チュウ
私がこの料理を初めて食べたのは、西アフリカのガンビアという、セネガルに三方向を囲まれた小国でした。両国はセネガンビアとして文化が共通しており、チュウはセネガル料理の代表でもあります。主には揚げた魚をハヤシライス味のシチューに仕立てるもので、日本から遠く離れたアフリカの国で、こんなにも日本人の舌になつかしい料理があるのかと感激。しかも嬉しいことに、現地ではこれを白いごはんと共に食べています。
材料
(2人分):
- アジやイワシサイズの魚
- 2尾(※1)
- レモン果汁(※2)
- 大1
- 玉ねぎ
- 中1個
- ピーマン
- あれば2個
- にんじん
- 1/2本
- 揚げ油
- 魚が浸る量
- トマトピューレ(※3)
- 1/3C(※4)
- 水
- 500mL(※5)
- 塩
- 小1/3
- こしょう
- 3ふり
- 味噌(※6)
- 小1
- マギーコンソメ(※7)
- 小1/2
- ビーフシチューの素(※8)
- 少々
- ごはん(炊いたもの)
- 2人分
- ※1:この写真ではサンマ1尾を2等分にして使用しています。
- ※2:魚をきれいにし酸味や風味をつけるのが目的なので、なければ酢で代用してもよいです。
- ※3:トマトだけで作られたシンプルなトマトソースを使ったり、トマト缶をハンドブレンダーでピューレ状にしても便利に使えます。
- ※4:分量はそこに含まれるトマトの含量によってまるきり異なるのですが、トマトが薄くなりすぎなければ美味しいので、多めを心がけて加えれば大丈夫です。濃厚なトマトペーストを使う場合は逆に少ない量で済みます。
- ※5:適当な量でよいですが、最初から水が多いと味を濃くするのが大変かもしれないので、最初から全量を加えないほうがよいです。
- ※6:西アフリカでは味噌に似た発酵調味料(例えばネテトゥ等呼ばれる)を使うのでその代用です。八丁味噌のような渋味のある味噌が似ていますので、あれば褐色の強い味噌を使うとよいです。
- ※7:西アフリカではJubmoやMaggyのブランドのコンソメを多用するので、ここでも加えています。日本ではその他のメーカーのコンソメでもダシダ顆粒などでもよいです。
- ※8:旨味加減を調えるものなので、なくてもよいです。ハヤシライスの素でもよいです。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- 魚のウロコや内臓を取り、大きな魚なら筒切りにするなどし、ボウルに入れてレモン果汁を和える。
- 玉ねぎを薄切りにし、ピーマンとにんじんを2cm角の薄切りにする。
- 揚げ油を熱し、水分を拭き取った魚を入れ、じっくりと素揚げにする。
- 骨まで火が通るくらいに十分に火が通って表面がカリっとした素揚げになったら取り出す。
- フライパンに揚げ油を大2ほど入れて、玉ねぎ、ピーマン、にんじんを炒める。
- トマトピューレ、水、塩、こしょう、味噌、マギーコンソメを入れ、フタをして中火で加熱し、玉ねぎがとろけるように30分ほどぐつぐつ煮る。
- 味見をして、塩加減や旨味加減を調える。この際、ビーフシチューの素を補助的に使い、トマトピューレで赤い色を保つとよい。
- 取り出しておいた揚げ魚を戻して、魚が温まるまで加熱する。
- 皿にごはんを盛り、魚を乗せ、シチューをかけて、できあがり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- 玉ねぎがとろけることでシチューの旨味になるので、現地では玉ねぎを最初にミキサーなどでペーストにする人もいます。
- ぐつぐつ煮ることで玉ねぎや野菜がとろけてきて旨味になるので、ある程度の火力を維持することが大事です。
- 水が多いほど薄く水っぽい味わいになるので、初回に作るときは、水を少なく作るとよいです。足りなければ追加すればよいです。
- 唐辛子を1本加えるレシピも多いので、辛いのが苦手なら途中で取り出してもよいので、あれば加えてみてください。
Tips about cuisine
- 「チュウ」のウォロフ語(ガンビア第二の民族ならびにセネガル主要民族の言語での綴りは「Cu」。
- 「Cu」(チュウ)は英語の「stew」(シチュー、煮込み)に相当する単語である。
- 英語の文章の中で「Cu」と書くと「ク」と読まれてしまうからだと思うのですが、英語サイトの中では「Chew」という表記を見かけます。
- 「チュウ+材料名」の場合、「チュウ+i+材料名」で呼ぶので、この「チュウイ」の部分を「Chuwi」や「Chuwe」と綴るものも見かけます。
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