ボルシュツ
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国
:ウクライナ料理
-
現地表記
:Борщ(ウクライナ語)
-
概要
:ボルシチ。ビーツとその他野菜と肉の煮込み料理
ボルシュは日本では「ボルシチ」として有名なスープです。ビーツという赤い根菜が主役のスープで、健康に良さそうな素敵な色をしています。ボルシュは今のウクライナのあたりが起源とされており、ロシアやウクライナの国民食である上、中央アジアのソ連構成国などにも広まりました。ビーツは、大根やカブと同様に、煮込むことで大変に甘く美味しくなります。この料理はキャベツを使うことも大事な要素で、煮込んだ結果として野菜の優しい甘さが口にあふれます。現地のスメタナは無糖ヨーグルトと生クリームをブレンドして簡単に作れますので、是非手作りし、現地のように添えて混ぜて食べてください。
材料
(10人分):
- 肉(※1)
- 400g
- 水
- 1.8L
- キャベツ
- 1/4個
- にんにく
- 1かけ
- ベイリーフ
- 2枚
- にんじん
- 1本
- 玉ねぎ
- 中2個
- サラダ油
- 大3
- トマト(※2)
- 大1個
- 塩
- 小2
- こしょう
- 少々
- ビーツ(※3)
- 2個
- レモン果汁(※4)
- 小2
- サワークリーム(※5)
- 仕上げに乗せる量
- ※1:骨付きの牛肉の塊を使うと良いのですが、日本では手に入りにくいので、カレー用の肉や、豚肉を使うなどするとよいです。写真は豚かたまり肉とスペアリブを混ぜて使っています。
- ※2:トマトがなければトマト缶の中身を半分ほど使うことで代用できます。
- ※3:生ビーツの場合は直径8cmくらいのものを2個。ビーツ缶で代用する場合は2缶を目安にします。
- ※4:レモン果汁はビーツの赤い色を鮮やかに出すために加えます。なければ酢で代用できますし、加えなくてもよいです。
- ※5:日本で市販されているサワークリームは稠度が高すぎるものがあります。水切りヨーグルトに生クリームを足した程度のものが現地のスメタナに似ています。
調理時間
:1 日
作り方
:
- 鍋に肉と水を入れ、強火で沸騰させ、沸騰後は弱火にして、軽い沸騰状態を維持しながら1時間ほどゆでる。
- ゆでている間にキャベツを千切りにし、にんにくを粗く刻む。
- 肉を取り出し、キャベツ、にんにく、ベイリーフを鍋に入れて煮る。
- 煮ている間ににんじんと玉ねぎを千切りにし、フライパンにサラダ油を敷いて中火で炒める。
- 玉ねぎがキツネ色に色づきはじめ、全体がしんなりして体積が減ったらフライパンの中身を全量鍋に入れる。
- トマト、塩、こしょうを入れ、煮る。
- ビーツの皮をむき、千切りにし、鍋に入れる。
- 肉を一口サイズに切り、鍋に入れる。
- フタをして(あるいはフタを少々ずらした状態で)1時間煮てから火を止めて放冷する。これを何回か繰り返す。夜は1晩置いて冷ます。
- 最後の加熱のときにレモン果汁を加え、味見をして塩加減や甘さ加減を好みに調える。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- たっぷり作ると美味しいので、このレシピでは握りこぶしサイズのビーツを2つ使っています。
- 具が多く入るので鍋は十分に大きなものを用意します。
- 分量にあまり決まりはないので厳密でなくてよいです。
- 野菜スライサーがあれば、包丁で使うよりもにんじんやビーツを柔らかく細切りにすることができるのでおすすめです。現地ではチーズグラインダーの穴が大きくなったようなものを使います。
- コンロが2口使えればスープを煮る作業と玉ねぎとにんじんを炒める作業を並行できますが、コンロが1口の場合はスープ鍋をおろしてフタをしておけばよいです。
- にんじんと玉ねぎを炒めるときに小麦粉を大1ほどふりかけるレシピもあります(スープにとろみが出ます)。
- 煮て冷ます作業を繰り返すことで肉や野菜が柔らかくなり旨味がよく引き出されます。
- 仕上げに刻んだディルの葉を散らしてもよいです。
- 英語のできるロシア人は「Spoon must stand」と言います。ビーツのとろみでスプーンが立つくらいだと絶品の美味しさらしいです(でも私がモスクワやウクライナでいただいたボルシュはスプーンは立ちませんでした)。
- 手作りのスメタナ(サワークリーム)のレシピは別ページで紹介しています(≫こちら)。
Tips about cuisine
- 「ボルシュツ」のウクライナ語(ウクライナの公用語)の綴りは「Борщ」。
- 「щ」の音は言語によって異なり、ウクライナ語の「щ」は「シュツ」のような音。ただしロシア語では「シュ」の音に近くなるため、「Борщ」という料理名はウクライナでは「ボルシュツ」、ロシアでは「ボルシュ」(あるいはボルシ)と呼ぶのが近い。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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