ラグマン
ラグマンは中央アジア諸国の代表的な料理です。テュルク系の民族が分布する地域でよく食べられています。調理はとても簡単で、新鮮完熟トマトと羊肉(ラム肉)とクミンと塩があれば、食べたときに「これぞラグマン!」と、食べたことのある人には記憶を甦らせる味が作れます。インゲンやじゃがいもがよく合います。
材料
(4人分):
- 羊肉(※1)
- 200g
- 玉ねぎ
- 中1個
- トマト(※2)
- 中2個
- 油
- 大2
- 水
- 1.2L
- 塩
- 小1.5
- クミンシード
- 小1/3
- クミンパウダー
- 小1/3
- パプリカパウダー(※3)
- 小1
- じゃがいも
- 2個
- いんげん(※4)
- 100g
- 赤ピーマン(※5)
- 2~3個
- 香菜(※6)
- 刻んで大1
- うどん(※7)
- 3人分(※8)
- ※1:日本ではブツ切りの羊肉が手に入りにくいので、ジンギスカン用のラム肉があればそれで構いません。代用は牛肉です。
- ※2:トマトは新鮮完熟のものがよいです。ない場合は完熟プチトマトを2カップ、あるいはトマト缶(ホール1缶)で代用。
- ※3:パプリカパウダーはスープに赤みを与えるために加えます。ない場合は省いてよいです。
- ※4:日本のインゲンは短くて太く、入手できるなら三尺豆(三尺ささげ)のほうが味が現地に似ていると思います。今回の写真では三尺豆を使用しました。
- ※5:赤ピーマンが入ると色が鮮やかになります。ない場合はトマトを潰しすぎないようにするなどするとよいです。
- ※6:いわゆるパクチー、コリアンダー、シラントロと呼ばれる植物の葉です。ない場合は小ねぎの小口切りなどの緑をあしらうとよいです。
- ※7:ウイグルラグマンと違い、中央アジアラグマンはあまりうどんにコシを求めないので、日本の讃岐うどんを使うとコシが強すぎるように思いました。よってコシの弱いうどんでもよいですし、讃岐うどん乾麺を気持ち長めにゆでたら合っていました。また、手打ちうどんがスープ作りと同時に打てればそれがよいです。
- ※8:ラグマンの1人前の麺は日本の1人前よりも少ないです(具が多いのと通常使用する器が小さいため)。よって、日本のうどん3人前で、4~5人分のラグマンの麺になります。うどん乾麺を使用する場合は1人60~70gくらいでよいです。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- 羊肉が塊なら一口サイズに切る。薄切り肉なら食べやすい大きさに切る。
- 玉ねぎを1cm幅に切り、2cm長さに切る。
- トマトを2cm角に切る。
- 鍋に油を敷いて中火にかけ、玉ねぎを入れて透き通るくらいに炒める。
- 玉ねぎをよけて羊肉を入れ、肉の表面を焼きつけるように炒める。
- 水、トマト、塩、クミンシード、クミンパウダーを入れて強火にし、トマトを軽く潰しながら混ぜる。
- 沸騰したら火を弱め、弱い沸騰を維持する。
- じゃがいもの皮をむいて2cm角に切り、インゲンを2~3cm長さに切り、鍋の中に入れる。
- コトコトと30分くらい弱い沸騰を維持しながら煮る。
- 味見をしてスープの塩加減などを調え、刻んだ香菜の葉を入れて混ぜておく。
- 2口コンロならばここでうどんを別にゆで、スープの鍋は弱火にかけておく。1口コンロの場合はここでスープの鍋をおろしてうどんをゆでる。ゆでる時間はパッケージに従う。
- ゆであがったうどんを器に入れ、スープと具を乗せ、出来上がり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 牛肉で作ることもできますが、羊肉を使って汁から羊の匂いが漂うほうが、現地のラグマンに近いです。
- 肉を炒めるとき、表面が焼ければ良く、後で煮込むことから、焼きムラがあっても構いません。
- トマトの皮はむかなくてよいです。
- 1口コンロで調理する場合は、最初にうどんをゆでる湯を沸かしておき、その湯をおろしてスープを別途作り、スープに香菜の葉を混ぜた段階でスープ鍋をコンロから降ろし、湯をコンロに乗せて再沸騰させてから麺をゆでるとよいです。
- にんじん、なす、にんにくなどを入れるレシピもあります。
- 仕上げにヨーグルトをかけるレシピもあります。
- 仕上げに香菜の葉ではなくディルの葉を刻んで散らす地域も多くあります。
Tips about cuisine
- ラグマンのロシア語(タジキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、キルギス、ロシアの公用語。ウズベキスタンでよく通じる言葉)の綴りは「Лагман」。
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