タイ料理

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【基礎情報】

国名:タイ王国Kingdom of Thailand、首都:バンコク、ISO3166-1国コード:TH/THA、独立国、公用語:タイ語、通貨:バーツ

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【地図】

タイは東南アジアの広域を占める国です。西にミャンマー、東北にラオス、東南にカンボジア、半島の南をマレーシアと接しています。

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◆酸味、辛味、甘味、塩分、香りが揃う、人気アジアン料理の代表格。

タイ料理は、その独特の味により世界各地で人気の料理となりました。これは、タイ料理のもつ、甘味、酸味、塩味と、唐辛子の辛さやハーブの香りが融合した、独特の素晴らしい美味しさによります。トムヤンクンの酸味あり、ソムタムやゲーンの辛味あり、ココナッツミルクと砂糖を使う甘いゲーンあり、醤油を利かせたパッタイあり、それからナムトックやパッガパオにたっぷり加わるハーブの香り、ガピやナンプラーの発酵臭など。また、タイ料理は多種類の食材が「酸味、辛味、甘味、塩分、香り」のように幅広い味付けで調理されるので、本当に幅が広く、メニューのバリエーションが多いのです。東西南北の料理も違いもあり、タイには何度行っても新しい料理に出会えることでしょう。

タイ料理
ホームステイでの昼食。様々な材料や調理法の変化に富む料理が並びます。(撮影地バンコク)

まず、地図などでタイを中心に東南アジア広域を見てみましょう。タイ語系民族は、雲南(中国南部)起源と推定され、現在タイ、ミャンマー、ラオス、中国、ベトナム、カンボジア、インドの7か国にまたがって居住しています。特にタイではタイ語系民族の居住地域が大部分を占めています。雲南から東南アジアにかけての地域は食文化に一連の相同性があり、料理にも共通点が多数見出されます。農耕が栄え、稲作を基本とし、得られる野菜や果物の種類が多く、肉や魚のほか、山菜も野草も昆虫も食べられます。発酵調味料を多用するから複雑で旨い味となり、野菜やハーブを生のままたっぷり使うから香り高い。中華鍋や醤油を使い、しっかり味付けする料理が多く、中国の料理に通じるものがあります。華僑(中国系移民)も多く、タイや周辺国でよく見るクイッティアオ(米麺料理)は中国潮州の粿條(クェティオ)であるなど、中国から運ばれた料理が東南アジアの定番料理となった例もあります。

宗教の点では、タイは政教一致(政治も仏教に基づく)の仏教国で、国民の95%が仏教徒。彼らにはイスラムの豚禁忌やヒンズーの牛禁忌といった食の禁忌はありません。

タイ料理を理解するためには、そこが東南アジアの典型的な食文化をもち、仏教国であることを前提とし、あとは、タイのサイズ。つまりタイは東南アジアで一番サイズが大きな国ゆえに料理の地方差を見ていく必然性があります。以下、タイ国内の4つの地域について概要を記載します。

【タイ中部とバンコク】
タイ中部平原は、タイを代表する大きな河川「チャオプラヤ川」をはじめ、多くの川がデルタを形成する水郷地帯で、昔からタイ一番の米どころです。アユタヤやバンコクは長らく政治と経済の中心で、今バンコクにないタイ料理はありません。
名物は、カオホームマリ(ジャスミンライス)、ナンプラー(沿岸名産の魚醤)、ガピ(沿岸名産のエビ発酵調味料)、トムヤンクン(エビの酸っぱいスープ)、ゲーンキャオワン(グリーンカレー)やゲーンペッ(レッドカレー)などココナッツミルクを使うタイカレー。それからアーハーンチャオワン(宮廷料理)もこの地域の名物料理と言えます。

【タイ北部(ランナー)】
チェンマイを中心とした国家(ランナー王国)の地域です。雲南・ラオス・ビルマを行き来するチンホー(雲南のムスリム商人)などの交易路や移住地であり、雲南やラオスの食文化(内陸食文化)にビルマの料理要素(多彩なスパイスなど)が加わり、豊かな味わいを作っています。
名物は、カントーク(高足の台を使う配膳)、カオソーイ(ココナッツミルク卵麺)、ラープ(刻み和え)、ケップムー(豚皮のサクサク揚げ)、ゲーンハンレー(ビルマ風ポークカレー)、サイウワ(スパイシーソーセージ)など。

【タイ東北部(イサン)】
メコン川が流れる地域で、メコン川の西がタイ、東がラオスです。しかし冒頭にも書きましたがもともとタイ側もラオス側も同じ民族が同じ言葉で居住していた(同じ民族がフランスが介入して分断されて別の国民になっている)ので、タイイサン地方の料理はラオス料理と共通しています。そして何よりイサンの料理は美味しい。イサンは「タイの美食地域」として誉れ高いものがあります。アユタヤやバンコクが栄える一方でこの地域は長らく質素な農村地帯であり、ココナッツミルクや香辛料などの遠方の食材はあまり使われず、地産地消の料理が味わえます。
名物は、カオニャオ(もち米)、カイヤーン(鶏の炙り焼き)、ソムタム(千切りパパイヤの和え物)、ラープ(生肉ミンチハーブサラダ)、ゲーンノーマイ(タケノコ汁)、プラーブク(メコン川の大ナマズ)など。昆虫料理もあります。

【タイ南部(半島部)】
タイ南部は細長い半島部分を指し、半島以外の部分とはかなり文化が違います。半島の先はマレーシアへ続いており、イスラム教を信仰するマレー人も多く、マレーシアに近い地域はタイからの独立運動をしています。マレー人の料理はマレーシア料理やブルネイ料理と共通するものも多く、豚肉は基本的に食べません。またタイ半島部は中国との海洋交易地点だったため、今も大きな華僑コミュニティーがあり、海鮮の中華炒めが美味しいと評判です。
名物は、ロティ(薄パン)、マタバ(ムスリムの薄パン包み焼き)、サテ(マレーの串焼き)、ゲーンタイプラー(魚のカレー)、パットサトー(くさい豆炒め)。その他ココナッツミルク料理や海鮮料理など。

* * *

以上、タイ料理を理解するための4つの地域を概観しました。でも、タイ南部(半島部)以外の3地域は共通点も多く、一般に「タイ料理」と言うと中部以北(タイ半島部以外の地域)の料理が語られるので、慣れないうちは中部以北の料理を見ていくようにするとタイ料理が理解しやすいと思います。

以下には、主食、肉のおかず、豆のおかずといったように、食材別に各論を記載していく予定です。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食】
  • カオニャオ・・・もち米
  • カオホームマリ・・・ジャスミンライス
  • クイッティアオ・・・米麺料理
  • ロティ・・・薄パン
【麺類】
  • カオソーイ・・・ココナッツミルク卵麺
【肉のおかず】
  • カイヤーン・・・鶏の炙り焼き
  • ゲーンハンレー・・・ビルマ風ポークカレー
  • ケップムー・・・豚皮のサクサク揚げ
  • サイウワ・・・スパイシーソーセージ
  • サテ・・・マレーの串焼き
  • ラープ・・・刻み和えまたは生肉ミンチハーブサラダ
【魚介のおかず】
  • ゲーンタイプラー・・・魚のカレー
  • トムヤンクン・・・エビの酸っぱいスープ
  • プラーブク・・・メコン川の大ナマズ
【野菜や豆のおかず】
  • ゲーンノーマイ・・・タケノコ汁
  • ソムタム・・・千切りパパイヤの和え物
  • パットサトー・・・くさい豆炒め
  • マタバ・・・ムスリムの薄パン包み焼き
【スープ・カレー類】
  • ゲーンキャオワン・・・グリーンカレー
  • ゲーンタイプラー・・・魚のカレー
  • ゲーンノーマイ・・・タケノコ汁
  • ゲーンハンレー・・・ビルマ風ポークカレー
  • ゲーンペッ・・・レッドカレー
  • トムヤンクン・・・エビの酸っぱいスープ
【調味料】
  • ガピ・・・エビ発酵調味料
  • ナンプラー・・・魚醤
【その他】
  • アーハーンチャオワン・・・宮廷料理
  • カントーク・・・高足の台を使う配膳

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