バドール

  • サントメプリンシペ料理

  • 現地表記

    :Voador(ポルトガル語)

  • 概要

    :トビウオの干物とハヤトウリのトマト煮

バドール

サントメプリンシペというアフリカ沖の島国ではアンゴラビザの取得のために滞在が長期化したこともあり、一般家庭にホームステイさせていただいていました。そのとき、ママに作り方を教えていただき、一緒に調理をしたサントメ家庭料理です。サントメでは市場でも家庭でも、このようなトマトを使った赤い色の食事をよく食べています。私が「ピンピネーラ」というハヤトウリのポルトガル語での呼び方を覚えたのも、この料理でした。

材料

2人分):

トビウオの干物(※1)
1尾
ぬるま湯
干物が入るボウルの量
ハヤトウリ
1個
玉ねぎ
小1/2個
トマト
1個
赤唐辛子(※2)
1/2本
こしょう(※3)
少々
大1
大3~4
トマトペースト
大2(※4)
1C
2つまみ
  • ※1:代用は、カマスの干物、あるいは好きな干物。
  • ※2:生の赤唐辛子でも乾燥鷹の爪でもよい。
  • ※3:白こしょうの粒があると最もサントメ風です。なければこしょうのパウダーでよいです。
  • ※4:トマトの濃さによって入れる量が異なります。濃厚で固いタイプなら大1/2でもよいです。

調理時間

:30 分

作り方

  1. 干物をボウルに入れてぬるま湯をはって、塩抜きを開始する。
  2. ハヤトウリの皮をむき、種を取り、太めの千切りにする。
  3. 玉ねぎはハヤトウリの千切りに合わせた太さに切る。
  4. トマトは1~2cmの角切りにする。
  5. にんにくと唐辛子とこしょうを小さなすり鉢などに入れて細かくすりつぶし、水大1を足してペーストにする。
  6. フライパンに油とトマトペーストを入れ、弱~中火で炒め、トマトの色を油に引き出す。
  7. ハヤトウリと玉ねぎとトマトを加えて中~強火で炒める。
  8. にんにく唐辛子こしょうのペースト、水1C、塩を加えて中火で煮て、汁に旨味を引き出す。
  9. 干物をボウルから取り出し、骨やヒレなどを除き、1cm幅に切り、フライパンに入れる。
  10. 15分くらい中火で煮続け、煮詰まってきたら味見をして塩加減などを調える。
  11. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 干物の塩加減や水分量などによって、ぬるま湯で戻す時間が変わりますので、好みで調整するとよいです。
  • 火力が違うと煮詰まるまでの時間が変わってきます。ある程度長い時間をかけて煮詰めるほうがソースに干物の旨味が出ます。
  • サントメ現地ではインゲンを数本加えていました。日本の場合、ハヤトウリとインゲンは旬の時期が違うので、同時には新鮮なものが手に入りにくく、ハヤトウリだけのレシピとしました。冷凍インゲンなどを使う場合は数本追加してもよいです。

Tips about cuisine

  • 「バドール」のポルトガル語(サントメプリンシペの公用語)の綴りは「Voador」。
  • 「Voador」(バドール)は「トビウオ」という意味である。
  • 大西洋の島国であるサントメプリンシペではトビウオがよく獲れ、干物にして売られており、家庭ではこの料理が年間を通して作られている。
  • にんにくと唐辛子を石を使ってすりつぶす際、現地では「エテンバ」という名称で、白こしょうやウイキョウ種のようなものをすりつぶしていた。現時点で「エテンバ」については綴りも内容も調査したが情報が得られない。調査は継続していく。本レシピでは「エテンバ」の一環で白こしょう粒を使っている。


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