サヤディヤ
中東は米が旨い。米の質はパラリとしているから、香辛料と油を組み合わせて炊く米が、止まらないほど美味しい。さて、海外の米料理を日本で作るときのネックは、日本の米の粘り気です。そこで、「パトルジャンルピラウ」にも書きましたが、このレシピも日本米で現地風に作れるように、現地にはないレシピ段取りを最初に踏まえています。鍵は、米を塩入りの湯で浸水させること、水からでなく湯から炊くこと、そして油分などを少なすぎず適切にすることです。
材料
(4人分):
- 米(※1)
- 2 C
- 熱湯(浸水用)
- 3 C
- 塩(浸水用)
- 大1
- 水(ダシを取る)
- 3 C
- オリーブオイル
- 大4
- ナッツ(※2)
- 大2~3くらい
- 魚の切り身(※3)
- 大2切れ
- 塩
- 少々
- こしょう
- 少々
- 薄力粉
- 大2
- 玉ねぎ
- 中1個
- スパイスミックス(※4)
- 大1/2
- ターメリックパウダー
- 小2/3
- クミンパウダー
- 小1
- 塩
- 小2/3
- コリアンダーの葉
- 刻んで大1
- ※1:日本の米でよい。
- ※2:松の実やピーナッツなど、好みのものでよい。この写真はピーナッツで作っています。
- ※3:ブリ、カジキマグロ、タラなど、切り身が大きく取れる、好みのものでよい。この写真はブリの切り身で作っています。
- ※4:推奨順位の高い順に、バハラット、ガラムマサラ、パンチフォロン、カレー粉など。香りのタイプは違っても、何かあると良い。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- ボウルに熱湯と塩を入れ、かきまぜて塩を溶かし、米を入れてさっとかき混ぜて、12分浸水させる。
- 12分経ったらザルにあげてザルの上で放置し、水分をよく切る。
- 魚のアラや骨があれば、水3 Cと共に鍋に入れて沸かしてから放冷し、魚のダシを取っておく。
- 魚の切り身をバットやまな板の上に置き、塩こしょうを片面または両面にふり、あれば茶こしを使って薄力粉を両面に薄くふる。
- オリーブオイル大4のうち大3くらいを、ごはんを炊く厚手の鍋(フタつき)に入れ、中火で加熱し、ナッツと魚の切り身を入れて炒める。どちらも、表面の茶色が濃くなったら取り出す。
- 玉ねぎをみじん切りにし、ナッツと魚を取り出したあとの鍋に入れて、茶色く色づくまで中火で炒める。
- 米とオリーブオイル大1を足し、米の表面に油が均一に絡まるように炒める。
- 魚のダシを計量し、3 Cに満たなければ水を加えて3 Cにして、再沸騰させておく。
- 鍋に、スパイス、塩、沸騰した魚のダシを入れ、急いでフタをする。
- 中火の状態で加熱を続け、煮立ってきたら弱火にして10分炊く。すばやくフタをあけて、焼いた魚の切り身を米の上に乗せ、急いでフタをし、30秒くらい強火にしてから火を止め、10分ほど蒸らす。
- 蒸らし終わったら、魚の切り身を取り出して軽く混ぜ、魚、ナッツ、刻んだコリアンダーの葉を散らしてできあがり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 米を塩入りの熱湯に漬けておくことで、粘り気を抑え、パラパラとしたピラフを作れるようになります。
- ごはんが炊ける鍋を使います。横幅が大きいときはサイドが冷めやすく、高さがあるときはトップが冷めやすいので、加熱中や蒸らす間など、燃え移らない注意ができる範囲で、タオルをトップにおいておくなど、熱を保つ工夫をすると、全体がちゃんと炊けます。
- 鍋によって加熱や蒸らしの必要時間に差が出るかもしれませんので、最初に作るときは、米がほぼ炊きあがって魚を乗せる前に、米の硬さなどを味見でチェックするとよいです。
- 鍋の内側が焦げ付き防止加工(テフロン加工など)されていないと、魚がきれいに焼けないと思うので、その場合は焦げ付き防止加工がされているフライパンなどを別途用い、適宜オリーブオイルを追加して焼くと良いです。
- 魚のアラや骨があれば3 Cの水を使ってダシを取りますが、なければ市販のフィッシュストックの素(コンソメ顆粒みたいなもの)があればそれを使ってもよいですし、なければ水とコンソメ顆粒でもよいです。
- 現地レシピでは、玉ねぎはしっかりと色づくように炒めるというものが多いです。
- にんにく、トマトピューレ、カルダモンホール、クローブホール、リームアマニ(ドライレモン)などを加えるレシピもあります。
- アラブ圏ではハタ系の魚で作るのがポピュラーです。
Tips about cuisine
- 「サヤディヤ」のアラビア語の綴りは「صيادية」。
- 「サヤディヤ」は英語アルファベットでは「Sayadiyah」などの綴りになる。
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