ヤクシャダンショーコスェゲブ
-
国
:中国料理
-
現地表記
:གཡག་ཤ་དང་ཞོག་ཁོག་ཕྱེ་འགེབས།(チベット語)
-
概要
:牛肉とじゃがいも炒めの麺生地覆い焼き
「チベットは、チベット自治区だけじゃない。」ということをこの目で見たくて、旅に出た。だからカムとアムドという、あるいは東チベットという地域を旅しました。さて、アムドを代表するチベット仏教寺「ラプラン寺」がある甘粛省の夏河(シャーハー)の街では、宿のリビング兼食堂で、隣席の中国人(チベット族と漢族の皆さん)に招かれてチベット料理をご馳走になりました。そのときのメインディッシュが、この素晴らしい「ヤクポテトパイ」でした。ヤクという牛の近縁種の肉やバターを使い、チベット料理によく登場するじゃがいもと小麦粉の麺を組み合わせた料理です。彼らの調味料は何につけても「ツァク・イールマ」(塩・花山椒)・・・日本語の「塩こしょう」、あるいは日本料理伝統の「醤油みりん」並みに、「塩・花山椒」なのです。これはまさにチベットのじゃがバタ的旨さあり。漢人との文化共存が長いだけあって中国料理の美食要素をちゃんと取り込んでいる。一皿からその土地の生活が見出せそうな素敵な料理だと思います。
あの素晴らしいチベット料理「ヤクポテトパイ」のチベット語を知りたくて、追いかけた(未完)
材料
(2~4人分):
- 中力粉
- 大3
- 水
- 小2
- じゃがいも
- 3個
- 牛肉(※1)
- 150g
- 長ねぎ(※2)
- 1/3本
- 花椒ホール
- 小2
- 鷹の爪
- 1本
- バター
- 大2
- 塩
- 小1/2
- 水
- 200mL
- 醤油
- 小1
- ※1:バラ肉などの薄切り肉でよいです。
- ※2:長ねぎは白い部分が長いねぎのことです。緑色の部分も使うので、緑の部分にゴミや虫などが入っていないことを確認して買うとよいです。
調理時間
:40 分
作り方
:
- 中力粉と水をこねて、うどん生地のような弾力のある生地にする。粉がまとまらないなら水を、ゆるいなら粉を適宜足す。小さなボウルに入れてフタをして寝かせておく。
- じゃがいもの皮をむき、8mm幅に切ってから2cm幅にカットして、拍子木切りにし、一度水洗いしてザルにあげておく。
- 牛肉を薄切りにし、2cm×6cmくらいの面積に切る。
- 長ねぎを白い部分と緑の部分に切り分け、白い部分を斜め薄切りにし、緑の部分は中にゴミなどが入っていたら洗ってから斜め薄切りにする。
- 花椒に黒い種がついていたら、取り除いておく。
- 鷹の爪のヘタを切り落とし、3等分くらいにちぎるか包丁で切り、中の種を気にならない程度に取り除いておく。
- フタができる小さくて浅いのフライパンか鍋(写真は直径18cmのスキレット)にバターを入れて強火にかけ、牛肉を入れて、1枚1枚を広げながら炒める。
- じゃがいもと塩と花椒と鷹の爪を加え、木べらで返しながら全体に均一に味がまわるように炒める。
- 長ねぎを加えてさくっと混ぜたら、弱火にし、小麦粉の生地に打ち粉をしてフライパンか鍋の直径と同サイズに延ばす。
- 水と醤油を加えて火を強めて煮立たせ、味見をして、「薄味だが美味しい」と思える程度に塩加減などを好みに調える。
- 延ばした麺生地を乗せ、中央に菜箸で穴をあけ、フタをして5分ほど、蒸気で麺生地に火を通す。
- フタを外し、水分を飛ばしながら加熱を続ける。
- 水分が少ない音になったら火を弱め、中心から放射状に8本の切れ目を入れるように包丁の先をスッと当てて動かして切り、中心の角が外を向くように折り返す。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 現地では「牛肉」と表記するとヤク肉(牛の近縁種の肉)も含みます。日本で調理する場合は普通の牛肉でよいです。バターも現地ではヤクのバターも使われますが、日本では牛のバターでよいです。
- 食卓にそのまま出せる鍋かフライパンを使って調理します。この写真では直径18cmのスキレットを使いました。
- 水分を飛ばしながら調理しますが、焦がしてはいけないので、決して空焼きにならないようにします。
- 麺生地に小ねぎの小口切りを練り込むレシピもあります。
Tips about cuisine
- 「ヤクシャダンショーコスェゲブ」のチベット語の綴りは「གཡག་ཤ་དང་ཞོག་ཁོག་ཕྱེ་འགེབས།」。
- 「གཡག」(ヤク)はヤク(現地の牛)、「ཤ」(シャ)は肉、「དང」(ダン)は英語のandのような意味、「ཞོགཁོག」(ショーコ)はじゃがいも、「ཕྱེ」(スェ)は小麦粉、「འགེབས།」(ゲブ)は覆うという意味。よって「གཡག་ཤ་དང་ཞོག་ཁོག་ཕྱེ་འགེབས།」は「ヤク肉とじゃがいもの麺生地覆い焼き」のような意味になる。
- チベットには方言がある。この料理名は東チベットでの名称を検証したものです。
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