プロフ

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プロフ

東は新彊ウイグル自治区から西はアゼルバイジャンあたりまで続くだろうか。中央アジア/シルクロード一帯には、お肉とにんじんの炊き込みご飯が彼らの大事な食として根付いています。作り方を見て、聞いて、教わって、そしていざ自分で作ってみてびっくり。油の量や塩の使い方が日本の料理とまるきり異なるのですから。しかし、教えてくれた現地の人や美しき世界を思い出して、勇気を出して作ってみると、本当に現地の本物の味になるのです。現地では羊肉ブロックを使うのが本式のようですが、日本ではなかなか流通していないので、せめて骨付きのお肉で作ってみましょう。現地でも鶏肉で作ることは多々あるので、必ずしも羊肉でなくてももちろん本物です。

材料

6人分):

3合
サラダ油
120 mL
骨付き肉(※1)
400~500 g
大1
玉ねぎ
1個
にんじん
3本(450 g)
4合
こしょう
小1/5
クミンパウダー(※2)
小1/5
  • ※1:1つめの写真では骨付き鶏もも肉を1本使用。鶏手羽元でも美味しいです。2つめの写真ではスペアリブとそのまわりの肉を使用。本式には羊の塊肉を使います。
  • ※2:クミンはホールを使ってよいです。なければ省いてよいです。

調理時間

作り方

  1. 米を研いで水に浸け、米が白くなるまで吸水させておく。
  2. 米が炊ける厚手の鍋またはフライパンにサラダ油を入れて熱し、肉を置き、肉の上に塩をかけ、10分間弱火でじっくり加熱し、ひっくり返してさらに10分間じっくり加熱する。
  3. その間に玉ねぎを縦4つ切りにし、さらに繊維を切る方向に3 mm幅に切る。
  4. 玉ねぎを肉の横に入れ、5分間火を通す(混ぜなくてよい。すべての玉ねぎが熱い油に浸っていればよい)。
  5. にんじんの皮をむき、「しりしり器」のようなスライサーで細切りにする(ない場合は包丁で2~3 mm厚さに切り、3 mm幅に切り、長さが5 cm以内になるように切る)。
  6. 鍋ににんじんを入れ、すべてのにんじんがオイル煮になるように肉をよけ、途中で上下を返しながら15分炒め煮にする。
  7. (※丸ごとにんにくを入れる場合はこのとき横に倒して入れてときどき向きを変えて油煮にする。)
  8. 水を入れて20分煮る。
  9. 味見をし、スープとして飲むよりも若干濃いめの塩加減に調え、こしょうとクミンを入れる。
  10. 米をザルにあげる。
  11. 米をしゃもじ1杯分ずつ鍋肌から2 cm離して同心円状にスープの上に乗せていく(にんにくを入れた場合は取り出す)。最後は中央に米を乗せ、平らにならす。このとき米より水面が明らかに低いなら水を足し、水面が米の表面ギリギリに達するようにする。
  12. 菜箸で米の層に縦に穴をあけ(10か所くらい)、フタをして弱火にして20分炊く。
  13. フタをあけ、油に浸った鍋肌近くの米をてっぺんに乗せるようにして、フタができる高さの範囲内で山の形にする。
  14. 菜箸で米の層に縦に穴をあけ(10か所くらい)、フタをしてごく弱火で20分加熱する。
  15. 米が炊けたことを味見して確かめてから、肉を取り出し、食べやすいサイズに切る。
  16. ごはんをふんわりと混ぜて、肉を乗せて出来上がり。
  17. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 直径27 cmのフライパン(底があまりすぼまっていないもの)で上記分量を調理できます。
  • サラダ油の使用量を150 mLほど使うレシピもあります。油が少ないとにんじんから旨味を引き出せず、米も美味しく仕上がりません。
  • サラダ油の比重を0.9とすると120 mL=約108 gなので、重量で量り取れば計量カップを油で汚さなくてすみます。
  • 米を炊くとき鍋肌付近は外気によって温度が下がっているので、IHなどタオルが燃えない環境でならば鍋肌にバスタオルを巻くと、米の生煮えを防ぐことができます。
  • 作ってすぐだと油がにじんでいるので、30分でも1晩でも置くと油が吸収されてベタつかなくなって美味しくなります。
  • もし水分が多いと感じる場合は、次回の調理から火加減をもう少し上げます。今回の調理分は1日置いてから電子レンジ再加熱して食べると良い水分量で食べることができます。
  • 本来は羊の脂身から大量の脂を出して作る料理です。
  • ドライフルーツや皮をむかないにんにく(1玉まるごと)を加えるレシピもあります。2つめの写真でにんにく1玉を使っています。
  • ゆでたヒヨコマメをトッピングするレシピもあります。その場合は乾燥豆1/2 Cくらいを前日に重曹を少々入れた水に浸け、当日の朝(あるいは米の炊飯中)に30分ほどゆでておきます。油をまとった米にはホクホクでさらっと口の中で融けるヒヨコマメが爽やかで美味しいです。

Tips about cuisine

  • 「プロフ」のキリル文字表記(中央アジア諸国やロシアで使用されている文字)の綴りは「Плов」。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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