イクライズバクラジャン

  • ロシア料理

  • 現地表記

    :Икра из баклажан(ロシア語)

  • 概要

    :なすや赤ピーマンやその他野菜のピューレ

イクライズバクラジャン

「イクラ」は魚卵だけではありません。こうして野菜がつぶつぶとしているピューレも「イクラ」です。東欧に根付く焼きなす&その他の野菜のピューレは、実に美味しかった。味がとても良くて、野菜の旨味が凝縮されていて、私も作りたいと思いました。シーズンにたくさん採れたなすや赤ピーマンをどっさり使って作り、各家庭で瓶詰めして作る冬を乗り切るための保存食なのだそうです。現地でも決まったレシピはなくて、とにかく、なすと赤ピーマンを中心に、採れた野菜をどっさり使って、時間をかけて上等のピューレにして、家庭でビン詰めをするものなのだと言います。農家や農村の料理は、滋味あふれて素敵ですね。食べていただいた誰もが大絶賛する、間違いない美味しさの料理です。今回は「ナスのイクラ」という意味の「イクライズバクラジャン」のレシピを掲載します。

材料

作りやすい量):

なす
2kg
赤ピーマン
1kg
トマト(※1)
500g
唐辛子(※2)
2本
玉ねぎ
大1個
にんにく
5かけ
サラダ油
大5
小2
  • ※1:トマトは完熟生トマトが理想です。ない場合はトマト缶などを使います。
  • ※2:生唐辛子がない場合は、乾燥粉末状の唐辛子(カイエンペパーパウダーや一味唐辛子など)を小さじ1/3ほど入れて代用できます。

調理時間

:2 日

作り方

  1. なすをオーブン最高温度に入れて40分焼き、皮を完全に焼き、取り出して紙袋のようなものに入れて、蒸らしながら触れる温度に冷ます。
  2. 赤ピーマンをオーブン最高温度に入れて40分焼き、取り出して紙袋のようなものに入れて、蒸らしながら触れる温度に冷ます。
  3. なすを包丁で縦2つに切って、スプーンで皮の内側と身を掻き出し、ボウルに入れる。
  4. 流水で手をきれいにしながら赤ピーマンの黒く焼けた皮をはぎ、ヘタと種を取ってボウルに入れる。
  5. トマトをボウルの上で(汁も無駄にしないために)角切りにし、唐辛子を小口切りにしておく。
  6. 玉ねぎとにんにくをみじん切りにして鍋に入れ、サラダ油の半量を入れて炒める。
  7. なす、赤ピーマン、トマト、唐辛子、塩を鍋に入れ、木べらで具を潰しながら、鍋底の具をはがしながら、弱火で丹念に煮続ける。
  8. 水気がにじみ出なくなって、煮詰まってきた感じがしたら、味見をして塩加減や甘さ加減を好みに調え、残りのサラダ油を入れてテカりを出すように具になじませる。
  9. ビン詰めにして常温で長期保存する場合は、ビンとフタを煮沸し、水気を切り、具を詰めてフタを軽く閉めて更に沸騰した湯でビンごとゆで、熱いうちにフタをきつく締め、タオルや冬のコートで何重にも保温して、2日かけて室温に冷まします。
  10. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 分量に決まりのない料理です。アレンジ幅があります。
  • なすを直火で焼くことができればよりこの料理は美味しくなります。
  • この調理は、混ぜるのではなく、具をなめらかに潰して良いピューレを作ります。よって、混ぜるのではなく、常に具を潰すようにします。
  • 焦げたら台無しになるため、この調理は放置ができません。丹念に具を潰しながら煮続けます。
  • 赤ピーマンが少ないなど、赤い色が足りないと思う場合は、パプリカパウダーを加えるとよいです。
  • 野菜の甘さが今一つ足りないと思う場合は、砂糖を加えるとよいです。
  • 調理時間を分割してもよいです。私もこれを作った時期は予定が立て込んでいたため、毎日1、2時間ずつの加熱を2週間続けました。加熱しては冷まし、を繰り返したので、大変に上等のピューレが出来上がりました。

Tips about cuisine

  • 「イクライズバクラジャン」のロシア語(ロシアの公用語)の綴りは「Икра из баклажан」。
  • 「Икра」(イクラ)は多くは魚卵に対する言葉だが、この料理のように、野菜がつぶつぶした食感のピューレもイクラと呼ばれる。「из」(イズ)は英語のfromで、後ろの単語の材料を使うという意味、「баклажан」(バクラジャン)はなすの意味。よって「Икра из баклажан」(イクライズバクラジャン)は「ナスを使った野菜のピューレ」のような意味になる。
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