ソーメン
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国
:中国料理
-
現地表記
:سومەن(ウイグル語)
-
概要
:野菜のトマト煮を絡めて作るうどん
ウイグル人の美味しい麺料理。日本語の素麺と同じ発音で「わーい、素麺だー」とわくわくしたら、芳醇な香りが立つ美味しいうどんが出てきました。聞けばソーメンは中国語の「炒面」(チャオミェン、炒める麺)が語源と思われました。しかしその実態は、炒める麺というより、煮汁に絡める麺です。煮汁作りでは最初にトマトと油多めをよく接触させて赤い色を引き出し、その他の具もじっくりと炒めて、野菜からもよいダシを引き出します。写真は夏なのでピーマンとナス、それから卵。冬は白菜、夏はインゲンマメといったように、その季節ごとの美味しい食材を使って、さまざまな味のソーメンが各家庭で作られています。このレシピは、スーパーやドラッグストアで1人分1パックで売っているゆでうどんを使用しています。まずはソーメンを絡める野菜煮(ウイグル語でセイと言います)に集中して調理してみましょう。
材料
(2人分):
- ピーマン
- 4個
- なす
- 中1本
- 玉ねぎ
- 1/2個
- トマト(※1)
- 大1個(※1)
- 花椒ホール(※2)
- 小1
- 卵
- 2個
- サラダ油
- 大3
- 塩
- 小1/2
- 水
- 1 C
- 辣油
- 少々~小1/2
- うどんゆで麺(※3)
- 2つ
- ※1:旬の完熟トマトがあればよいのですが、ない場合は、トマト缶の中身200~300 gくらいで代用します。
- ※2:花椒(花山椒)はホールタイプをミルかすり鉢にかけて使います。ない場合はパウダータイプでもよいです。
- ※3:市販されているゆで麺です。調理時間は長くなりますがコシのある乾麺を使うとより美味しいです。
調理時間
:
作り方
:
- ピーマンのヘタと種を取って2~3 cmに切り、ナスのヘタを取って薄めの乱切りにする。
- 玉ねぎを粗みじん切りにする。
- トマトを1~2 cm角に刻み、トマトの汁と共に小さな容器に入れておく。
- 花椒ホールをミルかすり鉢を使って細かくしておく。
- 卵を小さな容器に割り入れて溶き卵を作っておく。
- 小鍋にサラダ油を入れて中火で熱し、熱くなったら溶き卵を入れ、鍋底にくっつかないようにふわふわと菜箸で浮かせるようにし、焦げ色がつかないように火を通しながら菜箸で一口サイズに切る。生焼けがなくなったら火を止め、鍋を傾けて油を切りながら卵焼きを取り出す。
- 鍋を中火にかけ、玉ねぎと塩を入れて炒める(油が足りない場合は足してよい)。
- 玉ねぎによく火が通ったらトマトを加え、トマトを潰しながら炒める。油が足りない場合は足し、油にトマトの色がよく移るようにする。
- 油が赤くなったらピーマンとナスを加えて炒める(油が足りない場合は足してよい)。
- ピーマンとナスがくたくたになり始めたら水を加えて強火にする。
- 水分が半分くらいに減ったら砕いた花椒と辣油を加えて混ぜ、味見をして塩加減を調える。うどんが入って丁度良くなるよう、トマトスープよりはしっかりと塩味をつける。
- 焼いた卵とうどんの麺を入れ、優しく煮汁と麺を和えながら、煮汁を麺に絡めながら水分を飛ばす。
- 平皿に盛り、黒酢と辣油を添えて出来上がり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 油でしっかり具材を炒めるので、油跳ねが少ないよう、浅いフライパンではなく、やや高さのある小鍋がよいです。テフロン製が失敗しにくいのでテフロン製の雪平鍋などがよいです。
- 写真は卵を使いました。羊肉や鶏肉を使うことも多いです(現地はイスラム教徒が主体で豚肉やソーセージ類を使わないことを念頭に置くとよいです)。
- 卵ではなく肉を使う場合は、小さめにカットし、玉ねぎと同じ段階で入れるか、玉ねぎより前に肉と塩だけを入れて油煮にします。
- 少ない油の上に卵液を注ぐと硬い卵焼きができてしまいます。卵を美味しくふわふわに作るために、それからトマトの色と旨味を引き出すために、油はある程度多く使います。
- 写真は夏なのでナスとピーマンを主に使ったソーメンです。その他じゃがいも、インゲンマメ、三尺豆、白菜、にんにくの芽など、季節の野菜を使った様々なバリエーションがあります。
- うどんの麺は手打ち麺あるいはコシの強い種類の乾麺を使うと美味しいです。その場合は別途ゆでる時間が必要になります。
- 花椒(花山椒)はホールタイプをミルかすり鉢で粉砕して使うと断然良い香りが出ます。ない場合は粉末状で代用しますが、いい香りが出にくいので非推奨。
- いただくときの定番は、黒酢と辣油です。これらは卓上に置き、食べる人が好みで好きな量をかけます。
Tips about cuisine
- 「ソーメン」のウイグル語(中国の新疆ウイグル自治区でよく話されている言語)の綴りは「سومەن」。
- 「سو」(ソー)は炒める、「مەن」(メン)は麺の意味。よって直訳すると「炒める麺」だが、実際は焼きそばのような炒め麺ではなく、トマトベースの肉野菜炒め煮を作ってから煮汁に麺を入れて、煮汁を絡める料理である。
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