ターブコーシ

  • アルバニア料理、コソボ料理

  • 現地表記

    :Tavë kosi(アルバニア語)

  • 概要

    :お肉にヨーグルトカスタードをかけて焼く

ターブコーシ

ターブコーシ

すごーい。こういうの、フラフィー♪って快哉を叫びたい(※fluffyはふわふわの意味)。ターブコーシは羊肉や鶏肉にヨーグルトカスタードをかけてふわふわのドリアにしたような料理で、特にアルバニア中部のエルバサン市の名物料理として知られています。お肉が柔らかくてフラフィー。ヨーグルトと卵と肉汁を組み合わせたカスタードがちょうどよく焼けてフラフィー。お米も入ってドリア風でお腹にたまります。お肉をヨーグルトと一緒に焼くだなんて、日本にいるとそんな料理に出会う機会もないけれど、さっぱりとして新しい味わいです。日本では羊の塊肉が手に入りにくいし、手に入ったとしても高価なので、ここでは作りやすいよう鶏肉バージョンのレシピを掲載します。

材料

4人分):

80 mL
鶏肉(※1)
500 g
150 mL
小1
ヨーグルト
250 mL
生クリーム(※2)
大1
2個
こしょう
小1/4
バター
大1
薄力粉
大3
唐辛子の粉(※3)
好きな量
  • ※1:鶏肉の部位は問いません。写真はもも肉使用。
  • ※2:生クリームはコクを増すために加えます。ない場合は省いてよいです。
  • ※3:唐辛子の粉はレッドペパー、カイエンペパー、一味唐辛子などを使います。

調理時間

(米の吸水時間を除く)

作り方

  1. 作り始める2時間前くらいに、米を洗って水(分量外)に浸けておく。
  2. 鶏肉を5~6 cm角に切り、小鍋に水と半量の塩(小さじ1/2)を入れて火にかけ、沸いたら鶏肉を入れてフタをして弱火にし、ときどき混ぜながら10分ほどゆでる。
  3. その間にボウルにヨーグルト、生クリーム、卵、残り半量の塩(小さじ1/2)、こしょうを入れて泡だて器で均一になるように混ぜる(泡立てない)。
  4. 鶏肉が煮えたら火を止め、鶏肉を取り出し、ゆで汁を取っておく。
  5. 小さなフライパンにバターを入れて中火にかけて融かし、薄力粉を入れて木べらなどで練り、鶏肉のゆで汁を少量加えて均一になるように練り、これを繰り返して鶏肉のゆで汁を全量使って均一なとろみ液を作り、火を止めて粗熱を取る。
  6. ヨーグルトが入ったボウルに上のとろみ液を入れ、泡だて器で均一になるように混ぜる(泡立てない)。
  7. オーブンを180℃で予熱開始。
  8. 米をザルにあげ、水気をよく切り、耐熱容器に入れる。次に皮を上にして鶏肉を入れる。
  9. ヨーグルト液を鶏肉の上からかけ、鶏肉の頭が液から出る程度に入れるか、鶏肉が隠れてもよければ全量を入れる。
  10. 唐辛子の粉を鶏肉をよけてパラパラとふりかけ、オーブンに入れ、揺らしてヨーグルト液が固まっていることを確認し、かつ表面に好みの焼き色がつくまで焼く(目安として30~40分)。
  11. 室温に10分程度置いて、ヨーグルト液が落ち着いてから食べ始めます。
  12. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • この耐熱容器は900 mL強が入る内容量のものを使用しています。
  • 容器が小さいとヨーグルト液が溢れてしまい、容器が大きいと高さが出せません。ご自宅の耐熱容器で一度作ってみてからちょうどよいレシピを決定するとよいです。
  • 米の吸水時間が短いとオーブンで焼いても生煮えになるので、吸水は十分に時間をかけます。
  • 米を浸ける水は、寒い時期はぬるま湯を使ってもよいです。
  • 薄力粉をバターで炒めてから鶏のゆで汁を使ってのばす方法は、ホワイトソースを作る要領と同じです。一気にゆで汁を加えると失敗するので、ゆで汁は少しずつ加えます。
  • 鶏肉の高さを出したいときは米の上に鶏肉を乗せます(この写真でもそうしています)。鶏肉が隠れるよりも見映えがよくなります。
  • 鶏肉の皮がヨーグルト上の上に出ていると焼いたときに出る鶏油が表面を覆って美味しくなります。そうでない場合はバターのかけらをチョンチョンとヨーグルト液の上に置いてから焼くレシピもあります。
  • 高温短時間で焼くと、焼き色がついているのに中が固まっていないとか、米が生煮えの事態になるので、低めの温度でじっくりと時間をかけて焼きます。
  • 表面に焼き色がついても中が固まっていないとよくないので、オーブンの中で容器を左右に揺らし、ヨーグルト液が固まっていることを確認します。
  • ヨーグルト液が固まったのにもっと焼き色をつけたい場合は、オーブン温度を最高温度にして、最後に焼き色を強くつけます。

Tips about cuisine

  • 「ターブコーシ」のアルバニア語(アルバニア、コソボの公用語)の綴りは「Tavë kosi」。
  • 「Tavë」(ターブ)はオーブン耐熱容器や鍋類の意味、「Kosi」(コーシ)はヨーグルトを意味する「Kos」(コス)に由来する単語。よって「Tavë kosi」(ターブコーシ)は「ヨーグルトを使ったオーブンの焼き物料理」の意味になる。
  • アルバニア語の「ë」はあいまい母音かつ声門破裂音で、キリル文字の「ъ」に対応するので、「エ」とは読まない。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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