オーストラリア料理

[last update 2022/12/01]

+++新着+++


【基礎情報】

国名:オーストラリア連邦Commonwealth of Australia、首都:キャンベラ(最大都市:シドニー)、ISO3166-1国コード:AU/AUS、独立国(1788年英国より)、公用語:なし(実質的な公用語:英語)、通貨:オーストラリアドル
オーストラリアに公用語がない

▲目次に戻る


【地図】

オーストラリアは南半球の大陸で、海を隔てた東にはニュージーランドやニューカレドニア、北にはパプアニューギニアやインドネシアがあります。

▲目次に戻る


◆アングロサクソン人主体の国。食への情熱はどちらかというと低いかも

オーストラリア大陸にはアボリジニーと呼ばれる先住民が住んでいましたが、英国の植民地となり、囚人の流刑地として英国系(アングロサクソン系)住人が流入しました。その後オーストラリアとして英国から独立しました。20世紀に入り、白人以外を排斥する白豪主義が敷かれ、第二次大戦後はマルチカルチュラリズム(多文化主義)へ移行し、アジアやその他地域からの移民が増加していきました。

オージーバーベキュー
公園にはガスや水道が無料で使える公共バーベキューセット!!すごい!(撮影地ケアンズ)

以上のような背景により、現代のオーストラリア料理は、英国伝来のアングロサクソン人の食習慣を基礎とし、アジア各国や世界各地の料理に加え、随所に先住民アボリジニーが何世紀にもわたって大事にしてきた食材も垣間見れる、そういう料理のフュージョンを見せています。スーパーマーケットやフードコートにいけば、各種パイやフィッシュアンドチップスに、アラブのホムスに、タイ風牛肉サラダに、SUSHI(寿司)にと、様々な料理を身近に見ることができます。ただ、アジア各国などと比べると食文化が築き上げられてきた感は薄く、事実「オーストラリア料理」として食べるものの種類は少ないという印象です。

オーストラリアは英語が独特で、単語にもその独特さが表れています。「オーストラリア人」のことを「オージー」(Aussie)と呼ぶのもその一環です。料理の単語もオージー独特の表現があって面白いので、そんな様子も是非彼らの国民性と感じながらお読みください。
▲目次に戻る

肉のおかず Meat

「オージービーフ」の「オージー」はオーストラリアの愛称です。そのオージービーフのイメージ通り、オーストラリアでは牛肉料理は日々の基本的な料理です。ビーフステーキステーキ(肉の厚焼き)やバービー(バーベキュー)のほか、ミートパイ(ひき肉炒めが入ったパイ)やシェパーズパイ(ひき肉炒めとマッシュポテトの重ね焼き)なども定番です。

広大なオーストラリアは荒野すなわち「アウトバック」が多く、アウトバックで生活を営んできた先住民アボリジニーの食、すなわちブッシュタッカーは、白人層にもある程度受け入れられており、都市のスーパーでもブッシュの肉が手に入ります。

ルーミート(カンガルー肉)、カンガバンガス(カンガルー肉のソーセージ)、エミューミート(巨鳥の肉)は外国人に珍しがられて外国人受けする肉なので、どちらかというと観光客が集まる店やキャンプサイトで焼かれていることが多い印象ですが、家庭料理にも登場します。脂肪分が少ないのでヘルシー志向の人に好まれています。
▲目次に戻る

バービー・バーベキュー Berbie, BBQ

オーストラリア人の食文化に、バービーバーベキュー)は欠かせない。私のケアンズでの出来事なのですけれど、いろいろな公園にガスや水道つきの無料のバーベキュースペースが設置されていて驚きました。仲間同士でパンや肉類やドリンクを持参して公園に集まり、パンをトーストし、肉を焼き、ドリンクを交わしながらわいわいとバービーを楽しむのです。これは白人入植者がこの土地にやってきたときから、天気の良い日には屋外で食事をしていた名残りです。庭にバーベキューセットがある家庭も多いです。

バービーの定番は、チョップ(トンカツ用肉のような厚さの骨付き肉)やスナッグ(ソーセージ)です。「snag」は辞書をひくと障害物という意味ですがオージー英語ではソーセージを意味します。同時にパンを焼いて、パンに焼けた肉を挟んで、いただきます。
▲目次に戻る

ブッシュタッカー Bush tucker

「ブッシュタッカー」はオーストラリアのネイティブフードで、オーストラリアの低木地帯(ブッシュ)の食べ物(タッカー)を指し、数百種類の野生の動植物が該当します。オーストラリア先住民の主たる食糧として歴史は長いのですが、おそらく最も有名なものは近代に商業的に成功したマカダミアナッツで、ハワイに移植されて莫大な収益産業に発達しました。オーストラリアのブッシュタッカーにはルー(カンガルー)やエミュー(巨鳥)などの動物、フィンガーライムやライベリーなどの野生果物、川魚などがあり、都市のスーパーでも売られているものもあります。
▲目次に戻る


料理名一覧 Food & Drink Glossary

【肉の料理、バーベキュー】
  • エミューミート(emu meat)・・・巨鳥の肉
  • カンガバンガス(kanga bangas)・・・カンガルー肉ソーセージ
  • シェパーズパイ(Shepherd’s pie)・・・ひき肉炒めとマッシュポテトの重ね焼き
  • ステーキ(Steak)・・・ステーキ、肉の厚焼き
    • ビーフステーキ(Beef stakes)・・・牛肉ステーキ
  • スナッグ(Snag)・・・ソーセージ
  • チョップ(Chop)・・・トンカツ用肉のような厚さの骨付き肉
  • バービー(Berbie)・・・バーベキュー
  • バーベキュー(Barbecue、BBQ)・・・バーベキュー
  • ミートパイ(Meat pie)・・・ひき肉炒めが入ったパイ
  • ルーミート(roo meat)・・・カンガルー肉
【その他】
  • ブッシュタッカー(Bush tucker)・・・先住民の料理の総称

▲目次に戻る


Link

▲目次に戻る


本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合(料金は≫こちら)。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしていますので)】
・学校や大学の宿題や課題で当サイトを活用してくれた児童・生徒・学生さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・商用非商用ならびに営利非営利を問わず、個人、団体、企業等の活動や出版等での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。