カシミリチャイ

  • インド料理

  • 現地表記

    :कश्मीरी चाय(ヒンディー語)

  • 概要

    :塩入りピンクミルクティー

カシミリチャイ

カシミールという、インドとパキスタンと中国が接するあたりの桃源郷のような土地には、緑茶をピンク色に変えて飲む習慣があります。私はこれを日本の緑茶で作ることに成功して、しかもそれが滋養にも良い美味なる塩茶で、感激しました。塩入りのミルクティーは、汗をかいたときの塩分補給のみならず、カルシウムやミルクの滋養分も補給してくれ、飲むととてもほっとするものです。緑茶をピンクに変える工程は驚きと恐怖(笑)の連続ですし、重曹入りの緑茶など飲むのも恐ろしいかと思うのですが、実はこの工程で、ココアのフレーバーが生まれるんです。是非温かく、ミルクもちょこっと泡立てて、目にも美味しいピンクミルクティーを飲んでみませんか。

材料


<カフワ(ピンクの元の濃厚液)の材料>(出来上がり約250 mL

500 mL
緑茶(※1)
大2
カルダモン
5さや
八角
2角(1/4個)
重曹
小1/5
小1/5
100 g

<塩入りピンクミルクティーの材料>(2杯分

ピスタチオ(※2)
2つ
牛乳(※3)
350 mL
小1/4
カフワ
大3
  • ※1:現地では中国緑茶で作りますが、日本の緑茶(煎茶など)でよいです。
  • ※2:ピスタチオ以外のナッツ類でもよいです(アーモンド等)。
  • ※3:牛乳は成分無調整等の美味しいものを使います。

調理時間

作り方

  1. <カフワ(ピンクの元の液)を作る>カルダモンのさやに包丁かハサミで切れ込みを入れる。
  2. 小鍋に水、緑茶の茶葉、カルダモン、八角(のうちの2角)、重曹、塩を入れて火にかけ、沸騰したら、弱くブクブクと泡が出る程度に火加減を落とす。
  3. ときどきお玉ですくっては落とす作業を繰り返し、空気を含ませるように、少しずつ水分が蒸発するように煮る。
  4. 10分おきに白い小皿に取って色調を観察する(緑茶がだんだんと赤くなる)。赤い色がもう変化せず、体積が1/3くらいに減ったら、火を止める。
  5. 氷を入れて粗熱を取り、茶漉しで固形分を除去して小ビンに入れる。<カフワ完成。この状態で冷蔵庫に入れておける。>
  6. <塩入りミルクティーを淹れる>ピスタチオの殻を割り、中から実を出してすり鉢に入れ、すりこぎで粗く叩いておく。
  7. 小鍋に牛乳と塩を入れて中火にかけ、お玉で牛乳をすくって落とすことを繰り返し、熱めに温まったらカフワを入れる。
  8. カップに注ぎ、ピスタチオをトッピングして出来上がり。
  9. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • カフワ(ピンクの元の濃厚液)は40分くらい煮て作ります。煮る時間が短いと良い赤が出ません。40分の間に水分がなくならないように火加減にも注意します。
  • カフワは冷蔵庫で保存できるので、たくさん作ってストックしておけば、塩入りミルクティー自体は5分くらいで作ることができます。
  • ピンクミルクティーを作るとき、急激に加熱して牛乳のタンパク質が凝固すると、そこにカフワからどす黒い色がつき、見た目が綺麗ではないので、ゆっくりと加熱するとよいです。
  • ピンクミルクティーを作るとき、お玉で牛乳をすくって落とすことを繰り返すことで、色と味が良くなります。
  • カフワの出来具合や濃さによってはピンク色が薄いかもしれないので、そのときはカフワを多めに入れます。

Tips about cuisine

  • 「カシミリチャイ」のヒンディー語(インドの公用語)の綴りは「कश्मीरी चाय」。
  • 「कश्मीरी」(カシミリ)は「カシミールの」の意味、「चाय」(チャイ)は茶の意味。よって「कश्मीरी चाय」(カシミリチャイ)は「カシミール地方のお茶」という意味である。
  • 「क」の音価は「k」でaを伴う、「श」は「sh」、「मी」は「m+i:」、「री」は「r+i:」、「चा」は「c+a:」、「य」は「y」。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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