チキンカライ

  • パキスタン料理

  • 現地表記

    :چکن کڑاہی(ウルドゥ語)

  • 概要

    :鉄鍋で作る鶏肉のカレー

チキンカライ

パキスタンでは、「カライ」という料理が多くの人の好物です。カライという発音は日本語の「辛い」に似ているなあと思うときがしばしば。だってこの「カライ」はたいがいスパイスをぐっと利かせて辛めに作るんです。言語って面白いですね。「カライ」は両側持ち手つき鉄フライパンを意味しますので、料理名としての「カライ」は本来はそういう鍋で作る料理を指しますが、味や風味の点からも「カライ」の位置づけがあるように思います。現代では、現地の人もそうですが、鉄製にこだわらなくてもいい。だから現地の調理道具を持たない日本の私たちは、何かの代用の調理器具でカダイを作ってもいいんじゃない? この写真では鉄製のスキレットで作ってみましたが、水分の飛びもよく、とろっとした重い仕上がりになるので、美味しいです。

材料

2人分):

黒こしょう粒
15粒
カルダモン
2さや
クローブホール
4粒
コリアンダーパウダー
大2
ターメリックパウダー
少々
クミンパウダー
小2/3
カイエンペパーパウダー
小1/2(※1)
ジンジャーパウダー
小1/3
シナモンパウダー
小1/8
小2/3
ガラムマサラ
小2/3
サラダ油
大4
にんにく
2かけ
玉ねぎ
中1個
トマト
1/2個
青唐辛子
2本(※1)
鶏肉(※2)
300g
水(※3)
250mL
  • ※1:このレシピでは標準的な範囲で辛めのカレーができますが、もっと辛くてもよいとも言われます。よって辛いのが好みならば青唐辛子やカイエンペパーパウダーを増やします。
  • ※2:もも肉が手に入りやすくて美味しいです。
  • ※3:野菜と鶏肉から水分が多く出る場合は水の量を減らしてもよいです。

調理時間

:20 分

作り方

  1. 黒こしょう粒、カルダモン、クローブホールをフライパンで乾煎りし、十分熱くなったらスパイスミルやすり鉢に入れ、すりこぎで叩いてできるだけ砕き、取り出しておく。
  2. コリアンダーパウダー、ターメリックパウダー、クミンパウダー、カイエンペパーパウダー、ジンジャーパウダー、シナモンパウダー、塩をフライパンに加え、ヘラで混ぜながら中火で乾煎りして、煙が立つ頃には茶色が濃くなっていると思うので、小皿に取り出しておく。
  3. ガラムマサラパウダーを同様に乾煎りして、別の小皿に取り出しておく。
  4. にんにくを粗みじん切りにし、玉ねぎをみじん切りにし、トマトを1cm角に刻む。
  5. 青唐辛子を4mm幅の小口切りにし、2つの小皿に半分ずつに分けておく。
  6. 鶏肉を一口サイズにカットする。
  7. フライパンにサラダ油を入れ、にんにくを粗みじん切りにして入れ、中火にかける。
  8. にんにくから香りが出て色づいてきたら玉ねぎを入れて炒め、玉ねぎによく火が通って茶色く色づいてきたらトマトを入れ、全体を混ぜて、トマトを潰しながら炒め煮にする。
  9. トマトの色が濃くなってきたらと青唐辛子の半分と鶏肉を加え、中火のまま、時々鍋底から返しながら炒めていく。
  10. 鶏肉の表面が焼けたらガラムマサラパウダー以外のローストスパイスと水を鍋に入れ、全体を混ぜる。
  11. 水分を飛ばし、油が浮いてとろみがついたら、ガラムマサラパウダーを入れて全体を混ぜる。
  12. 火を止めて味見をして、塩加減や辛さ加減を好みに調える。
  13. 青唐辛子の残り半分をトッピングして、出来上がり。
  14. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • スパイスを乾煎りするときは、「煙が立ち始めるが決して焦がしてはいない」ことが大事です。
  • 「カライ」は鉄鍋を意味するので、この料理も、鉄製の調理道具を使うと料理名に合います。ただし現地のカライと同じ形状のものは日本の調理器具には滅多にないので、私は鉄製のスキレットを使って作りました。
  • ターメリックパウダーをより控えめにするレシピもあります。色が黒くなり、それはそれで美味しそうに見えます。
  • トッピングは、青唐辛子の小口切りのほか、パクチーや生姜の千切りもよく乗せます。

Tips about cuisine

  • チキンカライのウルドゥー語(パキスタンの公用語)での綴りは「چکن کڑاہی」。
  • 「چکن」(チキン)は鶏肉、「کڑاہی」(カライ)は両側持ち手つき鉄フライパンを意味する。よって「چکن کڑاہی」(チキンカライ)は、両側持ち手つき鉄フライパンで作るチキンカレーという意味になる。


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