ゾムコム

  • ガーナ料理、ブルキナファソ料理

  • 現地表記

    :Zom kom(現地表記)

  • 概要

    :雑穀の粉の発酵&スパイシー飲料

ゾムコム

ブラックアフリカの国々では、穀物の粉でとろみをつけたドリンクをよく見かけます。そもそも主食が穀物の粉を練ったモチ状の食べ物だし、本当、穀物の粉文化が強いのですね。さて、ガーナやブルキナファソのゾムコムは、現地では主にはミレットと呼ばれる雑穀で作ります。しかし現地のミレットは日本では普通には手に入らず、代用品としてはキビ・アワ・ヒエあたりかと思っても、それらは普遍的には売っていないし売られていても高額なので、もっと多くの人がゾムコムを作れるよう、私自身が普通のスーパーの買い物で作れないかと、「穀物」や「雑穀」の定義から勉強をしました。その結果、かなり普遍的に売られていて雑穀感があるものとして、はったい粉を選出。そうして作るゾムコムは、確かに「ガーナあたりで飲んだわこれ!」と思う味になりました。というか、ミルクの配合や粉の加減などを「ガーナあたりで飲んだのはこういう感じだったわよね!」と思えるよう調整をした、なかなか西アフリカを体感できるレシピです。驚くのは鷹の爪やクローブなんかも入っていて、穀物の滋養の味わいの底辺にスパイシーを感じることです。暑い国でこのドリンクに氷を入れて飲むのが美味しいんです。

材料

4~6人分):

はったい粉(※1)
1 C
冷水
600 mL
生姜
1.5 cm角を1個
鷹の爪
1.5 cm
クローブホール
2個
黒こしょう粒
3個
牛乳
100 mL
無糖ヨーグルト
150 g
砂糖
大3
1人数個
  • ※1:はったい粉は現地の雑穀(パールミレットなど)の代用です。

調理時間

作り方

  1. ミキサーにはったい粉と冷水(ミキサーからあふれない量)を入れて軽く回し、粉を湿らせる。
  2. 生姜、鷹の爪(種は入れない)、クローブホール、黒こしょう粒をミキサーに入れ、あふれないように気をつけながら残りの冷水を入れ、ミキサーを回して固形分が完全になくなるように撹拌する。
  3. ミキサーにまだ余裕があれば牛乳とヨーグルトと砂糖を入れてさらに撹拌する(余裕がない場合はミキサーの中を一部取り出す)。
  4. 味見をして甘さ加減や水っぽさ加減を好みに調える。
  5. ザルを通して固形分や泡を除き、飲む器に注ぎ、氷を浮かべて出来上がり。
  6. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 現地の伝統的な製法は、雑穀を粒のまま水に浸け、1晩ほど置いて発酵させてからその他の材量と一緒にミキサーにかけ、ろ過して得られる液体がアーモンドミルクくらいのテクスチャーになるようにしていただきます。ただし日本で穀物を水に浸けて1晩置くと腐るのがこわいので、ヨーグルトを加えることで発酵の味を出しています。
  • 現地では主にパールミレットやソルガムという雑穀を使って作ることが多いのですが、日本では通常売られていないので、入手しやすくこの調理に適した粉としてはったい粉を選んでいます。
  • 現地では、牛乳をより増やしたレシピも、牛乳を加えないレシピもあります。このレシピでは牛乳をほどよく加えています。
  • 室温の水を使って作ってもよいですが、その場合、水温が高いときは氷が多く溶けて味が薄まることを念頭に置いて味見をします。
  • もっと甘いレシピも、もっとスパイス度が高いまたは低いレシピも、タマリンドやレモンを加えて甘酸っぱいレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「ゾムコム」の現地の綴りは「Zom kom」。
  • 「Zom」(ゾム)は粉、「Kom」(コム)は水の意味である。よって「Zom kom」(ゾムコム)は「粉を溶いた水」のような意味になる。
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