パルップ

パリップ

パルップは、オレンジ色の皮むきレンズマメ(古くは緑豆も)をココナッツミルクでまろやかに炊いて、ほんのりスパイスが香る美味しい豆ポタージュです。スパイスはほのかできつくなく、豆の風味や口どけが素晴らしく、豆料理の美味しさにかけては世界でも屈指の名作だと思います。日本で作るなら南国の材料は無理に揃わなくてもいい、だから、カレーリーフやランペがなくても、「ココナッツミルクの豆ポタージュ」を目指して作ってみてください。ごはんにも合うし、私はパンでこれをすくって食べるのも好きです。

材料

4人分):

皮むきレンズマメ
1.5C
玉ねぎ
1/2個
にんにく
1かけ
ターメリック
小1/2
カレーリーフ(※1)
10枚
ランペ(※2)
10cm
小1/2
ココナッツミルク
大5
シナモンスティック
500円玉面積程度
サラダ油
大1
マスタードシード
小1/2
カイエンペパー
小1/3
  • ※1:カレーリーフは生か冷凍を推奨。なければ乾燥品。それもなければベイリーフの葉で代用できます。
  • ※2:ランペはニオイアダンの葉で、沖縄などでは手に入ります。通常手に入らないものなので、ない場合は省きます。

調理時間

:1 時間 30 分

作り方

  1. 皮むきレンズマメはたっぷりの水に20分浸け、一度水を切り、もう一度同様に水に浸ける。
  2. 玉ねぎは繊維に沿ってくし形に4つに切り、次に繊維を切るように千切りにする。
  3. にんにくを薄切りにしてから千切りにする。
  4. 鍋に水気を切ったレンズマメを入れ、豆の高さと水の高さが1:2になる(豆の深さが5cmなら、水面は高さ10cmの位置になる)(言い換えれば、豆の高さと水のみの高さが1:1になる)ように水を入れる。
  5. 玉ねぎ、にんにく、ターメリックパウダー、カレーリーフ5枚、ランペ、ココナッツミルク大3、シナモンを入れてから、中火にかける。沸騰したら全体を一度優しく混ぜ、弱めの火加減で優しく煮る。
  6. 水分が減ってきたら塩とココナッツミルク大2を加え、全体を優しく混ぜる。
  7. 味見をし、火の通り加減を確認した上で、火が通っていたら塩加減やココナッツミルク加減を好みに調える。
  8. 別のフライパンに、サラダ油、カレーリーフ5枚、マスタードシードを入れ、中火にかけて香りを引き出す。
  9. 油にスパイスの香りが出たらカイエンペパーパウダーを入れて火を止める(焦げないようにする)。半量を豆の鍋に入れて軽く混ぜる。
  10. 味見をして、塩加減などを好みに調え、残り半量のスパイス油を上からかけて出来上がり。
  11. Enjoy!

材料と調理のこつ

  • 混ぜながら作ると上手く煮えなくなるので、あまり中を混ぜずに、豆にほっこりと火が入るイメージで調理します。
  • 生姜、カルダモン、青唐辛子、モルディブフィッシュを加えるレシピもあります。モルディブフィッシュは日本のかつおぶしで代用できます。
  • 豆を水に浸けて戻すときには途中で水を変える(あるいはザルにあげる)ことと、煮るときはできるだけ混ぜないようにすると美味しく出来ます。
  • スリランカでは塩水を作っておくので、塩でなく飽和食塩水を使って調理すると、すでに塩が水になじんでいる分、味わいの調整がしやすいので良いと思います。
  • 塩水を切らさないスリランカの台所。電解&水和した塩は「塩味が美味しい」という知恵。

  • 「マイルドでいくらでも食べられる豆ポタージュ」を目指し、塩加減がきつくなりすぎないようにします。

Tips about cuisine

  • 「パルップ」のタミル語(スリランカ、シンガポールの公用語、インドの準公用語)の綴りは「பருப்பு」。
  • 「பருப்பு」(パルップ)は「ダル」の意味。日本には訳語として適切な単語がないが、インド料理のダルと同じであり、豆ポタージュ(あるいはその原料としての豆)を意味する。
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