肉燥(ロウザオ)

  • 台湾料理

  • 現地表記

    :肉燥(中国繁体字)

  • 概要

    :豚肉の甘辛い煮つけ

肉燥(ロウザオ)

台湾の料理は、甘みがあるのが特徴だと思います。台湾ではいろいろな料理にこの「豚肉の甘辛い煮つけ」を加え、醤油自体にも甘草が入っているのです。ほのかな甘みが好まれているのだと思います。「肉燥」は台湾の公用語(中国普通話)で「ロウザオ」と言います。台湾は小琉球と呼ばれ、今の沖縄との交易から文化的つながりがあり、この豚肉の煮こみには共通する文化を感じます。とっても美味しいので、たっぷり作っては、ごはんに乗せたり麺に乗せたり、お酒のおつまみにして食べています。

材料

6~8人分):

紫玉ねぎ(※1)
1/4個
片栗粉(※2)
小1/2
サラダ油(※2)
大3(※3)
豚バラ肉
500 g
800 mL
氷砂糖(※4)
大2
醤油(※5)
大5
オイスターソース
大1
酒(※5)
大2
白こしょう
小1/16
五香粉(※6)
小1/2
  • ※1:紫玉ねぎがなければ普通の玉ねぎでよいです。フライドオニオンを作るのが目的なので、市販のフライドオニオンを使用してもよいです。事前に手作りするレシピは油蔥酥(ヨーツォンスー)参照。
  • ※2:フライドオニオンをカラリと作るために使うので、市販または手作りのフライドオニオンを使用する場合は不要です。
  • ※3:玉ねぎを揚げ焼きにするための最少量です。揚げ油を多く使って天ぷらのように揚げてもよいです。
  • ※4:なければグラニュー糖でよいです。
  • ※5:日本の醤油や日本の酒でよいです。
  • ※6:五香粉(ウーシャンフェン)がなければ、シナモンパウダー、シナモンスティックや八角で代用できます。

調理時間

作り方

  1. フライドオニオンから手作りする場合は、紫玉ねぎを薄切りにして小さなボウルに入れ、片栗粉をまんべんなくかけて全体を和え、フライパンに油を熱した中に入れ、茶色くカラリとなるように揚げる、または揚げ焼きにする。
  2. 豚肉を1.5 cmくらいの角切りにする。
  3. 鍋にフライドオニオンと豚肉を入れ、フライドオニオン作りで余った油を入れて、中火で炒める。
  4. 豚肉の表面の色が変わったら、水、氷砂糖、醤油、オイスターソース、酒、白こしょう、五香粉(ウーシャンフェン)を入れ、ふたを開けたまま中~弱火でくつくつ煮る。
  5. 煮汁が半量くらいに煮詰まったら、一度火を止めて(ふたをしてよい)、ある程度冷めてから味見をし、醤油や甘さの加減を好みに調える。
  6. 1日経ったら温かくして食卓に出します。
  7. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • フライドオニオンを事前に手作りするレシピは油蔥酥(ヨーツォンスー)参照。
  • 大変でなければ、豚肉1 cm角切りにすると、より台南風の肉燥に近くなります。
  • 豚肉を炒めるとき、すでにフライドオニオン作りに油を吸われてしまっているなら、油を新規に大1ほど足します。
  • 氷砂糖がなくグラニュー糖を用いる場合は、3回くらいに分けて、徐々に甘味をつけます。
  • 台湾現地では氷砂糖を使うのですが、氷砂糖とグラニュー糖は成分が同じなので代用できますが、上白糖は成分が違うので、できれば氷砂糖かグラニュー糖を使います。
  • ゆで卵を別途作っておき、肉を煮込むときにゆで卵を入れるとよいです。
  • 豚の脂身から出る脂も食べる料理なので、脂は取らなくてもよいです。脂が気になるときは、1日置くときに冷所(夏なら冷蔵庫)に置いて、翌日白く固まった脂を取り出します。
  • 作ってすぐ食べてもよいのですが、1日置いて豚肉がしっとり柔らかくなったほうが美味しいです。早くに食べるともったいないことになるので、1日置くレシピとしました。
  • にんにくや生姜を少々入れるレシピもあります。
  • 風味づけに豆腐乳を入れるレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「肉燥」は中国普通語(台湾の公用語、台湾の人口の1割強を占める外省人の言葉)で「ロウザオ」、台湾語(台湾の人口の8割以上を占める本省人の言葉)で「バーソー」と言う。
  • 「肉燥」(ロウザオ)をごはんの上に乗せた料理は、台南では「肉燥飯」(バーソープンまたはロウザオファン)、台中や台北では「滷肉飯」や「魯肉飯」(どちらもルーロウファン)と主に呼ばれる。
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