シーモスジェル

シーモスジェル

カリブ海では海藻(アイリッシュモスと言う)をゲル状にして、シーモスまたはシーモスジェルとして親しんでいます。シーモスはミルクセーキのようなドリンクになったり、それをかき氷にかけたりして、大人も子供も大好きなドリンクになって親しまれています。このレシピはカリブ海の狭義のシーモス(海藻)を使うものではありませんが、日本には、いわば広義の日本のシーモスや輸入のシーモス(テングサやオゴノリ)を使ったゲル能力をもつ食品 -すなわち寒天- があるので、これはアイリッシュモスの代用に良いと思い、カリブ海で大好きになったシーモスの素となるジェルを作ってみました。健康に良い海藻を、食べやすく使いやすいこのようなジェルにしておくことは健康にも良いアイディアです。ほとんど無味無臭なのが良くて、ドリンクやスープ類にちょこっと入れたり、炊飯器にちょこっと入れたりして、健康への良い効果も期待して楽しんでいます。

材料

400 mL容器1つ分):

棒寒天(※1)
16~18 g(※1)
500 mL
レモン果汁
小1
粉ゼラチン
小1

調理時間

:1 時間(水に浸けておく時間を除く)

作り方

  1. <前日>小鍋に棒寒天をちぎって入れ、水とレモン果汁を入れ、ひと混ぜし、1晩置いておく。
  2. <当日>小鍋を中火にかけ、優しく混ぜながら加熱し、沸点近くになったらごく弱火にして沸点近い温度をキープし、20分間加熱する。
  3. フタをして放置。鍋の温度が50℃くらい(「飲めないこともないけどこのまま飲んだらちょっと熱いだろうな」と思うくらいの温度)に冷めたら粉ゼラチンを加えて均一に混ぜる。
  4. 更に20分程度置き、ミキサーを回しても安全な温度(お風呂の温度くらい、人肌よりはやや温かい温度)に冷めたら全体をミキサーにかける。
  5. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 糸寒天や粉寒天ではなく棒寒天を使うことで、テングサとオゴノリの両方を含み、アガロースとアガロペクチンの両方を含むシーモスジェルを作ることができます。
  • 寒天でシーモスジェルを作るための基礎勉強

  • レモン果汁を加えるのは海藻臭さを取るためです。酸を少々加えることで寒天の凝固力を落とし、適切にゲル化しやすくなる効果も期待できます。レモン果汁の濃度をおよそ1%としており、この濃度だとレモンの酸味はほとんど感じません。
  • 粉ゼラチンを加えるのは、現地ではアイシングラスと呼ばれるゼラチン成分の代用です。ゼラチン成分は菜食主義者の方は加えていないので、手元になければ加えなくてもよいです。
  • 熱いうちにミキサーにかけると蒸気が一気に出て爆発状態になって危険なので、跳ねてもやけどをしない温度まで冷まします。
  • 冬季など冷えるのが速い場合は、冷却時間を短縮するか、やや温め直しながら作ります。

Tips about cuisine

  • 「シーモスジェル」の英語(カリブ海諸国の多くの国の公用語)の綴りは「Sea moss gel」。
  • オランダ語圏やフランス語圏のカリブ海の国でもシーモスはシーモスで通じる。
  • 「Sea」は海、「Moss」は苔、「Sea moss」は現地の固有の海藻(もじゃもじゃした海藻でありわかめや昆布の形状でないもの)、「Gel」(ジェル)は澄明性のある半固形流動体の意味。よって「Sea moss gel」(シーモスジェル)は「海藻ジェル」といった意味になる。
  • 寒天でシーモスジェルを作るための基礎勉強

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