シュクメルリ
シュクメルリはコーカサス山脈の南側の山麓に位置するジョージア(グルジア)が発祥と言われています。傷んだ鶏肉の匂いが気にならないよう、強くにんにくを利かせて作ったという説があります。この料理がすごいなと思うのは、まず材料がごくシンプルであること。要は、鶏肉を焼いて牛乳を入れて、たっぷりにんにくで旨味を強くつけたら完成というものです。このレシピはシュクメルリの原型が進化してミルク仕立てになった「白いバージョンのシュクメルリ」で、特にロシアに伝わったシュクメルリないしジョージアの都市部でのシュクメルリとして人気です。
シュクメルリには「茶シュク」と「白シュク」の2つがある。本当のシュクメルリは茶色い料理です。
材料
(2人分):
- 鶏肉(※1)
- 400 g
- 塩
- 小3/4
- バター
- 20 g
- にんにく(※2)
- 6かけ(※2)
- 水
- 100 mL
- 牛乳
- 250 mL
- 生クリーム(※3)
- 大1~2
- ※1:鶏肉は骨付きを使います。写真はドラムスティック。1匹鶏が手に入ればベストです。
- ※2:にんにくは中国産サイズで数えています。現地式にはたっぷり加えますが、にんにくたっぷりが心配なら、最初は少なめから作ってみるとよいです。
- ※3:生クリームは、現地の濃厚なミルク(ホールミルク)に近づけるため、濃厚さを補うために加えています。なければ植物性ホイップクリームでもスキムミルクでもよいし、省いてもよいです。
調理時間
:1 時間
作り方
:
- 鶏肉をまな板に置き、骨の上に包丁を入れ、骨の上の肉を切り開いて、骨がむき出しになるようにする。
- 塩小さじ1/4をぱらぱらとふる。
- フライパンにバターを入れて加熱して融かし、鶏肉を、皮目が上になるように(皮がない部分がフライパンに接触するように)入れ、ときどきゆすりながら、中~強火で15分間くらいソテーする。
- オーブンを200℃で予熱開始。鶏肉をフライパンごと、無理ならオーブン天板に鶏肉だけを移して、200℃のオーブンで20分ほど焼き、最後は最高温度で焼いて好みの焼き色をつける。
- 鶏肉をオーブンで焼いている間に、にんにくの薄皮をむいてすり鉢に入れ、塩小さじ1/2を入れてすりこぎで叩き、丁寧に細かくクラッシュする。
- 鶏肉を取り出してまな板に置き、食べにくいほど大きい塊の部位があれば、ある程度食べやすいサイズに切る。
- (オーブン天板を使った場合は焼き汁をフライパンに戻す。)
- フライパンを熱し、クラッシュしたにんにくを入れて火を通し、にんにくを潰したすり鉢に水を入れて、その水をフライパンに入れて煮立て、にんにくバターソースを作る。
- 切り分けた鶏肉をフライパンに戻し入れ、牛乳と生クリームを加えて強火で煮て、鶏肉の表面ににんにくバターソースを絡ませる。
- 好みの濃さになるまで強火で煮たてて、最後に味見をして塩加減などを好みに調えて出来上がり。
- Enjoy!
材料と調理のこつ
:
- オーブンに入るスキレットなど、フライパン調理とオーブン調理が1つでまかなえるものがあると、美味しさをロスせずに調理することができます。
- にんにくが多いとかなりにんにくが強い料理になりますが、少ないとにんにく味が弱くなります。現地でも結構な量を入れるのでレシピでは中国産サイズで6かけとしましたが、8かけのストロングバージョンでも美味しかったです。ただしにんにくがしっかり煮えていないと風味がきついので、にんにくを入れたあとは強火でしっかり煮立てます。
- にんにくが苦手な場合や量が多くて心配な場合は減らしてもよいです。
Tips about cuisine
- 「シュクメルリ」のロシア語(ロシアの公用語、ジョージアがソ連時代のときの実質公用語、現在ジョージアで通じやすい言語)の綴りは「Шкмерули」。
- 「シュクメルリ」の料理名はジョージア中部高原地帯のシュクメリ村に由来するという説がある。
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