生ハム
うーん♪これぞ『世界の料理』♪ なんと、自宅で出来る「生ハムのレシピ」が完成しました!!! 屠殺したばかりの新鮮なイノシシの足を使い、太ももから足首を塩こしょうに浸け、次にソミュール液(塩砂糖香辛料ハーブ液)に浸け、塩抜きして風乾し、燻製して、出来上がります。生ハムは数年間熟成させるものもありますが、この生ハムは3か月で作るレシピを参考にして作りました。食品添加物の発色剤(亜硝酸塩など)を使っていないので、酸素と触れる部位から黒くなりますが、それでよいのです。しかし自分で作る生ハムの美味しさは今まで食べてきた市販の生ハムとは別世界で、格別&絶品です。ただし、これが世界中で伝統的に作られてきた生肉保存食とはいえ、元が豚肉ないしイノシシ肉なので、念のため作っても自己消費にとどめ、他人には差し上げないようにしましょう。
材料
(出来上がり1.6 kg分):
- 豚かイノシシの足
- 3.4 kg(※1)
- 塩A
- 足の5%(※2)
- こしょうA
- 塩Aの1%(※2)
- 水
- 2640 mL(※3)
- 塩B
- 240 g(※3)
- 砂糖
- 120 g(※3)
- ベイリーフ
- 1枚
- こしょう粒
- 12粒
- クローブホール
- 4粒
- ローズマリー
- 2枝
- セージ
- 2枝
- パセリ
- 2枝
- ※1:今回は地元でワナにかかったイノシシの足を使っています。3.4 kgはその時の計量です。太ももから足首あたりにかけて、骨ごと使います。
- ※2:足の重量が3.4 kgなら、塩Aは170 g、こしょうAは2 g(1.7 g)です。
- ※3:塩8%及び砂糖4%のソミュール液を3 L用意する分量です。
調理時間
:
作り方
:
- <足の準備>足を用意し、足首の先を切り落とす。冷蔵庫に入るサイズであることを確認する(入らないようなら切る)。
- <塩漬け>塩AとこしょうAを均一に混ぜ、足の肉の全面にしっかりとなすりつける。血管の切り口に入れ込むようにする。
- 大きなビニールに入れて冷蔵庫で1日置く。
- <ソミュール液>ソミュール液を作る。水、塩B、砂糖を鍋に入れて加温して溶かし、火を止め、冷めたらハーブ類(ベイリーフ、こしょう粒、クローブ粒、ローズマリー、セージ、パセリ)を加える。
- 冷蔵庫から豚の足を出し、肉から出てきた水分を捨て、肉表面をキッチンペーパーなどで丁寧に拭き取る。
- 別の大きなビニール袋に豚の足を入れ、ソミュール液を、肉がすべて浸かるように入れる。
- 冷蔵庫で1週間置く。
- <塩抜き>冷蔵庫から豚の足を出し、漬け汁やハーブを捨て、新たな水に10時間浸けて塩抜きする。気温が高い場合はトロ箱(発泡スチロール箱)に水と氷を入れて塩抜きする。
- <燻製>バーベキューセットか長火鉢などを使い、肉が入る段ボールを用意し、段ボールの中で肉が宙づりになるようなものを作る。
- バーベキューセットか長火鉢などに炭を熾(おこ)し、段ボールの中で肉を宙づりにし、燻製チップをくべながら6時間燻製する。
- <風乾>扇風機の風を当ててハエがつかないようにしながら、6時間風を当てる。
- その後、風通しの良い場所に吊るすか、気温が高くて心配な場合は冷蔵庫の中で網に乗せ、3か月ほど乾燥及び熟成させる。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 屠殺したばかりの新鮮な足を使うと、傷みにくく美味しい生ハムを作ることができます。
- 今回の計量では、足が3.4 kg、塩漬けとソミュール漬けのあと塩抜きをしたときに2.4 kg、6時間燻製と6時間風乾のあとで2.0 kgでした。そして1.6 kgになった頃に、食べごろに到達できたように思いました。
- ハーブやスパイス類は好みのものに置き換えてよいです。
- 市販の生ハムにはほぼ全例で使用されている発色剤(食品添加物)を使っていないので、空気に触れるところは黒くなります(切ったときの断面はピンクです)。
- 燻製のときは、ヒッコリーのチップやクルミのチップのほか、みかんの生枝やクロモジの生枝など、良い香りの煙が上がる生の枝をくべるとよいです。
- 燻製をせずに作る生ハムもありますが、燻製は殺菌効果もあるのと、燻製により雑菌繁殖の元となる水分を早く飛ばすことができるので、家庭の素人の作成においては燻製したほうが無難で安全だと思います。
本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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