プリアサイコー

  • カンボジア料理

  • 現地表記

    :ភ្លាសាច់គោ(クメール語)

  • 概要

    :生っぽい牛肉とハーブや生野菜和えの柑橘サラダ

プリアサイコー

カンボジアのプリアサイコー(プリアサッコー)という料理は、牛肉の薄切りをたっぷりの柑橘果汁でシメて作るハーブや生野菜和えのサラダです。日本のしめ鯖やペルーのセビッチェのように、柑橘でシメれば生の牛肉もより安心して安全に食べられるということですが、日本で通常手に入る材料でこれを作ろうと思うと、選択肢はローストビーフ用のお肉を使うことになります。ローストビーフは表面を焼いて食べるなら中が生肉でも安全です。だからこのレシピでは、ローストビーフ用のお肉の表面はしっかり熱湯殺菌して、中は生肉っぽさを残すレシピとしました。でも単に生肉を薄切りにするよりも外から熱を加えた生焼け状態のお肉は旨味が活性化されていて、お肉自体の美味しさが増していると思います。味付けは日本人も大好きな東南アジア味、お肉の柔らかさもバッチリ。実に美味しい料理が出来たことに、とても嬉しく思います。

材料

4人分):

レモン
3個(※1)
ローストビーフ用肉
250 g
タイバジルの葉(※2)
お茶碗山盛り1杯
ミントの葉
1/2 C
紫玉ねぎ
1/2個
赤ピーマン
1個
緑ピーマン
1個
レモングラス(※3)
5 cm
キャベツの葉(※4)
大1枚
にんにく
3かけ
生姜
にんにくの半量
赤唐辛子(※5)
3本
ナンプラー
大1
砂糖
大1
  • ※1:レモンは果汁90 mLが取れる量を使います。小さめレモンだと4個必要かも。
  • ※2:タイバジルの葉がない場合はミントの葉を多くしたりパクチーの葉を使います。無理にスウィートバジルの葉で代用しなくてもよいです。
  • ※3:レモングラスは茎の中心の白い部分を使います。ない場合は省きます。
  • ※4:現地ではアブラナ科の葉を刻んで加えるので、キャベツの葉はその代用です(味が割と似ています)。
  • ※5:赤唐辛子は生(あるいはその冷凍)を用います。ない場合は乾燥鷹の爪を予めぬるま湯に浸けておきます。

調理時間

作り方

  1. 小鍋に湯(分量外)を沸かす。
  2. レモンを絞って果汁を90 mL以上得る。
  3. ローストビーフ用の肉を熱湯が入った小鍋に入れて表面を殺菌し、肉を取り出し、湯を捨て、小鍋を1度洗う。
  4. 肉をまな板に乗せ、2 mm厚さの薄切りにしてボウルに入れる。
  5. レモン果汁のうち大さじ4杯をボウルに入れ、牛肉を揉んで揉んで肉の中から血を出すように揉み、フタをして冷蔵庫に20分置いておく。
  6. その間に、タイバジルとミントの太い茎が残っていたら取り、紫玉ねぎと赤ピーマンと緑ピーマンを千切りに、レモングラスを小口切りに、キャベツの葉を5 cm長さの千切りにし、「ミックス野菜」を作っておく。
  7. にんにくと生姜をみじん切りにする。
  8. 赤唐辛子を1 cm長さに切り、少々(2割くらい)を残し、残り(8割くらい)は小さな容器に入れておく(仕上げのトッピング用)。
  9. 小鍋ににんにく、生姜、赤唐辛子、ナンプラー、砂糖を入れ、冷蔵庫から牛肉を出して手でギューっとつかみ、出た水分を小鍋に入れる。ギューっと絞ることを3回繰り返し、1滴も残らず小鍋に入れる。
  10. 小鍋を弱火にかけ、沸騰したら味見をし、甘酸っぱくて美味しいタレになるよう、甘さ加減やナンプラー加減を好みに調える。
  11. 小鍋の中の液が熱いうちに牛肉を入れ、生っぽさを若干残すように8割方火を通す。
  12. 新しいボウルに小鍋の中身をあけ、「ミックス野菜」、タイバジル、ミント、残りのレモン果汁(大さじ2杯)を入れ、全体を和える。
  13. 味見をして酸味加減や旨味加減を好みに調え、食べるまで冷蔵庫に入れておく。
  14. 食べるときに、残りの赤唐辛子をトッピングしてできあがり。
  15. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 現地では生の牛肉を柑橘果汁でシメて作るサラダなので、中が生でも食べられるローストビーフ用の肉を使い、表面は熱湯殺菌しています。見た目が顕著に生だと食べる人が安心できないかもしれないので、8割以上火が通った状態になるように作っています。
  • 唐辛子を全量マリネに加えるとものすごく辛くなるので注意します。しかし唐辛子がまったく入らないとこのサラダはあまり美味しくならないので、少しは入れるようにします。
  • 野菜類はかなり自由に使っていただけます。小ねぎ、きゅうり、にんじん、ドクダミの葉、ニラ、玉ねぎ、インゲンなどを使うレシピもあります。
  • 現地ではプラホックという発酵魚の調味料を使います。魚醤を使うレシピもあるので、手に入りやすいナンプラーで風味を出しています。プラホックの代用を入れたい場合はアンチョビのフィレを使うとよいです。
  • 味の素を入れるレシピもあり、入れると現地の味わいに近くなります。
  • 砂糖をしっかり入れて甘ったるく、唐辛子がやや辛くてレモンの酸味が利いているように作ると、現地の味わいに近くなります。
  • 炒って砕いたピーナッツを入れるレシピもあります。

Tips about cuisine

  • 「プリアサイコー」のクメール語(カンボジアの公用語)の綴りは「ភ្លាសាច់គោ」。
  • 「ភ្លា」(プリア)は生肉を使うサラダ類の意味。「សាច់」(サイ)は肉、「គោ」(コー)は牛で、「សាច់គោ」(サイコー)が牛肉の意味。よって「ភ្លាសាច់គោ」(プリアサイコー)は「生の牛肉を使うサラダ」のような意味になる。
  • 「プリアサイコー」は「プリアサッコー」のように聞こえるこもとある。
  • 英語アルファベット表記では、例えば「Pleah sach ko」の文字が充てられる。
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