ゴートウォーター

ゴートウォーター

カリブ海の島の位置を正確に覚えるのは非常に困難ですが、それでも地図でアンティグアバーブーダやセントクリストファーネイビスの位置を見ると、カリブ海諸国の真ん中あたりという地理的な位置がつかめます。そのあたりの国では比較的よく見る料理が、直訳して「ヤギの水」という、ゴートウォーターです。しかし実態は、水のように飲めるものでは決してなく、スパイスがガツンと強烈に口内に広まる刺激的な料理で、「これがカリブ海の黒人料理か」と、食べたときは驚きすら感じた料理です。しかし、骨付き肉を水からゆでて肉や腱を柔らかくしてはがし、その旨味は確かなものです。慣れない味と刺激でお子さまには難しいかと思いますので、大人の食卓にどうぞ。

材料

6人分):

骨付きヤギ肉(※1)
800 g
水A
2 L
玉ねぎ
1個
にんにく
5かけ
小ネギ
刻んで1/2 C分
青唐辛子(※2)
1本
薄力粉
大2
水B
大2
砂糖
大3
サラダ油
大3
乾燥タイム
小2
クローブホール
小2
ジャークシーズニング
小2(※3)
ケチャップ
大3
小1
こしょう
小1/3
メース(※4)
小1/4
ガーリックパウダー
大1/2
カイエンペパーパウダー
小1/10
  • ※1:骨付きヤギ肉の代用は、骨付き羊肉です。
  • ※2:青唐辛子がなければししとうかピーマンで代用します。
  • ※3:ジャークシーズニングは市販品(輸入食材店など)でもよいですし、リンク先を参照して手作りしても美味しいです。使用量は製品により差があります。
  • ※4:メースパウダーがない場合はナツメグパウダーで代用できます。それもない場合は省きます。

調理時間

作り方

  1. 大きな鍋に骨付きヤギ肉と水A(2 L)を入れて強火で熱し、沸騰後は火力を弱め、水面が沸くくらいの火力で1時間半くらい煮る。
  2. その間に、玉ねぎとにんにくをみじん切りにし、小ネギと青唐辛子を小口切りにしておく。
  3. 薄力粉と水B(大さじ2)を混ぜて水溶き薄力粉を作っておく。
  4. 小鍋に砂糖を入れ、手元に濡らした台ふきんを置き、小鍋を火にかけ、醤油のような色のカラメルにし(焦がしてはならない)、濡れた台ふきんに置いて冷ます。
  5. 肉がゆで終わったら肉を取り出し、骨から外した肉を一口サイズに切る。
  6. カラメルに肉のゆで汁を入れ、カラメルを溶かしておく。
  7. スープを作る鍋にサラダ油を入れて熱し、玉ねぎ、にんにく、小ネギ、青唐辛子、乾燥タイム、クローブホールを入れ、少し焦げ付くくらいに炒める。
  8. お肉を入れて炒める。
  9. ジャークシーズニング、ケチャップ、塩を入れて炒める。
  10. こしょう、メースパウダー、ガーリックパウダー、カイエンペパーパウダー、カラメルと肉のゆで汁を入れ、フタをして10分ほど煮る。
  11. 味見をし、塩加減、スパイス加減、旨味加減などを好みに調え、水溶き薄力粉を加えて混ぜ、更に10分ほど煮る。
  12. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 骨付きヤギ肉の代用は、現地のレシピでも骨付き羊肉です。
  • 肉を水でゆでるときアクが出ますが、アクはのちに水に溶け込むので、こまめに取らなくてもよいです。
  • 強めの火力でぐつぐつと長時間煮るとガス代や電気代が心配なので火加減を弱めてもよいです。骨の表面の結合組織を溶かしてゆるめることが目的なので、しっかりと骨まで熱くなるように煮ます。
  • 私の調理では肉を2時間弱ほど煮て煮汁が1.2 Lに減っていました。よって1人あたりのスープの液量を200 mLとして6人分としました。煮汁が減りすぎてしまった場合は水を足して戻せます。
  • クローブホールなど煮ると苦みを感じるスパイスが入っているので、スパイスの苦みを感じたら砂糖を加えて和らげるとよいです。
  • 塩味やスパイスの味に比べて肉の旨味が弱いと感じたらビーフコンソメの素や味の素を加えて旨味を増すことができます。

Tips about cuisine

  • 「ゴートウォーター」の英語(カリブ海諸国で多く話されている言語)の綴りは「Goat water」。
  • 「Goat」(ゴート)はヤギの意味、「Water」(ウォーター)は水の意味だが水分の多い料理を指してスープの意味にも使われる。よって「Goat water」(ゴートウォーター)は「ヤギのスープ」の意味になる。
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