ラタトゥイユ

ラタトゥイユ

ラタトゥイユは日本でも有名なフランス料理です。しかし、ニース料理の本(洋書の翻訳版)を読んだとき、有名になったがためにラタトゥイユと呼べないまがいものが増えたことに嘆く一文が目に留まりました。ラタトゥイユはただ野菜を煮る料理じゃないんです。煮るだけならポトフでいいんです。ラタトゥイユの場合、各野菜に最適状態に火を通すための所要時間が異なるため、野菜を1種類ずつ炒め、それぞれを最適状態に調理します。つまり、最適状態の玉ねぎ炒めを作り、最適状態のピーマン炒めを作り、最適状態のナス炒めを作り、最適状態のズッキーニ炒めを作り、それぞれの素材を最適の火の通り具合と最適の塩味に仕立てておいて、最後にそれらを風味を失わずにあわせる芸術なのです。一度こういうラタトゥイユを作ると、野菜料理を美味しく作る精神も学べるし、やっぱり一緒くたに煮るだけでは美味しさを引き出さないのだと理解することができます。是非このニース発祥と言われる芸術を作ってみてください。夏野菜が美味しい季節なら、あなたのラタトゥイユも最高の出来栄えです。

材料

4~6人分):

玉ねぎ
中2個
オリーブオイル
大7(※1)
大2弱(※1)
ピーマン
5個
なす
中3本
薄力粉
大1(※1)
ズッキーニ
1~2本
トマト
6~8個
にんにく
5かけ
バジルの葉
20枚
乾燥タイム
小1/2
イタリアンパセリ
刻んで大2
  • ※1:オリーブオイルと塩と薄力粉は、野菜をそれぞれ調理するときに分割して使用します。ここでは総量の目安を記載しています。

調理時間

:1 時間

作り方

  1. 玉ねぎを縦2つに切り、繊維に沿って5 mm厚さにスライスする。
  2. フライパンにオリーブオイル大1/2と玉ねぎと塩小1/3を入れて中火で炒め、生っぽさがなくなるまで火が通ったら煮込みの鍋に移す。
  3. ピーマンのヘタと種を取り、縦2つに切り、斜めに5 mm幅にスライスする。
  4. フライパンにオリーブオイル大1/2とピーマンと塩小1/3を入れて中火で炒め、生っぽさがなくなるまで火が通ったら煮込みの鍋に移す。
  5. なすを1 cm厚さの輪切りにし、薄力粉大1/2を薄く全体にまぶす。
  6. フライパンにオリーブオイル大3となすと塩小1を入れて中火で炒め、両面に油がなじみ、なすに火が通ったら煮込みの鍋に移す。
  7. ズッキーニを1 cm厚さの輪切りにし、薄力粉大1/2を薄く全体にまぶす。
  8. フライパンにオリーブオイル大2とズッキーニと塩小1を入れて中火で炒め、両面に油がなじみ、ズッキーニに火が通ったら煮込みの鍋に移す。
  9. にんにくをみじん切りにし、トマトのヘタを取って6等分くらいに切り、イタリアンパセリを粗みじん切りにしておく。
  10. フライパンにオリーブオイル大1を入れて中火で加熱し、にんにくを入れ、香りが出たらトマト、バジルの葉、乾燥タイム、イタリアンパセリを入れ、フタをしてトマトにしっかり火を通す。
  11. トマトが崩れてきたら木ベラでトマトを潰しながら、濃いめのトマトソースを作る。
  12. 炒めた野菜が入った煮込みの鍋にトマトソースを入れて中火で加熱し、やさしく全体を和え、トマト風味を全体になじませる。
  13. はがれたトマトの皮を取り除き、味見をして、最終的に塩加減などを好みに調えて出来上がり。
  14. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 分量に決まりはなく、夏に美味しい野菜を使えばよいです。
  • それぞれの野菜に最適状態に火を通すための所要時間が異なるため、野菜を混ぜずに1種類ずつ炒めます。
  • かぼちゃを使うレシピもあります。その場合はズッキーニと同様に調理します。
  • 野菜にそれぞれ火が通ったことを確認するため、1つ1つ味見をして、火が通ったことを確認するとよいです。さらに、1つ1つ味見をするときに、野菜に合った最適の塩加減にします。
  • トマトの皮をを湯むきしてから調理するレシピもあります。
  • マジョラム、フェンネル、ベイリーフなどで風味をつけるレシピもあります。
  • 冒頭の文章に関わらず、現地でも夏野菜とトマトを一緒くたに煮るレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「ラタトゥイユ」のフランス語(フランスやモナコ、元または現仏領国々の公用語)の綴りは「Ratatouille」。


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