カウカウデモンドンゴ
ハチノスを使った南米イエローカレーです。ハチノスとは4つある牛の胃袋の2番目のことで、ペルーでときどき見かける内臓で作られる料理はスペイン人の征服と植民地時代の、奴隷による動物の内臓の食に関連しているのだとか。でも行けば普通に食堂にも置いてあって、ペルー人の人気の味覚です。この人気のシチューは、ほのかなミントの香りと、アヒアマリージョ(黄色唐辛子)による黄色が特徴です。アヒアマリージョの瓶詰めが近くのホームセンターに売られていたので、日本でもそこそこ普及しているのでしょうか。アヒアマリージョを使った黄色いソースはどんな味かというと、唐辛子とこしょうとクミンにより、まさに「イエローカレー」という言葉がピッタリな味わいです。材料が揃えば、作り方はカレーに似たようなものなので、とても簡単な料理。しかもモツ好きにはたまらない美味でーす♪
材料
(4人分):
- 牛ハチノス(※1)
- 300 g
- 水
- 400 mL(※2)
- ミントの茎や葉
- 少々(※3)
- ドライオレガノ
- 小1/2
- 玉ねぎ
- 小1個~大1/2個
- にんにく
- 2かけ
- じゃがいも
- 400 g
- にんじん
- 1/2本
- サラダ油
- 大2
- アヒアマリージョ(※4)
- 大1強(※4)
- クミンパウダー
- 小1/4
- ターメリック
- 小1/4
- 塩
- 小1/3
- こしょう
- 小1/5
- ※1:ハチノスは牛の第二胃(4つの胃袋の2番目)で精肉売り場の焼肉用コーナーで購入できます。日本のスーパーならすでにゆでこぼして洗浄されている状態で売られています。
- ※2:水の量はじゃがいもなどの具がかぶるくらい必要で、追加することもあるので、多めに用意しておきます。
- ※3:ミントの茎や葉はハチノスの下ゆでのときの風味付けです。ここでは大きな葉を5枚程度使いました。なければパセリで代用できます。
- ※4:現地では生の黄色唐辛子から手作りもしますが、日本ではペーストの瓶詰めが市販されています。アヒアマリージョの代用はなかなか難しいので、輸入食材店で調達します。
調理時間
:
作り方
:
- 牛ハチノスを水(分量外)で洗いザルにあげる。
- ハチノスを1~1.5 cm幅に切ってから食べやすい長さに切る。
- 鍋に水、ミントの茎や葉、ドライオレガノ、牛ハチノスを入れて強火で熱し、沸騰したら弱火にしてフタをしてしばらく煮る。
- その間に、玉ねぎを粗みじん切りにし、にんにくを細かいみじん切りにし、じゃがいもは1.5~2 cm角切りにし、にんじんは8 mm~1 cm角切りにする。
- ハチノスをザルにあげ、煮汁を容器に移し、煮汁の味見をして臭みの程度を確認し、調理に使えるかどうか、使うなら全量使うかどうかを判断しておく。
- 鍋の水分をいったん拭き取ってからサラダ油を入れて中火で熱し、玉ねぎとにんにくを入れて炒める。
- アヒアマリージョ、クミンパウダー、ターメリックパウダーを加えて混ぜる。
- じゃがいも、にんじん、ハチノス、ハチノスの煮汁(または水)、塩、こしょうを入れ、少しずつ水分が減ってカレーのようにとろみがつくまで、時々中を返しながら煮る。
- その間にトッピング用の小ねぎを小口切りにする。
- 味見をし、じゃがいもに火が通っていることを確認し、塩加減や辛さ加減などを好みに調える。
- 器に盛り、小ねぎをトッピングして出来上がり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 牛ハチノスは人によっては噛み切りにくいので、食べる人に合わせて小さく細く切るなど配慮するとよいです。歯が丈夫であればもっと大きく切ってもよいです。
- アヒアマリージョは現地の黄色い唐辛子のペーストで、製品により辛さが異なります。辛い物が好きなら増やしてもよいですが、現地で食べたカウカウは辛さが目立たない味付けだったので、ここではANDES FOODブランドの瓶詰めを大さじ1杯強ほど使用しています。
- 辛いものが苦手な場合はアヒアマリージョを減らし、ターメリックパウダーを増やして黄色を保ちます。
- 何といっても現地のモツ煮なので、モツ臭さがまったくないと寂しいので、私はモツの風味を残すように調理しています。
- 牛乳やグリーンピースを加えるレシピもあります。
- 基本的にはごはんと一緒に食べる料理です。白いごはんを炊いて、型抜きして盛り付けるとペルー風です。
Tips about cuisine
- 「カウカウデモンドンゴ」のペルーやボリビアでの現地の綴りは「Cau cau de mondongo」。
- 「Cau cau」(カウカウ)の語源は不明であるが、一説ではケチュア語で熱いとか燃えるなどの意味をもつ「acaucau」(アカウカウ)に由来するとされる。別の説では小さいものを示す語尾として用いられる「can」(カン)が語源とされ、食べやすく小さくカットすることから「can can」、これが転じて「cau cau」になった。別の説では「can」が内臓を意味し、これが転じて「cau」になった。以後はスペイン語で、「de」(デ)は英語のofと同じで~~の、「Mondongo」(モンドンゴ)は動物のモツ類を指す。よって「Cau cau de mondongo」(カウカウデモンドンゴ)は「モツのカウカウ」という意味になり、実態は「モツ類の黄色唐辛子ソース煮込み」となる。
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