アンジェロ

  • ソマリア料理、ジブチ料理、エチオピア料理

  • 現地表記

    :Canjeero(ソマリ語)

  • 概要

    :発酵生地の薄焼きパン

アンジェロ

ソマリ人の主要な食事には、発酵生地を薄くクレープ状に延ばして焼いた「アンジェロ」と呼ばれるパンがあります。エリトリアやエチオピアのインジェラもとても似た料理で、「アフリカの角」に位置する国のほかには、スーダンのキスラやイエメンのラホーフも同様ですが、このプツプツ穴があいた主食は「アフリカの角」の独特の文化と言えます。このレシピは随分長い時間をかけて調査と研究をしたもので、ソマリア現地式に、発酵スターターを作って、生地を混ぜて発酵させ、一部を残して調理し、残りを次の発酵スターターにし、とまわせるようなレシピになっています。ソマリア人のみんなの朝ごはんは、このアンジェロに砂糖をたっぷり、油をたっぷりかけて、濃い紅茶をたっぷりかけていただきます。そしてさらに写真ではソマリア式に、甘くて美味しいミルクティーをガラスの器で添えました。

材料

4人分):
<発酵スターター>

薄力粉
1/2C
砂糖
大1.5
ドライイースト
大1
ぬるま湯
70mL

<本発酵生地>

薄力粉
1.5C
ベーキングパウダー
小1.5
砂糖
大1
ぬるま湯
1.5C

<アンジェロにかけるもの>

砂糖
1人大2
白ごま油(※1)
1人大1
濃く淹れた紅茶
1人1C
  • ※1:白ごま油がなければオリーブオイル、とかしバター、とかしマーガリン、サラダ油などで代用。

調理時間

作り方

  1. 発酵スターター用の薄力粉、砂糖、ドライイースト、ぬるま湯をボウルに入れてざっくり混ぜて、フタをして暖かいところに2時間以上置く。
  2. 本発酵生地用の薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖、ぬるま湯を大きなボウルにざっくり混ぜ、発酵スターターを入れてざっくり混ぜ、フタをして暖かいところに30分以上置く。
  3. テフロンのフライパンを中火で熱し、中央に50~60mLの生地をそっと落とし、広がっていくところにすかさず生地の中心にお玉の裏を当てて渦巻きを描くように広げて、直径20cmくらいにする。端っこ2cmくらいは触らないので、中央15cmくらいがへこんでいて渦巻き模様がついて、フチの2cmくらいは盛り上がったような感じになる。渦巻き模様が表面に残ったほうがソマリアっぽくてよい。
  4. フタをして40秒から1分くらい待つ(火力による)。
  5. お玉でぐるぐると渦巻き模様を書いたところ、つまり生地が薄くなっているところが茶色くなってきて、フチにも火が通っているようなら、アンジェロをお皿の上に取り出す。
  6. 立て続けに生地を流しこみ、同様に焼く。
  7. 2枚目が焼けたら1枚目の上に乗せ、1人あたり3枚を焼きあげる。
  8. 1人分のお皿にアンジェロを3枚重ねて乗せ、砂糖をかけ、白ごま油をかけ、最後に濃く淹れた紅茶をかけて、いただきます。
  9. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 発酵生地は、ガラスやテフロン製のボウルで発酵させます。金属は良くないとされていますし、プラスチック製のボウルもタンパク質を吸着してしまうので好ましくないです。
  • 発酵スターターの材料は、小麦粉がダマになってもいいので、ざっくりとだけ混ぜる。決して練らない。
  • 発酵スターターを2時間置くにあたり、冬は暖房の前など。夏は直射日光を避ける。
  • ソマリ人にもセルフライジングフラワー(ベーキングパウダー入りの小麦粉)を使う人がいるので、このレシピでもベーキングパウダーを混ぜています。
  • 発酵スターターを寝る前に仕込み、翌朝アンジェロを焼く前に本発酵生地を発酵させると、良いタイミングで朝食用のアンジェロを焼くことができます。
  • 私が使っているお玉は容量が60mLなので、お玉1杯弱を測り取ると50mLほどの量になります。このように、お玉の容量を最初に把握すると、一定したアンジェロを焼きやすくなります。
  • フタはガラスのほうが中が見えてよい。ガラスのフタがない場合はフタをしないほうが出来上がりのタイミングが見えてよい。慣れないうちは焼き面を覗いてキツネ色になっていることを確認するとよい。
  • アンジェロは冷めるとあまり美味しくないので、焼けたら次々と重ねていくのがよいです。
  • 生地が余ったらフタをして保管しておくと、次の日用のスターターになります。もしスターターを残さないなら全部焼き上げます。

Tips about cuisine

  • アンジェロのソマリ語(ソマリアの公用語、ならびにジブチやエチオピア居住のソマリ人の言葉)の綴りは「Canjeero」。
  • ソマリ語の「C」は、ちょっとヒステリックに「A」の発音をする。日本語のカタカナに置き換えるときは、「Canjeero」は「アンジェロ」になる。
  • エチオピアのインジェラと同じルーツの食べ物ではあるが、インジェラは直径が50cmにも及ぶのに対し、アンジェロは直径が20cmくらいと小型であることが多い。また、インジェラは数日間発酵させるため酸味が出ていて酸っぱいと感じることが多いが、アンジェロは1晩の発酵であるためあまり酸っぱくない。
  • アンジェロはインジェラと違ってテフ粉で作らない。伝統的には、トウモロコシ粉、ソルガム粉、小麦粉、水で作る。粉は複数をミックスすることが多い(このレシピでは、小麦以外の粉があまり身近ではないので、小麦の粉だけで作っています)。


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