ばしています。もっと薄くしてもよいです。その場合は今回の2人分の分量で3枚焼いてもよいです。
  • 日本では羊ひき肉が一般的には売られていないので牛ひき肉としました。もし羊ひき肉があれば現地の風味に近づくことができます。
  • 具を生地にまんべんなく広げにくい場合は、一度スプーンの背で薄く油を塗るとよいです。
  • もしオーブンが300℃以上の高温が出るのであれば、最高温度で、より短時間で焼きあげます。
  • 焼きあがったときに油がじゅうじゅうと出ている場合は、数分置いてから食べると、油がたれなくてすみます。
  • 写真の状態よりも長時間オーブン加熱して、もっと肉が縮むように焼いてもよいです。ただし、2つ折りにして食べるため、生地がパリッと折れないよう、焼きすぎないようにします。
  • クランチーな食感を出すために、アーモンドやピーナッツを砕いて乗せるレシピもあります。
  • くし形に切ったレモンを添えるレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「ラフマジュン」のクルド語(イラク、トルコ、イラン、シリアなどにまたがって居住するクルド人の言語)の綴りは「Lehmecûn」
  • 「Lehm」(ラフム)はアラビア語の肉、「ecûn」(アジュン)はアラビア語の生地に由来する。よって「Lehmecûn」(ラフマジュン)は肉が生地に乗る料理を意味する。


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