サラタアスワド

  • スーダン料理、南スーダン料理

  • 現地表記

    :سلطة اسود(アラビア語)

  • 概要

    :揚げなす、ピーナッツバター、レモンなどで作るディップ

サラタアスワド

スーダン滞在中とてもとても親切にしてくれた、今でもSNSで交流するスーダン人のオスマン兄さんが教えてくれた料理です。「サラタ」はここでは「さっぱりとした野菜料理の副菜」のような意味で、なすを揚げてからピーナッツバターやトマトやレモン果汁を使って美味しく美味しくふわっふわにした料理です。ヨーグルトが入ってスーダンの遊牧民の暮らしを思い出させてくれます。なすが満載でさっぱりしていて美味しい。なすが旬の夏~秋に、遠いアフリカのさっぱりしたナス料理をどうぞ♪ パンによく合います。

材料

4人分):

なす
300 g(※1)
揚げ油
揚げ物の鍋に深さ2 cm
にんにく
5かけ
トマト(※2)
中1個
小1/4
ピーナッツバター(※3)
大1/2
レモン果汁
大2
こしょう
小1/4
クミンパウダー
小1/4
カイエンペッパー
小1/8
無糖ヨーグルト(※4)
大2~3
  • ※1:300 gは、短いなすで4本、中長なすで2本、大長なすで1本くらいを目安にすることができます。しかしレシピよりも多く使っても大丈夫なので、不足が心配なら多めに用意してよいです。
  • ※2:トマトは完熟のものを使います。ない場合はトマト缶の中身を同量使うか、トマトペーストやトマトピューレを赤く色づく程度加えるなどで代用します。それもなければ省くこともできます。
  • ※3:ピーナッツバターは無糖タイプを使います。ない場合の代用などは下のコツ欄参照。
  • ※4:無糖ヨーグルトは現地のバターミルクの代用です。

調理時間

作り方

  1. (出来上がりを白っぽくしたい場合はなすの皮をピーラーでむく(写真は皮をむいていません)。)
  2. なすを1.5 cm角切りにし、揚げ物の鍋に油を入れて160℃くらいに熱し、なすを入れて揚げる。
  3. なすの白い面が褐色に色づき始めるまで揚げ、網じゃくしで取り出してキッチンペーパーの上に置いて油を吸わせる。
  4. にんにくを細かいみじん切りにし、トマトを小さい角切りにする。
  5. フライパンに揚げ油を大さじ1杯程度入れて強火で熱し、にんにくと塩を入れて炒め、香りが出たらトマトを入れてつぶしながら炒める。
  6. 中~弱火にし、無糖ピーナッツバター、レモン果汁、こしょう、クミンパウダー、カイエンペッパーパウダー、無糖ヨーグルトを加え、加熱しながら潰しながらヘラでよく混ぜ、ふわふわとろとろの食感にする。
  7. 味見をし、塩加減や酸味加減などを好みに調えて出来上がり。
  8. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • なすの皮が残っていると仕上がりに黒が多く混ざりますが、なすの皮は旨味をもたらすので私は取らずに加えています。
  • 調理直前になすを冷蔵庫から出すと表面に結露が生じ、油に入れたときに油が跳ね、調理場を汚します。よって冷蔵庫から出したなすではなく、室温のなすを使うほうがよいです。
  • 揚げ物の油は、サラダ油のほか、好きなものを使っていただけます。現地ではひまわり油などがよく使われています。
  • トマトの赤い色は必須ではないですが、入れたほうが美味しいのと、現地でも加える人が多いので加えています。トマトの使用量によって赤いものから白いものまで幅広く作ることができます。
  • ピーナッツバターは現地では「ダクワ」と呼ばれ、この料理でも主要な位置にある食材です。日本のスーパーでよく売られているピーナッツバターは砂糖が入って甘くて使えないので原材料表記で砂糖の有無を確認してください。無糖ピーナッツバターは輸入食材店や外国商品を多く取り扱うスーパーなどでは入手しやすいです。ない場合の代用は練りごまです。
  • ここではバターミルクの代用としてヨーグルトを使っています。バターミルクとヨーグルトの関連については以下リンク先参照。つまり、バターミルクよりヨーグルトを使うほうが水分を増やしすぎずに調理できるので都合がよいのです。
    バターミルクの自信作が出来ました
  • ズッキーニを加えるレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「サラタアスワド」のアラビア語(スーダンの公用語、南スーダンでよく通じる言葉)の綴りは「سلطة اسود」。
  • 「سلطة」(サラタ)はサラダのことだが、日本人にサラダと言うと生野菜をイメージされてしまうので、ここでいうサラダは「野菜で作るさっぱりしたディップ状の料理」のような解釈になる。「اسود」(アスワド)は黒の意味だが現地ではなすの呼称である。よって「سلطة اسود」(サラタアスワド)は「なすで作るさっぱりしたディップ状の料理」といった意味になる。
  • 「サラタアスワド」の料理名の考察については以下リンク先も参照。
    スーダン料理「サラタアスワド」が意味するもの
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