チヒルトマー

  • ジョージア料理

  • 現地表記

    :ჩიხირთმა(グルジア語)

  • 概要

    :コリアンダー入りレモンチキンスープ

チヒルトマー

美食で名高いジョージアは、コーカサス山脈の国。スターリンの故郷としても知られるその地域は、南にペルシャ(イラン)あり、トルコあり。そんな影響を受けて、ジョージアには独自の美味しい料理がいっぱいあります。このスープは私のお気に入りの1つで、コクのあるチキンレモンスープです。骨付きの鶏肉を時間をかけて煮出すスープ自体がとても美味しくて、そこに美味しい生レモンを絞る、爽やかな味わいのスープです。普通のチキンスープとは香りのレベルが違うと思うのは、骨付きの鶏肉を使って本物の旨味と風味を出していることと、レモン果汁の香りに加え、ふんだんに加えたサフランによるものです。

材料

2人分):

鶏肉(※1)
骨つきで250g(※2)
500mL(※2))
玉ねぎ
1/4個
サフラン(※3)
10本(※4)。
小麦粉
大1
1個
レモン果汁(※5)
大2(※6)
香菜(※7)
刻んで大1~2
  • ※1:チキンレッグや手羽元など、骨がついた状態の鶏肉のほうがスープに旨味が出るので、骨つきの鶏肉を使います。
  • ※2:鶏のゆで汁もゆで鶏も美味しいので、私は水と鶏肉を2~3倍量使って1~1.5Lのゆで汁を作り、500mLだけスープに取り分けて使用し、残りは翌日以降に使えるチキンストックとして冷蔵庫に入れています。このレシピはスープやチキンの取り置きを考慮しない量なのですが、もったいないので、是非たくさんスープをお作り下さい。
  • ※3:サフランがない場合はターメリックパウダーで代用します。その量は黄色がほどよくつく量とします。
  • ※4:現地のレシピではサフランを豊富に使うものが多いのですが、日本ではサフランは極めて高価なので、10本以下の分量でもよいです。その場合はターメリックパウダーを入れて黄色い色をつけるとよいです。
  • ※5:フレッシュレモン推奨ですが、なければポッカレモンの果汁で代用できます。
  • ※6:酸味加減は味見で決めるので、まずは大1から加えて、味見をしながら様子を見て追加します。よって大2にならないこともあります。
  • ※7:いわゆるパクチーやコリアンダーと呼ばれる植物の葉です。

調理時間

:5 時間

作り方

  1. フタができる鍋に鶏肉と水を入れ、強火にかける。
  2. 玉ねぎを薄くスライスする。
  3. スープが沸騰したら火を弱め、玉ねぎスライスとサフランを入れ、フタをして2時間ゆでる。
  4. フタをしたまま室温で2時間放置する。
  5. ぬるく冷めてきたスープに小麦粉をふるい入れて、均一に混ぜながら加熱を再開する。
  6. 卵を泡立て器でよく泡立てて、スープ大1を入れて再びよく泡立てて、まだ沸いていないスープに優しく入れてよく混ぜ、火加減を中火にし、全体を優しく混ぜながら沸騰直前まで加熱する。
  7. とろみがついてきたらレモン果汁を大1ほど入れ、火を止め、全体を優しく混ぜる。
  8. 味見をして、酸味が好きな加減になるまで少しずつレモン果汁を加える。
  9. 熱いうちにコリアンダーの葉のみじん切りを加え、ひと混ぜする。
  10. 器に盛ったら、ゆで鶏の身を一切れ乗せる。
  11. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • ゆっくり長く加熱することで、美味しさを引き出すので、今回は調理時間を5時間と設定しました。ゆで時間や放置時間の加減がしやすいのですが、あまり短時間で作ると美味しさが引き出せなくなるかもしれないので注意します。
  • サフランのきれいな色が出るように、ゆでたら2時間放置します。
  • 鶏肉をゆでるとき、鍋帽子をして高温を保温すると省エネです。
  • 関節がある骨付き鶏肉を使う場合、煮ている間にキッチンバサミなどで関節を切断するとスープがより美味しくなります。
  • 鶏のゆで汁は美味しいので、私は水と鶏肉を2~3倍量使って1~1.5Lのゆで汁を作り、500mLだけこのスープ用に取り分けて使用し、残りは翌日以降に使えるチキンストックとして冷蔵庫に入れています。
  • サフランがない場合は、ターメリックで黄色の代用をするとよいです。
  • 卵を入れた後で強く沸騰してしまうと分離してしまうので、火加減に注意します。
  • 残ったゆで鶏はこの料理には使わないので、チキンサラダなど別の料理にして出すとよいです。
  • 鶏肉や骨から出てくる若干の塩分とレモンの酸味があることから、特に塩を加えなくても美味しいスープです。もし味見をして低塩が気になる場合は好みで塩を加えて仕上げるとよいです。

Tips about cuisine

  • 「チヒルトマー」のグルジア語(ジョージアの公用語)の綴りは「ჩიხირთმა」。
  • 「ჩიხირთმა」を英語アルファベットに置き換えると「Chikhirtma」になる。
  • 「ჩიხირთმა」をロシア文字で表記すると「Чихиртма」になる。ジョージアはかつてロシアと共にソ連構成国であり、今もロシア語文字の通用度が高い。


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