ソスティマリス

  • ハイチ料理

  • 現地表記

    :Sos Ti-Malis(ハイチ語)、Sauce Ti-Malice(フランス語)

  • 概要

    :トマトベースの唐辛子入りホットソース

ソスティマリス

カリブ海のハイチは黒人奴隷が建国した世界初の国。黒人奴隷の出自は西アフリカなどで、西アフリカのピマン(香りの良い唐辛子)を使う点で両者の食文化には共通点があります。この「ソスティマリス」は、元は西アフリカの、今はハイチの物語に登場する物語に登場するスパイシーソースで、肉料理にも魚料理にも、スパイシーにごはんを食べたいときに、ヘルシーなソースとして使われる、ハイチの国民食です。このレシピではハイチ料理たる香りの良さを引き出すために長ねぎもにんにくも玉ねぎもレモンも加え、香りの良さのオンパレードにしました。完成系にはスコッチボネット(シネンセ種)の唐辛子の香りが必要なので、あればハバネロ唐辛子を生で使うか、日本でもスーパーで市販されているハバネロペッパー(乾燥品)を使ってほしいです。

材料

出来上がり約120 mL):

玉ねぎ
1/4個
にんにく
1かけ
長ねぎの白い部分
1 cm
ハバネロ唐辛子(※1)
小さなひとかけ(※2)
トマトジュース
100 mL
レモン果汁
大1
小1/8
こしょう
ひとふり
サラダ油
小1/2

調理時間

作り方

  1. 玉ねぎ、にんにく、長ねぎの白い部分、ハバネロ唐辛子を粗みじん切りにする。
  2. サラダ油以外の残りの材料をミキサーかバーミックスにかける容器に入れ、均一なピューレにする。
  3. 味見をして塩加減などを好みにし、辛さ加減は強めに調える。
  4. 食卓に出す器に入れ、表面をサラダ油で覆う。
  5. 食卓に出すまで冷蔵庫で冷やしておく。
  6. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 作り置きしにくい(冷蔵庫でもカビやすい)ので、使い切りやすい約100 mLサイズのレシピとしています。そのためすべての材料が少量ずつ使われ、余りが出てしまいます。たっぷり作れる状況なら、例えば4倍量で作ると玉ねぎを使い切ることができますし、一度鍋の中で煮立てると保存性が増します。
  • この料理の由来(下欄参照)ゆえ、辛いものが苦手であるとしても、ソスティマリスとして調理する以上、唐辛子を省くことができません。
  • 詳細のレシピは作り手により多様で、かなり自由に作っていただけます。
  • 現地では生のトマトを使いますが、日本のトマトだと味が薄いと思い、濃厚なトマトジュースを使っています。
  • ピクリーズ(酢漬け野菜)の漬け汁を使うレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「ソスティマリス」のハイチ語(ハイチの公用語)の綴りは「Sos Ti-Malis」で、フランス語(ハイチの公用語)の綴りは「Sauce Ti-Malice」。
  • ハイチ語の「Sos」はフランス語の「Sauce」に由来するクレオール語(フランスと地元の混合文化としての言語)でタレやソース類を指す。「Ti」はプチ(Petit)に由来する「小さい」という意味で、「Malis」または「Malice」(マリス)は男性の名前である(物語ではしばしばウサギの姿で登場する)。よって「Sos Ti-Malis」または「Sauce Ti-Malice」(ソスティマリス)は直訳して「小さなマリスのソース」という意味である。
  • この料理は、「マリスはいたずら好きの気がある。自分が食べるはずの肉を毎日食べに来る知人がいて、マリスは彼をこらしめるために肉に唐辛子の辛いタレをかけたものの、結果は逆効果でむしろ彼を喜ばせてしまった」という物語に由来する。
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